パナソニック太陽光発電 パワコンの特徴と価格 施工説明書、取扱説明書一覧も
こんにちは!
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。
太陽光発電のメーカー選びをするときにパネルのことばかりを気にして、パワコンのことを忘れていませんか?
パワコンことパワーコンディショナは太陽光発電システムのうち、パネルの次に重要な準主役的な存在です。
性能や価格も各メーカーで異なりますのでちゃんと選ばないと後悔する結果になってしまいます。
この記事ではそんなパワコンの中でもパナソニックの製品の特長・価格について徹底的に解説します。
パナソニック パワコンの特徴
パナソニックのパワコンの主な特徴は以下の通りです。
パナソニックパワコン 主な特徴
- パナソニック製
- 蓄電池後付けが可能
- 電力変換効率が高い
- 脱衣所にも設置可
- 停電時に1500Wまで電気が使える
それぞれ詳しく解説していきます。
特徴1.蓄電池後付けが可能
パナソニックのパワコンには「蓄電池後付けが可能」な機種があります。
他メーカーのパワコンの場合、後から蓄電池を導入するときには蓄電池用のパワコンを別途設置するか、太陽光発電と蓄電池の両方に対応したハイブリッドパワコンに置き換える必要があります。
しかし、パナソニックの「パワーコンディショナR」という製品なら、パワコンを買い替える必要なく、そのまま蓄電池を導入することができます。
特徴2.電力変換効率が高い
パワコンは電気を直流から交流に変換する過程で、電気のロスが発生してしまいますが、パナソニックのパワコンはロスが少ないという特徴があります。
各メーカーのパワーコンディショナーのロス率は以下の通りです。
メーカー | パワコンの損失 |
---|---|
DMMソーラー DMM.makesolar |
3.0% |
カナディアンソーラー Canadian Solar |
3.5% |
長州産業 CIC |
3.5% |
ネクストエナジー Next Energy |
3.5% |
パナソニック Panasonic |
3.5% |
Qセルズ Q.cells |
3.5% |
シャープ SHARP |
3.5% |
京セラ Kyocera |
4.0% |
ソーラーフロンティア SOLAR FRONTIER |
4.0% |
XSOL XS●L |
4.0% |
特徴3.屋内型・屋外型が選べる
他メーカーも同様ですが、パナソニックのパワコンは屋内型、屋外型、屋内・屋外兼用の機種があり、設置場所を選ぶことができます。
ちなみに、パワコンは一定の設置スペースが必要になるため、特に屋内型は置き場所に悩むという方が多いですが、パナソニックのパワコンは脱衣所にも設置することができます。
特徴4.マルチストリングと集中型が選べる
パナソニックのパワコンは集中型とマルチストリング型の2種類から選ぶことができます。
「集中型」は複数の回路を一括してMPPT制御※1を行うのに対し「マルチストリング型」は各回路毎にMPPT制御※1を行うという違いがあります。
MPPT制御という言葉が難しいですが、簡単に言うと図のように各回路ごとの直列枚数を揃える必要があるのが「集中型」、揃っていなくてもいいのが「マルチストリング型」です。
ちなみに、直列枚数がそろっていなくても「昇圧回路付き接続箱」を設置すれば「集中型」を選ぶことも可能です。
しかし、昇圧回路付き接続箱を設置すると費用が高くなってしまうので、潔くマルチストリング型を導入する人がほとんどです。
特徴5.
