太陽光発電のメーカーが倒産したら売電ができなくなるというのは本当ですか?
「(固定価格買取制度の)設備認定を受けるためには、メーカーが保証を行える状態である必要がある」ためメーカー倒産の場合売電できなくなる、と以前に記載ありました。>
ですが必要な保証・メンテ体制の確保は必ずしもメーカー側にはなく、従ってメーカーが倒産しても固定価格買取制度における42円・20年間は維持されると認識しております。
ご意見お聞かせ願います。
メーカーが倒産し、保証が受けられなくなった時点で設備認定の要綱を満たさなくなり、売電ができなくなる可能性はあります。
しかし、他メーカーや業者などに、故障した際の修理や交換などの対処が行えるよう手配すれば、設備認定の要綱を満たすことになりますので、引き続き売電を行うことができるようです。
まず、メーカーが倒産した際の設備認定に関する情報については、経済産業省に寄せられたパブリックコメントとその回答に記載があります。
経済産業省からのパブリックコメントの内容
質問
メンテナンス体制が変更となった場合、変更申請が必要か?メーカー等が倒産しメンテナンス体制が消滅した場合、設備認定は取り消されるか?
回答
メンテナンス体制が変更となった場合には変更の認定を受けることが必要です。またメーカー等が倒産しメンテナンス体制が消滅した場合には、設置者自ら又は他の者に当該メンテナンスを行う体制を整える必要があり、できない場合には認定の取消対象となりえます。
パブリックコメント(32ページ71項)|経済産業省
つまり、経済産業省の回答では、メーカーが倒産し、そのメーカーの製品が故障した際の対処の方法が明らかになっていない場合に、設備認定が取り消される可能性があるという事になります。
ではどのように対処の方法を明らかにするかを経済産業省に確認したところ、具体的な回答はではできないとのことでしたので、各地の経済産業局に確認しました。
それによると、メンテナンス体制というのは、必ずしもメーカー保証ということではなく、故障が起きた場合の修理や交換できる環境が整っていることなるため、メーカーが倒産し、国内でそのメーカーの製品を引き継ぐ会社がなかったとしても、修理や交換を行う別のメーカーを手配すれば、設備認定は取り消されないことになり、売電は継続されるそうです。
もし、メーカーが倒産し、修理や交換を行う別のメーカーを手配しなかった場合でも、即座に設備認定が取り消される、という事はありませんが、メーカーの保証が受けられなくなった時点で、設備認定の要綱を満たしていないことになりますので、設備認定が取り消され、売電ができなくなる可能性はあります。
これらは制度のなかの決まりですので、それによって罰則や、既に支払った売電金額の請求が来ることは有りませんが、可能な限り対処をしておいた方がよさそうです。
まとめると、メーカーが倒産し保証が受けられなくなった時点で設備認定の要綱を満たさなくなるため、売電ができなくなる可能性がありますが、現状、即座に売電が行われなくなることはないようです。
しかし、設置した太陽光発電が故障した際に、修理や交換などの対処が行えるよう、他メーカーや業者などを手配しておく必要が出てきます。
この際の修理や交換には、保証とは関係なくなるため、費用がかかることが予想されますので注意が必要です。