【テスラ】蓄電池POWER WALL(パワーウォール)|相場価格、特徴、安く買う方法を解説
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。
本記事は、
- 「テスラ社が出してる蓄電池のパワーウォールって実際どうなんだろう」
- 「パワーウォールって自宅に適した蓄電池なのかな」
- 「パワーウォール3の最新情報が知りたい」
- 「パワーウォールも良いけど、自宅に最適な蓄電池を選びたいな」
という人に向けて
- 「パワーウォール」の設置はどんな人におすすめか
- 「パワーウォール」の特長はなにか
- 自宅に最適な蓄電池を選ぶにはどうすればいいか
を簡潔に解説しています。
蓄電池を後付けする時の注意点はこちらをご覧ください。
蓄電池の専門アドバイザー相談してみませんか?
テスラ蓄電池のPOWER WALL(パワーウォール)はこんな人におすすめ
アメリカの電気自動車メーカーであるテスラが、そのバッテリー技術を応用して家庭用蓄電池を作ったのが「パワーウォール」です。
グローバル企業の蓄電池ですので、日本市場に最適化された蓄電池というわけではなく、日本の電化製品の安全のための第三者認証制度のJET認証は取られていません。
そのため補助金を受けることができない場合がほとんどですが、それでも余りある魅力的な蓄電池ですので、ある程度のリスクを許容できて保守的ではない方にはおすすめです。
テスラ蓄電池「POWER WALL(パワーウォール)」の特徴
「パワーウォール」の特徴1.
低価格
「パワーウォール」の最大の特徴はその価格です。日本で最初に販売が開始されたときは、他メーカーの蓄電池と比べて圧倒的な低価格で話題をさらいました。
当時の価格は、13.5kWhで工事費込み130万円と、他のメーカーの半分近くの価格です。
テスラがこのまま業界を席巻すると思われていましたが、実は現在パワーウォールの価格は他のメーカーの価格とそこまで大きく変わりません。
「パワーウォール」はサイト上から購入することができるのですが、元々はサイト上で商品価格を表示してくれていました。
しかし、現在はオープン価格とされ具体的な価格も伏せられています。
恐らく全世界的な仕入れ価格の影響を受けたのだろうと思われますが、最初期に設置できた方はラッキーです。
「パワーウォール」の特徴 2.
大容量
現在市場で売れている蓄電池の平均容量は10kWh前後です。
一番売れているのは9.8kWhの蓄電池ですが、テスラの蓄電池「パワーウォール」はさらに大きい13.5kWhタイプのみです。
海外の広い家で使うことが想定されている商品なので、国内の蓄電池とはコンセプトが異なります。
パワーウォールは機能を強化して1から3まで販売(3のみ国内未販売)されていますが、容量は13.5kWhのみと他の容量帯が出てくる様子はありません。
今後国内の蓄電池市場は10kWh以上の商品が主流になってくることが見込まれているので、容量は申し分ありません。
「パワーウォール」の特徴 3.
現在主流の全負荷型
蓄電池は停電時に特定の電源だけ使用することができる特定負荷型と、家じゅう全部の電源を使用することができる全負荷型の2種類に分けられます。
以前は特定負荷型の蓄電池しか市場にはありませんでしたが、最近は全負荷型のラインナップが増え、市場シェアは全負荷型がメインとなりました。
このテスラの蓄電池「パワーウォール」もその大容量を活かした全負荷型となっています。
「パワーウォール」の特徴 4.
デザインがオシャレ
デザインは人の好みで分かれますので、定量的に測ることはできないため特徴として上げることに若干の抵抗がありますが、iPhoneの曲線など細部にアップル社がこだわりぬいたように、テスラ社はこれまで蓄電池には求められていなかったデザイン性を明らかに重視して設計していることが見てとれると思います。
「パワーウォール」の特徴 5.