出力制御にも対応可
パナソニックのパワコンは出力制御にも対応しています。
住宅用では出力制御命令が発生することはほとんどないと思いますが、万が一出力制御命令が発生したときにはすぐに対応できる仕様になっています。
※東京電力、中部電力、関西電力で10kW未満の太陽光発電は出力制御の対象外です。
過積載とパワコン台数の考え方
「太陽光パネル容量6kWに対してパワコン容量が5.5kWが1台で大丈夫ですか?」といった質問をよくいただきます。
結論は、「問題なし」です。
「太陽光パネル容量がパワコン容量上回ったらロスが発生するので、パワコンは2台設置するべきでは」と思うかも知れませんが、この場合パワコンは1台にするのが俄然おすすめです。
理由は以下の2点です。
- 発電量は天気に影響されるため、パネルが最大限に発電することは1年のうち数回しかない
- パワコン台数を増やすと費用が高くなる
つまり、パワコン1台の方が費用対効果が高くなるのです。
ただ、パワコン一台あたりに接続できるパネル容量には上限があります。
例えば屋外集中型パワコンのVBPC255C2に252Wのパネルを設置する場合、パネルの最大設置枚数は24枚、容量にして6.048kWが上限です。
ちなみにこのようにパワコン容量を上回るパネル容量を設置することを「過積載」と言います。
停電時の自立運転機能の使い方
この点も他メーカーも同様ですが、パナソニックの太陽光発電・パワコンが設置されていれば停電の時にも電気を使うことができます。
停電時には、パワーコンディショナーに備わっている自立運転コンセントを使うことで1500Wまで電気を使うことが可能です。
ちなみに、弊社が実施したアンケートでは北海道地震に伴う大停電の際には、太陽光発電を設置している人のうち89%が、この自立運転機能を活用して太陽光発電の電気を利用できたと回答しています。
自立運転機能の使い方については以下の記事にまとめてありますので、是非ご確認ください。
パナソニック パワコンの保証期間
パナソニックの太陽光発電システムは業界トップクラス※1の保証|パナソニック
パナソニックのパワコンのメーカー保証期間は15年間です。
パワコンを交換した際にも、その時点から15年間のメーカー保証が適用されます。
ただし、保証にあたってはメーカーが認定した施工店が工事を行うこと、メーカーの施工基準に準じて工事を行うことなど、
いくつかの条件があります。
また、製品自体ではなく、施工面での瑕疵についてはメーカーではなく施工会社の責任となります。
万が一のことを考えると、きっちりとした施工会社を選ぶことが重要です。
パナソニック 住宅用パワコンの価格・カタログ情報
創蓄連携システムRタイプ
タイプ | パワーコンディショナR 蓄電池取付可能タイプ |
---|---|
品番(型名) | VBPC255GM1R |
定格入力電圧 | DC330V |
入力運転電圧範囲 | DC50~440V(最大許容電圧:DC450V) |
入力回路数 | 太陽光:4回路 |
蓄電池(充放電コンバータ):1回路 | |
太陽光最大入力動作電流 | 42A(最大10.5A/1入力) |
定格入力電圧 | AC202V |
電気方式 | 単相2線式(接続方式:単相3線式) |
定格周波数 | 50/60Hz(自動判別) |
定格出力電力 | 5.5kW |
定格電力変換効率 | 96.50% |
定格出力電圧(自立出力) | AC101V |
電気方式(自立出力) | 単相2線式 |
定格周波数(自立出力) | 50/60Hz |
定格出力電力(自立出力) | 2.0kVA |
防塵防水性能 | IP55(配線部及び水抜き孔除く) |
運転音 | 30db以下(正面1mにおいて) |
使用周囲温湿度 | -20~50℃、90%以下(結露なきこと) |
設置場所 | 屋外・屋側・屋内 |
外形寸法 | 706mm×407mm×214mm |
質量(本体のみ) | 25kg(壁取付板、ガード含む29kg) |
希望小売価格 | 455,000円(税抜) |
マルチストリング型パワーコンディショナ
タイプ |
屋外用マルチストリング型 パワーコンディショナ(接続箱一体型)※1 |
屋内・屋外兼用マルチストリング型パワーコンディショナ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
設置場所 | 屋外用 | 屋内・屋外兼用 | ||||||
品番(型名) | VBPC246B3 | VBPC259B3 | VBPC244B1 | VBPC255B1 | ||||
定格出力 | 4.6kW | 5.9kW | 4.4kW | 5.5kW | ||||
多数台連系対応 | ● | |||||||
力率一定制御 | 0.80~1.00(0.01刻みで可変[出荷時1.00]) | |||||||
2017年度FRT要件対応 | ● | |||||||
