パワーコンディショナーの比較と選定方法
太陽発電のパワーコンディショナーの選定方法に関してお教えください。
パネルモジュールの公称最大出力はSTCで定義されていますが、例えば、100KWのモジュールには100KWのパワーコンディショナーが必要なのでしょうか。
公称最大出力が出力される場合は(勿論、環境に依るとは思いますが)頻度は高いのでしょうか。
頻度がそれほど高くないのであれば、NOCT(STCの0.72〜0.73程度が多い)での値に合わせるのが合理的なのでしょうか。
それとも、ザックリと90KW程度のパワーコンディショナーとすれば良いのでしょうか。
宜しくご教授下さい。
「パワーコンディショナーの選定方法(出力に関して)」のご質問ですね。
現実的に、太陽光発電システムを稼働させていく中で、
公称最大出力が出る事は、まず無いと考えて良いと思います。
公称最大出力は、
- モジュール温度が25℃
- AM(エアマス)1.5
- 放射照度1000W/㎡
の光を当てたときにモジュールが発電する出力です。
モジュール温度が25℃というのは、気温が25℃という事ではありません。
太陽光が当たりますと、モジュール温度は高温になりますので、
当然気温はもっと低くなくてはなりません。
ですのでどのメーカーも、冬においても10%ほど温度による損失を考慮しています。
また放射照度1000W/㎡という値は、
初夏から夏にかけての、条件が一番良い季節のお昼時の最高の時に、どうにか到達する値です。
以上の要素に加えて、エアマスの値(パネルの向きや角度による数値)も関わってまいります。
ですので公称最大出力が出る事はまずありません。
仰る通り、90kW程度のパワコンで十分であると思います。
補足ですが、以前にパネルの設置基準について、発電量が少ないのでは?というご質問を頂きました。
以上の通り、実際の発電量にはモジュールの合計出力値に対してある程度のロスが発生します。
発生するであろうロスを加味していただいてシステム設計していただくのが、一般的な考え方であると思います。