太陽光パネルの定格出力を越える発電量を発電することはあるのですか
ある業者から見積もりをいただいたところ、東芝7kW弱でパワコン2台のシステムになっていました。
予算オーバーなので6kW程度にパネル枚数を減らし、パワコンを1台にする方法もあるかと聞いたところ、東芝は5kWのパワコン1台ではパネルは20枚(4.8kW)までしか設置できないとのことでした。
また、特に東芝とパナソニックで南面設置の場合は定格出力よりも3割程度多くなるときがあるので、目一杯の発電量を確保できないといわれました。
通常様々なロスがあるので、パワコンの出力の120%ぐらいまでパネルが設置できるとウェブなどで読んでいたのですが、実際はどうなのでしょうか。
また、定格出力よりも発電量が多くなることはあるのでしょうか。
ご回答をいただけると幸いです。
まず、パワコンの出力と設置容量についての回答です。
ご質問者様のいうように、パワコンの出力が設置限界容量ではありません。
東芝のカタログによると、パワコンの出力は4kWか5.5kWしかありませんので、5.5kWの場合でご説明させていただきます。
パワコンの出力の120%まで設置可能というネット上の情報は、だいぶ幅をもって提示されている値だと思いますが、パワコンに接続できるパネルの枚数はメーカーごとにすべて決まっています。
例えば東芝の240Wのパネルを5.5kWのパワコンに接続する場合、24枚の5.76kWまで設置することができます。
メーカーが販売会社に対してあらかじめ告知してありますので、販売会社はその告知をもとに提案することになります。
もしかすると、その販売会社さんは他にも工事や屋根の問題など、何らかの理由があって現在の提案をしている可能性がありますので、販売会社さんにご確認いただくのがよいかもしれません。
次に定格出力(公称最大出力)よりも発電量が高くなるか、という質問についての回答ですが、これは東芝とパナソニックに限らず、全ての国内メーカーでありえます。
太陽電池モジュールの出力には製品ごとに個体差がありますが、公称最大出力の上下10%以内であれば出荷できることになっています。
しかし、国内メーカーは公称最大出力以下のパネルは出荷していないたいめ、例えば東芝の240Wのパネルを購入した場合に納品されるパネルの出力は、241.2Wや240.3kW等、全て240W以上の出力が出ることになります。
そのため、実際に設置されたパネルの発電量は、公称最大出力によって計算された発電量より大きくなることがあるのです。