太陽光発電効率比較ランキング!変換効率ってなに?
こんにちは!
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。(蓄電池専用ページはこちら)
太陽光発電の性能を考えるときに最も大事な指標と言えるのが「変換効率」です。
この記事では、そんな太陽光発電の「変換効率」についてランキング形式でまとめました。
太陽光パネル変換効率ランキング
住宅用太陽光発電の主要メーカーの変換効率をまとめると以下のようになります。
メーカー (型式) | 変換効率 | 出力 | 横寸法 | 縦寸法 |
---|---|---|---|---|
シャープ(大型タイプ) SHARP (NU-415PP) |
21.3% | 175W | 1,165mm | 990mm |
DMMソーラー(標準タイプ) DMM.makesolar (DMM6-60PH-370J) |
21.3% | 370W | 1,692mm | 1,029mm |
カナディアンソーラー(HiKu6) Canadian Solar (CS6R-410MS ) |
21.0% | 410W | 1,765mm | 1,048mm |
XSOL(ハーフカット) XS●L (XLM120-380L) |
20.9% | 380W | 1,755mm | 1,038mm |
Qセルズ(Q.ANTUM DUO) Q.cells (Q.PEAK DUO-G11) |
20.8% | 400W | 1,673mm | 1,030mm |
長州産業(Gシリーズ) CIC (CS-333G51) |
20.3% | 333W | 1,634mm | 1,003mm |
京セラ(エコノルーツ) Kyocera (KT370-120HL4) |
20.3% | 220W | 1,338mm | 1,012mm |
ネクストエナジー(高出力タイプ) Next Energy (NER120M340J-MB) |
20.2% | 340W | 1,689mm | 996mm |
シャープ(ブラックソーラー) SHARP (NQ-230BP) |
20.2% | 256W | 1,318mm | 990mm |
XSOL(単結晶マルチバスパー) XS●L (XLM60-325X) |
20.0% | 325W | 1,640mm | 992mm |
シャープ(単結晶タイプ) SHARP (NU-228AP) |
20.0% | 226W | 1,165mm | 990mm |
長州産業(Bシリーズ) CIC (CS-340B81) |
20.0% | 340W | 1,634mm | 989mm |
パナソニック(MODULUS) Panasonic (VBM240FJ01N) |
20.0% | 240W | 1,580mm | 812mm |
京セラ(ルーフレックス) Kyocera (KJ270P-5ETCG) |
18.6% | 260W | 1,470mm | 990mm |
ソーラーフロンティア(標準タイプ) SOLAR FRONTIER (SFK185-S) |
15.1% | 185W | 1,257mm | 977mm |
変換効率を理解すれば、太陽光パネルの性能が丸わかりになる!
変換効率を理解することは、太陽光発電の検討にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?
変換効率は、太陽光パネルの発電性能を表す数字の一つです。
最も大事な数字と言っても過言ではありません。
実際、太陽光パネルメーカーのパンフレットやホームページに必ず記載され、目に入る位置に配置されています。
この様に目にする機会の多い変換効率ですが、太陽光発電特有の考え方である変換効率が具体的に何を意味しているのか理解していない方が多いのが現状です。
変換効率を理解すると、最適な太陽光発電を選ぶことができるようになります。
図でご理解いただくのが直感的に一番分かり易いので、屋根の大きさ別に図を用いてご説明します。
変換効率は「面積当たりの出力」
太陽光発電における変換効率は、太陽光パネルの発電性能を表す数字です。
変換効率の計算式
計算式は上記の通りで、単位はパーセントで表されます。
ポイントは、面積あたりの出力と覚えることです。
パナソニックHIT245Wパネルの変換効率を計算
例として、パナソニックHIT245Wパネルで計算してみます。
パナソニック245Wのパネルの変換効率は19.1%ですが、公称最大出力245Wをパネル面積1.28m2(寸法1,580mm×812mm)で割る事で1m2あたりの出力が求められます。
245W(公称最大出力)÷1.28m2(パネル面積)÷1,000W/m2(入射太陽光エネルギー)=変換効率19.1%
となりました。
同じ屋根でも、メーカーによってこんなに違う
変換効率は「面積あたりの出力」ですので、メーカーごとに屋根にのせた時の容量に差が出ます。
今回は、国内メーカーの2メーカー、変換効率No.1の東芝と、低価格で変換効率が低めなソーラーフロンティアを比較します。
条件は、
- 屋根は3寸勾配のスレート屋根を想定
- 簡単に考えるため、軒の出は無いものとする
比較するパネル(東芝・ソーラーフロンティア)の性能
今回比較する、東芝とソーラーフロンティアの性能・寸法は以下の通りです。
