太陽光発電は夜も発電しないし蓄電もできない!太陽光発電のデメリットを考察
「夜は発電せず蓄電もできない」ことは太陽光発電のデメリットなのか?
もともと、「夜は発電せず蓄電もできない」というデメリットは、メリットである「非常用電源として使用できる」に対するデメリットとして、
「非常時に夜間に使えて蓄電もできると勘違いしているとショックを受けるよね」
という意味合いでデメリット項目に載せていました。
ですが「夜は発電せず、蓄電もできない」という事が「デメリット」というのは言葉が相応しくないと思います。
夜も発電すれば嬉しいですが、できないからと言ってデメリットと言うにはかわいそうです。
(車が空を飛べないからと言ってデメリットとは言わないですよね。)
ただ確かに太陽光発電は夜発電しませんので、この事実を『太陽光発電が発電する時間帯と電気を使用する時間帯はどうなっているのか?』という観点から見てみたいと思います。
ちなみに本当に夜は発電しないのか気になる方はこちら。
家庭用の電力消費のピークはいつ?
そもそも家庭で電気を一番使っている時間帯はいつなのでしょうか?
資源エネルギー庁がまとめた資料にそのあたりのことが書いてあります。
1日のうちに家庭の電気がどの時間帯で多く使われているのかが良くわかります。
引用:夏期最大電力使用日の需要構造推計(東京電力管内) p.4|資源エネルギー庁 経済産業省
家族が帰ってきて照明がつき、テレビをつけという事で夜の20時が電力消費のピークとなっています。
この電力消費ピークの時に発電してくれたらピークカットに貢献しますので非常にメリットになると思いますが、さすがに20時ともなるとどの季節でも太陽は沈んでいます。
太陽が沈んでしまうと当然、太陽光発電システムは発電しません。
全体の電力の消費ピークはいつ?
ただ、電気は家庭だけで使用するわけではありません。
全体で見ると電力の消費ピークはいつになるのでしょうか?
引用:夏期最大電力使用日の需要構造推計(東京電力管内) p.7|資源エネルギー庁 経済産業省
全体の電力消費量から見れば、家庭での消費量は全体のたった3割に過ぎません。
そして業務用、産業用の電力消費を合わせるとやはり電力消費のピークは昼間の14時となっています。
昼間は太陽光発電システムがフル稼働している時間帯ですので、やはり太陽光発電システムはピークカットに貢献をしているのです。
太陽光発電も蓄電ができたら最高なのに...
あとは「太陽光発電は蓄電ができない」という部分ですがこちらも機能が無いという話ですのでデメリットという言葉は同じく相応しくありません。
「太陽光発電は蓄電ができない」という部分は、蓄電池を購入することでカバーすることができます。
蓄電池の詳しい説明はこちら。
蓄電池はまだまだ高価ですので普及には一定の国の補助が必要です。
今後の補助制度がどのようになるのか注視していきたいと思います。
まとめ
住宅用太陽光発電システムの良い点は、余剰電力買取制度により創エネと省エネが同時に叶えられる事です。
そして太陽光発電を導入したご家庭は電気の使用に対する意識が変わるため、昼のみではなく夜間の電力消費も少なくなります。
「太陽光発電は夜間発電できないが、夜間の電気の使用を抑えるというメリットがある」と言っても言い過ぎではないと思うのですがいかがでしょうか。
余談ですが、東日本大震災以降、節電意識が高くなってきて全体の電気使用量は減少し、特に最大電力需要期間である夏場の節電は素晴らしいものがあります。
データー引用元:電力需要実績|電気事業連合会
夏の節電意識が高まった結果、節電の意識が緩む冬場の方が電気使用が多くなるという状態になっています。