遠隔出力制御対応※4 | ● | |||||||
電圧上昇抑制に無効電力制御対応 | – | ● | ||||||
複数台連系可能 | ●(10台) | |||||||
定格入力電圧 | DC330V | |||||||
入力運転電圧範囲 | DC70~450V※5 | DC50V~450V※5 | ||||||
入力回路数 | マルチ/4回路 | マルチ/5回路 | マルチ/4回路※1 | |||||
定格出力電圧 | AC202V 50/60Hz | |||||||
電力変換効率※6 | 96%(95.5%[参考値]:入力電圧DC250V時) | |||||||
最大入力動作電流 | 40A(最大10A/回路) | 50A(最大10A/回路) | 最大入力電流42A(最大10.5A/1入力) | |||||
連系電気方式(相数) | 単相2線式(単相3線式配電線に連系) | |||||||
運転音 | 30dB以下(JIS C 8980 11.9 騒音測定方法による)※7 | |||||||
外形寸法(W×H×D) | 480×688×167mm | 503×688×167mm | 706×407×214mm | |||||
質量(本体のみ) | 29kg(取付板含む31kg) | 32kg(取付板含む34kg) | 26kg(ガード、壁取付板含む30kg) | |||||
使用温度範囲 | -20℃~+50℃ | |||||||
希望小売価格 | 398,000円(税抜) | 508,000円(税抜) | 375,000円(税抜) | 445,000円(税抜) | ||||
別売品 |
一括制御リモコン(品番:VBPR201M) リモコン1台で最大10台までパワーコンディショナの制御が可能。 |
|||||||
– | 屋外マルチパワコン用壁取付板(品番:VB8TU55ST、VB8TP55ST) |
屋外用集中型パワーコンディショナ
タイプ | 屋内用集中型パワーコンディショナ | ||
---|---|---|---|
容量 | 3.0kW | 4.0kW | 5.5kW |
設置場所 | 屋内用 | ||
品番(型名) | NEWVBPC230NC1 | VBPC240AA | VBPC255A6 |
定格出力 | 3.0kW | 4.0kW | 5.5kW |
多数台連系対応 | ● | ● | ● |
力率一定制御 | 0.80~1.00(0.01刻みで可変[出荷時1.00]) | ||
2017年度FRT要件対応 | ● | ● | ● |
遠隔出力制御対応 | ● | ● | ● |
電圧上昇抑制に無効電力制御対応 | ● | ● | ● |
複数台連系可能 | ●(無制限) | ●(無制限) | ●(無制限) |
定格入力電圧 | DC330V | ||
入力運転電圧範囲 | DC50~450V | ||
定格出力電圧 | AC202V 50/60Hz | ||
電力変換効率 | 96%(95.5%[参考値]:入力電圧DC250V時) | ||
最大入力電流 | 30A | 40A | |
連系電気方式(相数) | 単相2線式(単相3線式配電線に連系) | ||
運転音 | 32dB以下(JIS C 8980 11.9 騒音測定方法による) | ||
外形寸法(W×H×D) | 580×270×172mm | ||
質量(本体のみ) | 15kg(壁取付板含む16kg) | 17kg(壁取付板含む18kg) | |
使用温度範囲 | -10℃~+40℃ | ||
希望小売価格 | 245,000円(税抜) | 295,000円(税抜) | 400,000円(税抜) |
パナソニック 産業用パワコンの価格・カタログ情報
高周波絶縁型 三相パワーコンディショナ(絶縁トランス内蔵)
品名 | 高周波絶縁型 三相パワーコンディショナ | |
---|---|---|
容量 | 10kWタイプ | 9.9kWタイプ |
型式・品番 | VBPCTA0H | VBPCT99H |
定格出力 | 10.0kW | 9.9kW |
絶縁方式 | 高周波絶縁トランス方式 | |
最大電力追尾範囲 | DC180V~540V | |
定格出力電圧 | AC202V | |
定格出力周波数 | 50Hzまたは60Hz | |
最大入力電流 | 40.0A | |
入力運転電圧範囲 | DC150~550V | |
消費電力 | 待機時消費電力 1w未満 皮相電力 50Hz 160VA未満 60Hz 190VA未満 | |
入力回路数 | 1(一括入力:接続箱機能なし) | |
定格入力電圧 | DC400V | |
定格出力電流 | 28.6A | 28.3A |
定格時電力変換効率 | 93%※JIS C 8961で規定に基づいた値です。 | |
出力基本波力率 | 0.95以上(定格出力の20%以上において) | |
高調波電流含有率 | 総合5%、各次3%以下(定格出力時、50%出力時) | |
