売電期間中に故障したパワコンの容量を10kW未満に変更すると売電期間は変更になりますか?
パネル10kW、パワコン10kW、20年買い取りと仮定します。
仮に15年でパワコンが故障した場合、15年後もパワコンは10kW以上を選定しなければ20年の買い取りは継続しないのでしょうか。
(パネル、パワコンの容量が10kW以上が20年買い取りの条件と思います)
経年劣化もあることを考慮するとパワコンは8kWもあれば十分と思うのですが。
また15年後は当然パワコンも新機種になっていると思うのですが、機種が異なっても買い取りに問題は無いのでしょうか。
ご質問ありがとうございます。
「売電期間中に故障したパワコンの容量を10kW未満に変更すると売電期間は変更になりますか?」
とのご質問ですね。
確かにパネルの経年劣化を考慮してパワーコンディショナーの容量を減らす、というのは理にかなった考え方かもしれませんね。
ただ、残念ながら買取期間は連系開始日から10年になってしまいます。
今回の変更ですが、「発電出力の変更」に該当しますので、変更認定申請が必要になります。
運転開始後の発電出力の減少については、連系開始日までさかのぼってルールが適用されるのがルールになっています。
今回の「パネル10kW、パワコン10kW、20年買い取り」という仮定の元、パワーコンディショナーを8kWに縮小すると、設備認定の申請容量は8kW以下になり、連系開始日までさかのぼっての10kW未満のルールが適用されます。
例えば、2014年度の売電価格を確保していて、2014年7月1日に連系開始した太陽光発電システムに関しては、以下の様になります。
パネル 容量 |
パワコン 容量 |
売電制度 の区分 |
買取期間 |
残りの 買取期間 |
買取価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|
変更前 | 10kW | 10kW | 10kW以上 | 20年 | 19年 | 32円(税別) |
変更後 | 10kW | 8kW | 10kW未満 | 10年 | 9年 | 37円(税込) |
ご覧のとおり、買取価格単価は上がりますが、買取期間は19年から9年に約半減しますので、損になってしまいます。
ですので、今回の例ですと10kW未満を下回らないように、初めにつけたパワコンと同性能のパワコンを設置していただく方が良いと思います。
なおご心配に感じていらっしゃる通り、15年も経てばパワーコンディショナーは新商品になります。
ですが、パワーコンディショナーを交換して新機種のタイプになったことによって買取価格および期間が変わる事はありませんのでご安心ください。