メーカー | 出力 | 変換効率 | 横寸法 | 縦寸法 |
---|---|---|---|---|
東芝(253W) TOSHIBA (SPR-253NX-WHT-J) |
253W | 20.3% | 1,559mm | 798mm |
ソーラーフロンティア SOLAR FRONTIER (SF170-S) |
170W | 13.8% | 1,257mm | 977mm |
大きな屋根の場合
大きな屋根の場合のパネル配置のイメージは、以下のようになります。
屋根寸法:横6.9m×縦5.5m
東芝のパネル配置
- メーカー:東芝
TOSHIBA - 設置容量:6.072kW
- 変換効率:20.3%
- 型番 :SPR-253NX-WHT-J
- 出力 :253W
- 枚数 :24枚(横4枚×縦6枚)
ソーラーフロンティアのパネル配置
- メーカー:ソーラーフロンティア
SOLAR FRONTIER - 設置容量:4.25kW
- 変換効率:13.8%
- 型番 :SF170-S
- 出力 :170W
- 枚数 :25枚(横5枚×縦5枚)
同じ屋根面積でも、変換効率の大きな東芝の方が容量が大きくなることが分かります。
屋根が大きいので、東芝・ソーラーフロンティアともに4kW以上の十分な容量があり、大きな発電量が見込めます。
小さな屋根の場合
小さな屋根の場合のパネル配置のイメージは以下の通りです。
屋根寸法:横 5.7m×縦 3.8m
都市部の住宅はこのくらいの屋根寸法の事が多いです。
東芝のパネル配置
- メーカー:東芝
TOSHIBA - 設置容量:3.036kW
- 変換効率:20.3%
- 型番 :SPR-253NX-WHT-J
- 出力 :253W
- 枚数 :12枚(横3枚×縦4枚)
ソーラーフロンティアのパネル配置
- メーカー:ソーラーフロンティア
SOLAR FRONTIER - 設置容量:2.04kW
- 変換効率:13.8%
- 型番 :SF170-S
- 出力 :170W
- 枚数 :12枚(横4枚×縦3枚)
小さな屋根でも大きな屋根と同様、変換効率によってシステム容量に差が出ました。
注目していただきたいのは、ソーラーフロンティアのシステム容量が2.04kWである事です。
これはかなり小さなシステム容量です。
太陽光発電は容量が2.5kWを切ると、元を取るのに大幅に時間がかかります。
通常9~11年程度で元の取れる太陽光発電ですが、2.04kWですと一般的な価格帯で元を取るまでに15年くらいかかります。
何かしらのトラブルがあったら、元を取るのがもっと遅くなってしまいます。
小さな屋根の場合には、変換効率の高いメーカーを選択するようにしましょう。
太陽光発電は屋根の大きさとメーカーの相性が大事!
- 大きな屋根:変換効率の高いメーカーも低いメーカーもメリットが出る
- 小さな屋根:変換効率の高いメーカーはメリットが出るが、低いメーカーは採算性が悪い可能性が高い
いろいろな変換効率
紛らわしいことに、パネル以外にも変換効率があります。
惑わされず、常にパネルの変換効率で比較をしてください。
パネルの変換効率は、パンフレット等に「モジュール変換効率」と記載されています。
セル変換効率
セル変換効率は、パネル内部に70枚前後あるセル単体(1枚)の変換効率です。
京セラを例に挙げると、モジュール変換効率が15.5%、セル変換効率は17.9%と、セル変換効率の方が1割も高くなります。
その理由の一つは、パネルの状態ではセルとセルとの隙間、あるいはセルとフレームとのすき間があるためです。
すき間の部分は発電しませんので、面積当たりの出力である変換効率は下がります。
また、もう一つの理由として、セルの状態では、パネルの状態の様にセル同士をつなぐ配線や表面をカバーするガラスが無く、抵抗がないため出力が高くなります。
パワコン(パワーコンディショナー)の変換効率
パワーコンディショナー
パネル以外にパワコン(パワーコンディショナー)にも変換効率があります。
ただ、パワコンの変換効率よりパネルの変換効率の方が圧倒的に重要です。
なぜなら、パワコンは、変換効率のメーカーごとの差が小さいからです。
ほとんどのメーカーが95%~96%で、三菱だけが突出して98%のパワコンを販売しているのですが、パワコンの変換効率が95%から98%になったとしても発電量増加は3%しかありません。
パネルの変換効率はソーラーフロンティアが13.8%、東芝が20.1%です。13.8%のパネルを20.1%のパネルに変えれば45%も発電量が増加します。
なのでパワコンの変換効率は気にせずモジュール変換効率を比較していただくのを強くおすすめします。
まとめ
太陽光発電は屋根の大きさとメーカーの相性が大事!
- 大きな屋根:変換効率の高いメーカーも低いメーカーもメリットが出る
- 小さな屋根:変換効率の高いメーカーはメリットが出るが、低いメーカーは採算性が悪い可能性が高い
小さな屋根の場合に、変換効率の低いメーカーを検討するときは注意が必要です。
後悔する事の無いように、変換効率の高いメーカーの見積りも取って比較検討を行って下さい。
ソーラーパートナーズは、お客様が「どのメーカーが最適か?」を比較しやすくするために、最低3メーカーが提案できる太陽光業者しか加盟できない仕組みになっています。
複数のメーカーを比較して、ご自宅に最適なメーカーを知りたい方はお気軽にご相談ください。