ダブル発電は「太陽光発電のみ」より損になる!?

かんたんに言うと…
  • ダブル発電とは太陽光発電+創エネ機器の状態のこと
  • 創エネ機器の代表エネファームの他、エコウィル、蓄電池や電気自動車がある
  • ダブル発電になると創エネ効果で売電量が増えるが売電価格が6円下がる
つまり創エネ機器が高価なためダブル発電は金銭的には損になると理解しておけば大丈夫です。

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エネファーム(別置型)

太陽光発電がダブル発電になる条件とは?

ダブル発電は10kW未満の太陽光発電と、創エネ機器(エネファーム・エコウィル・蓄電池・電気自動車)の両方を設置することです。

ダブル発電にすると売電価格が下がります。
ちなみに10kW以上の時は太陽光発電と創エネ機器を一緒につけても売電価格は変わりません。

平成28年度(2016年4月~2017年3月)の売電価格

太陽光の設置容量 10kW未満 10kW以上
買取制度 余剰買取 ダブル発電(余剰買取) 全量買取(余剰買取も選択可)
出力制御対応機器の
設置義務
なし あり なし あり -
売電価格 31円 33円 25円 27円 24円+消費税
売電期間 10年間 10年間 20年間

ダブル発電にするかどうかを検討する方はほとんどがエネファームを設置しようと考えている方です。
結論から言うと、エネファームの設置費用はまだまだ高いので金銭的には損をしてしまいます。

ただ、エネファームの金銭面以外のメリット(ガスで発電できる・最新機械を設置したい等)を重視される方は、損とは思わないケースもあると思います。

エネファームにはダブル発電のデメリットをカバーしてくれるサービスなどもありますので、この記事で解説します。

なぜダブル発電だと太陽光発電の売電価格が低い制度になっているのか?

ダブル発電の売電価格が低い理由は、ダブル発電にすると「押し上げ効果」が出るからです。

「押し上げ効果」とは、下記グラフのように、ダブル発電による発電量の増加を言います。

押し上げ効果による発電量の増加

押し上げ効果の結果、売電する量も増えるのですが、そもそも太陽光発電の電気を高く買い取られるのは、再生可能エネルギー普及のためです。
再エネの電気と、再エネではないエネファームや蓄電池の電気の混ざった電気は、太陽光発電と同等の価格で買う訳にはいかないのです。
そのため、売電量(電力会社としては、買い取る量)が増える分、単価の方を下げましょう、というのがダブル発電です。

本当なら再エネの電気とそれ以外を分けられればいいのですが、電気の回路的に難しいので、このようになっています。

太陽光発電がダブル発電扱いになる設備

太陽光発電がダブル発電扱いになる設備は、以下のとおりです。

  • エネファーム
  • エコウィル
  • 蓄電池
  • 電気自動車

順番に見てまいりましょう。

ダブル発電対象機器1:太陽光発電に次ぐ創エネ機器 エネファーム

ガスを使って電気を作るエネファーム

ガスを使って電気を作るエネファーム

エネファームは、近年話題になっている燃料電池です。

ガスに含まれる水素を利用し電気を作る装置ですが、電気を作る時に排出される熱を利用してお湯も沸かす事が出来ます。
この様な電気と熱の両方を作り出すシステムを、コージェネレーションシステムと言います。

名称が長いため「コージェネ」と言われることが多いですが、火力発電所などで利用されている技術が家庭用に実用化されたようなもので、エネルギーを無駄にしない、非常にエコなものです。

ダブル発電対象機器2:ガスを燃やして電気を作るエコウィル

エコウィルは、エネファームと同じコージェネレーションシステムです。
エネファームは燃料電池ですが、エコウィルはガスを燃料にしたエンジンです。
エネファームよりも歴史が古いのですが、新しく出てきたエネファームより効率が低いです。

以前はエコウィルにも補助金がありましたが、今はエネファームにとって変わられて無くなってしまいました。
エコウィルは発電量が少ないので、エネファームの方がお薦めです。

ダブル発電対象機器3:太陽光発電と併せて設置されることが多い蓄電池

蓄電池も、太陽光発電と組み合わせて設置するとダブル発電になる装置ですが、ダブル発電にならない方式を選択できる仕様になっていますので、ダブル発電になることを心配する必要はありません。

