5.82kWの太陽光パネルを4.5kWのパワコンに接続しても問題ないのですか
太陽光モジュール:5.82kW(シャープ)、パワーコンディショナー:4.5kW(シャープHLE-L1C3)が設置されましたがモジュールとパワコンの定格出力が見合っていないと思ったので設置業者に問い合わせたところ以下の回答がありました。
納得がいかないのですが、回答の通りなのでしょうか。
設置条件は以下となります。
茨城県、方向:真南、屋根角度:30度、日陰となる状況なし
設置業者がシャープ担当者へ聞いた回答
まず太陽光発電システムの発電容量については、パネルの温度特性・パワコンまでの配線抵抗・パワコンでの変換ロス等を考慮し、最大でもパネルの公称出力の80%以下と想定しております。
よって、その想定に基づいてパワコンへの接続容量を決定しております。
もちろん季節・気象条件や設置条件により、上記想定発電容量を超える事もあり、パワコン容量による制限で発電ロスを生じる事もありますが(ピークロス)、年間でも発生頻度が低く年間発電量への影響は、上位パワコン(5.5kW)とのイニシャルコスト差額を考えれば僅かであるといえます。
ご質問ありがとうございます。
「太陽光モジュールの容量と比べて、パワコンの定格出力が見合っていない気がするが、問題ないか?」
というご質問ですね。
結論から申し上げますと、こちらの設置業者が確認された内容は妥当だと思います。
5.82kWの太陽電池モジュールでしたら、瞬間的な最大発電量でも5kWまでいくことはほとんどないと思います。
仮に、「1年間のうち気候の良い30日間で最大発電量が5kWになる」、「最大発電量が5kWになるのは、発電量がピークとなる昼間の2時間」とすると、4.5kWパワコンにすることで発生するピークロスは、一年間で「30日間×2時間×(5kW-4.5kW)=30kWh」となります。
売電単価を平成26年度の37円/kWh、売電可能期間を10年間とした場合、「30kWh×37円/kWh×10年間=11,100円」となります。
この11,100円が、4.5kWパワコンにすることで発生するピークロスとなります。
一方、4.5kWパワコン(HLE-L1C3)の税抜価格は283,800円、上位機種の5.5kWパワコン(HLE-G1C4)の税抜価格は364,800円と、差額が81,000円もありますので、4.5kWパワコンを選択した方が、費用対効果が良いと言えます。
念のため、他のメーカーの考えを確認するために、ご質問者様の質問の内容を、そのまま、パナソニックと東芝のお客様相談センターにも聞いてみました。
すると、パナソニック・東芝の両メーカーとも、シャープから得た回答と同様の見解でした。
設置されたシステムの選び方は特におかしなものではありませんので、安心してソーラー生活を楽しんでくださいね。