太陽光発電のパワコンの設置場所はどこがいい?設置場所の悩みを解決する屋外型パワコン
こんにちは!
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。
この記事では太陽光発電の屋外用パワコンのメリットについて詳しく解説します。
太陽光発電のパワコンの設置場所はどこがいいのか?
東京の方から太陽光発電のご相談を頂きました。
内容は、
「パワコンは普通どこに置くものですか?」
というもの。
既に太陽光発電システムの契約は済まされており、現地調査を先日行ってもらったところ販売会社から、
「パワコンはクローゼットの中に置きましょう」
という提案を受けて困っているとの事でした。
パワコンとブレーカーの距離は最短にするのが理想
パワコンとはパワーコンディショナ―の略で、太陽光パネルで生み出された直流の電気を、家で使えるように交流に変換するのを主な役割とした機械です。
太陽光パネルで発電された電気は、パワコンで直流から交流に変換され家のブレーカー(分電盤)に繋がり各部屋へと向かいます。
パワコンとブレーカーの位置を離して設置することが禁止されている訳ではないのですが、原則としてパワコンを設置する位置はブレーカーの近くがいいという事があります。
これには2つの理由があります。
- ケーブルが長いとケーブルでの電気のロスが大きくなるためもったいない
- ケーブルが長いと引き込み点の電圧が下がりすぎてしまい電圧抑制が起きやすくなってしまう
メーカーは「パワコンからブレーカーまでの距離を最短にしましょう」とお触れを出してるくらいです。
パワコンの周りには一定のスペースが必要
太陽光パネルと同じようにパワコンにも設置基準があります。
これは排気やメンテナンスのために必要なもので、上下左右に一定のスペースを設ける必要があります。
例えば東芝の場合はこのような感じです。
- 上:200mm
- 下:300mm
- 右:120mm
- 左:50mm
ブレーカーの近くにはパワコンを置くスペースが無いことが多い
ブレーカーはかなりの確率で洗面所にあります。
なるべくブレーカーの近くで「パワコンのサイズ+上下左右のスペース」を確保することができる場所というのが意外と無いのです。
今回の方もブレーカーが洗面所にあるがパワコンの設置スペースがなく、分電盤からの距離との兼ね合い等も考えて「クローゼットの中」という提案を受けていたのでした。
クローゼットの中は設置してはいけない場所かというとそんな事はないのですが、せっかくの収納スペースが奪われてしまいます。
この方が設置予定のパワコンは縦が333mm、横が550㎜、奥行きが163mmもありますのでかなりの場所を占領してしまいます。
おまけにその周囲には上記のスペースを設けなければいけないので実質、縦833mm、横720mmの収納スペースが失われることになります。
パワコン設置場所の悩みを解決する屋外設置型パワコン
ひと昔前まで屋外設置型パワコンを扱っているメーカーはシャープだけでした。
しかし今は、産業用の太陽光発電システムの需要増加を受けて、どのメーカーも屋外設置型パワコンを出してきています。
今回のようなケースでは今は屋外設置型パワコンに変更するという選択肢があるというのは非常に有難いです。
一般的に「屋外パワコンの方が壊れやすい」と言われていますが、通常10年のメーカー保証にはパワコンの故障も含まれています。
その上、今回のメーカーは東芝でしたので有料ではありますがパワフル保証の15年に加入すればパワコンの故障を15年間無料で直してくれますので、より安心です。
ちなみにパワコンの価格は、同じ容量で比べると屋内型パワコンよりも屋外型パワコンの方が若干高いです。
ご相談者様は屋外パワコンの存在を知りませんでしたので
「今回は屋外型パワコンで設置をするのが一番良いのでは?」
とお伝えしたところ、
「値段は据え置きで屋外パワコンに替えてもらおう」
と笑いながら仰っていました。
まとめ
パワコンの設置場所については結構悩まれる方が多いのですが、屋外パワコンが出てきたおかげで選択肢がだいぶ広がったように思います。
屋外パワコンが出てきた当初はアパートなどでの使用が主なのだろうと考えていたのですが、じつは新築の戸建で採用されるケースが多いです。
10kW以上の全量買取が始まってから、新築の方は最初から太陽光発電システム設置を見越して屋根を考える方が多く、かなりの割合で10kW以上設置できる方がいらっしゃいます。
そうなるとパワコンは最低2つ設置しなければならず、そのスペースを屋内に確保するのが難しいため、屋外パワコンが活躍しています。