なお、蓄電池は電気を貯めるための装置ですので、電気を作る事は出来ません。
溜めて使って、のサイクルを繰り返すものなので、収入が得られるようなものではありません。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。

ダブル発電対象機器4:V2Hなど、太陽光発電との相性の良い電気自動車

電気自動車は簡単に言えば、「蓄電池を積んだ自動車」です。
メーカーによってはダブル発電になってしまいます。
三菱は他社に先駆けて、ダブル発電にならない仕様を選べるようになっています。

おそらく今後もダブル発電にならない仕様を選べるメーカーが増えてくるのではないかと思います。
なお、電気自動車はまだまだ高額ですし発電するわけでもありませんから、金銭的にプラスとはなりません。

ダブル発電対象機器の中で一番メリットがあるのはエネファーム

候補に挙がった4つの機器のうち一番経済的なメリットがある機器は、強いて言えばですがエネファームです。
エネファームの経済性が分かれば、他の3つの機器はそれより経済性が悪いとわかりますので、ここからはエネファームに限定し、経済的なメリットをひも解いていきます。

ダブル発電による損失分をカバーするキャンペーンがある

エネファームは金銭的にマイナス

エネファームは、エコな機器ですが、太陽光発電の様に収入が得られるようなものではありません。
理由は単純で、まだまだ初期費用が高額なためです。

エネファームのメリットは、以下の2つです。

  • 緊急時、夜間に電気を使用可能
  • ライフラインを電気とガスに分ける事ができる

正直現状では燃料電池などの「新しい物に目が無い方」か、「お金に余裕のある方」が購入しているくらい、というのが現状です。

ガス会社のダブル発電応援キャンペーン一覧

それでも一応、ガス会社がダブル発電のマイナスをカバーするキャンペーンを実施しています。

ガス会社のダブル発電用のキャンペーン(一例)
東京ガス ダブル発電応援キャンペーン
大阪ガス ダブル発電普及促進エコキャンペーン
東邦ガス ダブル発電アシストキャンペーン

キャンペーンの内容は「太陽光発電の発電量に応じてポイントを還元する」というものです。
1kWhあたり6ポイント(1ポイント=1円)戻ってきますので、ダブル発電で下がった分は帳消しにできます。
ちなみに戻ってきたポイントは、1ポイント=1円で口座に振り込まれます。(要申請)

このキャンペーンを利用すれば、ダブル発電による損失を小さくする事が出来ます。

なお、細かい条件はガス会社によって異なりますので、お近くのガス会社にお問い合わせください。

太陽光発電とエネファームによるダブル発電のシミュレーション

それでは、「太陽光発電とエネファームのダブル発電」のシミュレーションを見ていきます。
条件は以下の通りです。

<条件>
設置容量:5kW
日中の電気使用割合:20%
1kWあたりの年間発電量:1,000kWh/kW
月間電気代:10,000円
基本使用料:1,166円
購入時の電気料金単価:25円/kWh
ガス代:5,000円

エネファームは簡単に言うと「電気を作る時に出る『熱』を利用して、お湯も作る装置」です。
ただ、使う湯量には限界がありますので、際限なく電気を作る事は出来るものではありません。

そのためエネファームの発電量は、一般的な家庭の電気使用量の6割をカバーできる程度です。

エネファームを導入すると、以下の3つの変化があります。

  1. 発電量が増える
  2. 電気代が下がる
  3. ガス代が上がる

1.ダブル発電で発電量が増えます。

これは、先ほど説明した「押し上げ効果」の話です。
発電設備が増えるので、発電量が増えます。

「太陽光発電のみ」と「太陽光発電とエネファームのダブル発電」の比較

エネファームの発電量は一般家庭の電気使用量の5割~6割です。
ダブル発電の日中電気使用量を差し引いて計算すると、太陽光発電のみの場合と比較して売電量は1.6倍になります。
ガス会社のキャンペーンを利用しますので、余剰電力買取制度の10年間の売電価格は31円(25円+ポイント6円分)、11年後以降の売電価格は現在の平均購入単価25円で計算します。
メーカーとしてはエネファームの寿命は15年~20年としていますが、寿命を15年として337万円、20年で427万円の売電収入になります。

