楽天ソーラーで北面含めて8.88kWの太陽光を設置していますが、さらに増設して10kW以上にするべきでしょうか?
このたびはよろしくお願いいたします。
2013年に、楽天ソーラーにて単結晶8.88Kw(4.44kw+4.44kw)のパネルを設置しました。
当初は南面だけと考えていましたが、担当者より屋根面が広いので北面にも載せたほうがいいとの助言があり、鵜呑みにして南面20枚+北面28枚の合計48枚です。
1年間の実績として、8398Kwhの発電ができました。
(売電は42円での契約です)
最近、10kw以上を載せた場合は、買取期間が20年固定できると聞き、うちの場合だとあと僅かの枚数を載せればこれが適用になると思い、楽天ソーラーに相談してみました。
先方の回答では、東面に5枚、西面に5枚合計1.85kwのシステムを提案され、825000円の提示です。
これは、今までのシステムに増設するのではなく、新たに別系統として設置する提案のようです。
(パワコンもモニタも別々になります)
ここで疑問です。
- この費用を掛けてでも、買い取り保証期間を20年にしたほうがメリットがあるのかどうか?
本当に期間延長はできるのか?(新たに設置した分の発電は、あまり期待できないことは理解しています) - どうせ別系統になるのなら、楽天ソーラーじゃなくてもいいのでは?
- 増設には補助金は受けられるのか?
以上のことが心に引っかかっています。
大変お忙しいところ、お手数をお掛けいたしますが、
よろしくお願いいたします。
ご質問ありがとうございます。
この質問の回答以外にもっと大事な事をお伝えしなけばいけないのですが、まず頂いている3つの質問にお答え致しますので、必ず最後までお読みください。
1.この費用を掛けてでも、買い取り保証期間を20年にしたほうがメリットがあるのかどうか?
間違いなくメリットはあります。
なぜなら本当に期間延長ができるからです。
平成24年の7月以降連系の方が増設した10kW以上になった場合は最初に設置した時を起点として20年の買取期間に変更となります。
※余剰売電からの増設の場合、買取制度は全量売電にはならず、余剰売電のままです。
売電価格(買取価格)も設置した時のものが適用となります。
現在住宅用の余剰買取制度で42円という事ですので10kW以上になると40円(税抜)+2円(消費税)の42円になります。
仮に今の年間の発電量8398kWhのうち5000kWhを自家使用、残りの3,398kWhを売電できているとして計算してみます。
8.88kWのままで10年目までの金銭メリット
- 電気代が安くなった分5000kWh×25円=125,000円
- 売電額3,398kWh×42円=142,716円
合計で1年あたり267,716円です。
これが10年間続き11年目~20年目は現在の買電単価(約25円)と売電価格が同一になると仮定して計算してみます。
8.88kWのままで11年目以降の金銭メリット
- 8398kWh×25円=209,950円
つまり11年目以降の金銭メリットは1年あたり209,950円です。
これを20年間に直すと、
(267,716円×10年)+(209,950円×10年)=4,776,660円
つまり、8.88kWのままの20年間の金銭メリットは4,776,660円になります。
では次に1.85kWを足して10.73kWで20年間の余剰買取になった場合にどうなるのか計算します。
まず想定の発電量ですが、東西への設置ですので南北においた今の発電量の平均と同等として計算します。
すると、1kWあたり945kWの年間発電量となり合計で10,064kWhとなります。
ですので、年間の発電量10,064kWhのうち5000kWhを自家使用、残り5,064のkWhを売電できているとして計算してみます。
10.85kWに増設した場合の1年あたりの金銭メリット
- 電気代が安くなった分5000kWh×25円=125,000円
- 売電額5,064kWh×42円=212,688円
合計で1年あたり337,688円です。
これが20年間売電できます。
10.73kWで20年間の金銭メリット
- 337,688円×20年=6,753,760円
つまり、10.73kWの20年間の金銭メリットは6,753,760円になります。
その差は増設前と比べて1,977,100円にもなります。
多少の発電量の違いはあったとしても提案されている825,000円を補って余りある金額になります。
産業用ブームが起きている理由がよくわかります。
2.どうせ別系統になるのなら、楽天ソーラーじゃなくてもいいのでは?
これは仰る通りで別にどのメーカーでも構いません。
3.増設には補助金は受けられるのか?
これは受けられません。
補助金は住宅用に対しての補助金ですので10kW以上への設置ではもらえません。
増設して10kW以上になったからといって過去にもらった補助金の返還義務はございませんのでご安心下さい。
さて長々とお答えしてまいりましたが、今回1番お伝えしたいことをお伝えします。
ここまでの回答で気分を盛り上げてしまっているところ大変恐縮なのですが、おそらくというかまず間違いなく今のままでは増設しても買取期間は20年間に変更されず、10年間のままであると思います。
理由はこのままだと10kW以下とみなされてしまうと思われるからです。
どこの数値をもって10kW以上と判断するか、という規定があります。
具体的には、1つの太陽光発電システムの太陽光パネルの合計値とパワコンの定格出力の小さい方の数値を使います。
つまり今回ですと元々設置している太陽光発電システムが2つでそれぞれ太陽光パネルの合計値が4.4kWとなっています。
そしてここからが推測なのですが、おそらくパワコンの定格出力が4.0kWであると思われます。
(パワコンは定格出力4.0kWの次が定格出力5.5kWとなります。
通常、4.4kWのパネル設置で定格出力5.5kWのパワコンを使用する事は本当に稀です。)
もし定格出力4.0kWのパワコンであった場合、現在は8.0kWとなりますので、そこに1.85kWを足しても9.85kWとなり10kWを超えません。
現在のパワコンをぜひ確認して頂き4.0kWパワコンであった場合は、2.0kW以上増設するようにしてください。