FRT要件 | 2017年度FRT要件対応 | |
力率一定制御 | 対応(0.80~1.00(0.01毎)) | |
停電手動復帰 | 対応 | |
冷却方式 | 強制空冷 | |
使用温度範囲 | -15℃~+50℃ | |
外形寸法 | 幅830×奥行329×高さ662(mm) | |
運転音(定格出力時) | 50dB(測定方法はJIS C 8980 11.9 騒音測定による) | |
連系電気方式(相数) | 三相3線 | |
質量 | 63.0㎏ | |
色 | マイルドホワイト(NW-K20)(2.5Y9/1)半ツヤ | |
最大出力(自立運転時) | 3.0kVA(AC101V時) | |
出力電気方式(自立運転時) | 単相2線式 | |
定格出力電圧(自立運転時) | AC101V±6V | |
定格出力周波数(自立運転時) | 50Hzまたは60Hz | |
出力周波数精度(自立運転時) | 定格周波数に対し±0.1Hz以内 | |
希望小売価格 | 1,200,000円(税抜) | 1,190,000円(税抜) |
トランスレス型 三相パワーコンディショナ
品名 | トランスレス型 三相パワーコンディショナ 10kWタイプ | |
---|---|---|
容量 | 10kWタイプ | |
型式・品番 | VBPCTA0A4 | VBPCTA0A3 |
定格出力 | 10kW | |
最大電力追尾範囲 | DC180~540V | |
定格出力電圧 | AC202V | |
定格出力周波数 | 50Hzまたは60Hz | |
最大入力電流 | 40A(最大10A/1回路) | |
入力運転電圧範囲 | DC150V~600V | DC0V~550V |
消費電力 |
待機時消費電力 1w未満 皮相電力 50Hz 60VA未満 60Hz 72VA未満 |
|
入力回路数 | 6回路 | |
定格入力電圧 | DC400V | |
定格出力電流 | 28.6A | |
定格時電力変換効率 | 94.5%(接続箱機能含む) | |
出力基本波力率 | 0.95以上(定格出力の20%以上において) | |
高調波電流含有率 | 総合5%、各次3%以下(定格出力時、50%出力時) | |
FRT要件 | 2017年度新FRT要件対応 | |
力率一定制御 | 対応(0.80~1.00(0.01毎)) | |
停電手動復帰 | 対応 | |
冷却方式 | 強制空冷 | |
使用温度範囲 | -20℃~+50℃※13 | -10℃~+50℃※13 |
外形寸法 | 幅760×奥行325×高さ700(mm) | |
運転音(定格出力時) | 50dB(測定方法はJIS C 8980 11.9 騒音測定による)※14 | |
連系電気方式(相数) | 三相3線(S(V)相接地 V結線) | |
質量 | 66.0㎏ | |
色 | マイルドホワイト(2.5Y9/1)半ツヤ | |
最大出力(自立運転時) | 3.0kVA(AC101V時) | |
出力電気方式(自立運転時) | 単相2線式 | |
定格出力電圧(自立運転時) | AC101V±6V | |
定格出力周波数(自立運転時) | 50Hzまたは60Hz | |
出力周波数精度(自立運転時) | 定格周波数に対し±0.1Hz以内 | |
希望小売価格 | 1,150,000円(税抜) |
取り扱い説明書・施工説明書一覧
品名 | 型番 | 取扱説明書、施工説明書ダウンロード先 |
---|---|---|
屋外用集中型 5.5kWタイプ パワーコンディショナ(遠隔出力制御対応) | VBPC255C2 | 取扱説明書、施工説明書ダウンロード先(外部リンク) |
屋外用マルチストリング型 4.6kWタイプ パワーコンディショナ(遠隔出力制御対応) | VBPC246B3 | 取扱説明書、施工説明書ダウンロード先(外部リンク) |
屋外用マルチストリング型 5.9kWタイプ パワーコンディショナ(遠隔出力制御対応) | VBPC259B3 | 取扱説明書、施工説明書ダウンロード先(外部リンク) |
高周波絶縁型 三相パワーコンディショナ(9.9kWタイプ)(遠隔出力制御対応) | VBPCT99H | 取扱説明書、施工説明書ダウンロード先(外部リンク) |
高周波絶縁型 三相パワーコンディショナ(10kWタイプ)(遠隔出力制御対応) | VBPCTA0H | 取扱説明書、施工説明書ダウンロード先(外部リンク) |
まとめ
この記事ではパナソニックのパワコンについて詳しくまとめました。
太陽光発電システムの中で、パワコンはパネルに次いで重要な機器です。
慎重に選ぶようにしましょう。
どのようなパワコンを選べばいいのかわからない、という方は是非当社のソーラーアドバイザーにご相談ください。
パナソニックに限らず、どのメーカーのパネル、パワコンの組み合わせにするのが最適かをご案内します。