2.エネファームによるダブル発電で、電気代が下がります。

月々の電気代10,000円から基本料金を抜いた電気代が8,834円ですので、その6割をエネファームで作った電気でまかなう形になり、電気代が約5,300円下がります。
10,000円の電気代が4,700円になるわけです。
1年間で63,600円の電気代削減です。

3.エネファームが発電するためにガス代が月平均約7,000円上がります。

エネファームは、電気を作るためにガスに含まれる水素を利用していますので、ガス代が上がります。
1年間で84,000円上がることになります。
出典:ガス料金の改定等について(東京地区等) 平成25年10月30日 東京ガス株式会社

「1.発電量が増える」~「3.ガス代が上がる」と「初期費用」の総計は、以下の様になります。

15年 20年
経済的メリット 売電収入 +337万円 +427万円
電気代削減 +95万円 +127万円
ガス代上昇 -126万円 -168万円
初期費用 -335万円 -335万円
総計(経済的メリット - 初期費用) -29万円 +51万円

※エネファーム相場価格(工事費込):150万円(補助金適用後)

ダブル発電は初期費用が335万円ですから、エネファームの寿命を15年として差し引き29万円のマイナスです。
メンテナンスを行うなど、大切に使用して20年使い続けることが出来れば、51万円のプラスになります。

太陽光発電とエネファームでダブル発電にするメリットは?

それでは、「太陽光発電のみ」と「太陽光発電とエネファームのダブル発電」を比べると、どちらの方がいいのでしょうか?
エネファームは大切に使用すれば20年使用できますが、それより早く故障する可能性を考えて期間は15年間で比較します。

「太陽光発電のみ」と「ダブル発電」の比較

  太陽光発電のみ ダブル発電
経済メリット(売電収入+光熱費削減)
+229万円 +306万円
購入金額 太陽光発電 185万円 185万円
エネファーム 0万円 150万円※補助金適用後
合計 185万円 335万円
収支(経済メリット - 購入金額)
+44万円 -28万円

キャンペーンを利用するとプラスになるのですが、太陽光発電のみの場合と比較すると、72万円損してしまいます。
ダブル発電にしない方が、経済的なメリットは大きくなるという結果になりました。

ちなみに、20年で比較すると、太陽光発電のみではプラス106万円、ダブル発電はプラス51万円になり、その差は55万円です。

エネファーム中心に考えると、「エネファーム単体だと赤字だが、太陽光発電と組み合わせることで何とか黒字にできる」と考えられます。

ただ、太陽光発電中心に考えると、「エネファームと組み合わせると、太陽光発電の経済的メリットが食いつぶされてしまう」という事になります。

もし太陽光発電と一緒に給湯設備を検討したいという方は、金銭的にはIHクッキングヒーターとエコキュートを組み合わせたオール電化の方がお得です。
こちらは太陽光発電の金銭的メリットを減らすこともありませんし、ガスの基本使用料がまるまるゼロになるなど、金銭的メリットも大きいです。

まとめ

ダブル発電について、ご理解いただけましたでしょうか?

エネファームは、テレビCMもたくさん流れている機器ではありますが、まだ初期投資の回収ができる機器ではない事がお分かりいただけたと思います。
出始めの頃の太陽光発電やエコキュートなどと同じように、補助金が受けられますので、普及が進んで販売価格が下がればもう少し購入しやすくなるかもしれませんね。

もちろん、「電気とガス」両方のライフラインを利用する、もしくは夜間電気を使用してもしもの時に備えたい、という事でしたらエネファームも良いとは思います。
ただ、ライフラインを分けたいのでしたら「通常のガス給湯器でいいのではないかな?」と個人的には思ってしまいます。

夜間に電気を使用したい場合は、蓄電池で問題ないと思います。
緊急時の備えとしては、エネファームより大型蓄電池を入れた方が容量的にも安心ですし現実的だと思います。

ともあれ、まずは経済的メリットの大きな、「太陽光発電のみ」もしくは、「太陽光発電 + オール電化」の見積りを取っていただくのが先決です。
もちろんエネファームも地域によりますが対応いたしますので、ご相談下さい。

ソーラーパートナーズでは、低価格実現のためネットワーク全体による一括仕入れを行っています。
太陽光発電と相性のいいIHクッキングヒーターやエコキュートも一括仕入れをしておりますので、低価格でご提案可能です。
太陽光発電もオール電化も、お買い得に購入したいという方はぜひお見積り依頼してください。

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