専用アプリの操作性
テスラの電気自動車は物理的なキーがなく、スマホのアプリがそのキー替わりとなることで有名ですが、この蓄電池も同じように残容量の確認や運転モードの変更などもその操作は専用アプリで行います。
不定期ではありますが、通常のスマホアプリと同じようにアプリ自体のアップデートも随時行われます。
テスラ蓄電池「POWER WALL(パワーウォール)」の相場価格
2024年11月のパワーウォールの相場価格は以下の通りです。
価格は工事費と税込みとなっております。
蓄電池容量 | 相場価格 |
---|---|
蓄電容量13.5kWh | 212.5万円(税込) |
「POWER WALL(パワーウォール)」を設置するメリット
「パワーウォール」のメリット 1.
長時間の停電でも安心
せっかく蓄電池を設置してもその蓄電容量が小さいといざ停電時に電気を使うことができたとしてもあっという間にに使い切ってしまい不自由な思いをしたという話をよく聞きます。
その点テスラの蓄電池「パワーウォール」は13.5kWhと超大容量なので、仮に翌日の太陽光発電からの給電がなかったとしても無駄遣いをしなければ2日以上の停電にも耐えることが可能です。
「パワーウォール」のメリット 2.
停電時に家じゅう使える
その大容量を武器に停電時に特定の電源ではなく分電盤全体をバックアップすることで全ての電源を利用することができる全負荷型ですので、玄関からトイレ子供部屋、キッチン、リビングに至るまで停電に気付かないほど通常通りに電気を使うことが可能です。
ただ停電時にあまりにいつも通りに使ってしまうといくら13.5kWhの大容量と言っても電気がなくなってしまうので、停電が起きた際に間髪入れず切り替わるのではなく、一呼吸置いてから蓄電池が作動することにより停電が起きたことに気付く仕様にしています。
「パワーウォール」のメリット 3.
電気代削減
現在太陽光発電を設置している方のほとんどが、売電単価よりも電気代単価が高い、もしくは固定価格買取終了となっています。
そのため、時流として売電よりも自家消費が重要視されるようになりました。
高騰する電気代への対策として、太陽光発電のあまった電気を大容量蓄電池にためて、自由に家で使うことができる性能は電気代削減の一助になります。
「パワーウォール」を設置するデメリット・注意点
「パワーウォール」を設置するデメリット・注意点 1.
売電価格が下がる可能性
「パワーウォール」の最大のデメリットが設置することによってダブル発電扱いになってしまう事です。
ダブル発電というのは、蓄電池からの放電によって実質の売電量を増やすことです。
2018年度までに太陽光発電システムを設置している方は、パワーウォールを設置するとダブル発電扱いとなり売電価格が2円~7円/kWh下げられてしまいます。
既に固定価格買取期間が終了している方や、2019年度以降に太陽光発電を設置した方には影響がないのでご安心ください。
「パワーウォール」を設置するデメリット・注意点 2.
自治体の補助金はもらえない
冒頭にも書いたようにグローバル企業のグローバル向け商品のため日本仕様のJET認証をテスラの蓄電池は受けていません。
JET認証が国や都道府県などの各自治体の補助金受給条件となっていることから、補助金をもらうことができないケースがほとんどです。
「パワーウォール」を設置するデメリット・注意点 3.
単機能型しかない
蓄電池は特定負荷型か全負荷型という分け方の他に、単機能型かハイブリッド型かという分け方があります。
現在市場では既設太陽光発電システムの古いパワーコンディショナーを取り外し、太陽光と蓄電池両方の電気の調整ができる1台のハイブリッドパワーコンディショナーを取り付けるハイブリッド型蓄電池が主流です。
しかしテスラの蓄電池「パワーウォール」は単機能型の1種類のみですので、パワーコンディショナーの交換が合わせて大概は必要となる卒FITユーザーはパワーコンディショナーの交換リスクが残ってしまいます。
海外ではハイブリッド型の「パワーウォール3」が販売されていますが、日本での販売は全くの未定です。
テスラの蓄電池は先に海外で販売開始されて、数年後に日本で販売されるのが通例なので、もう少し待つ必要がありそうです。
「POWER WALL(パワーウォール)」を安く設置する方法
「パワーウォール」を安く設置する方法 1.
(太陽光未設置の方向け)太陽光と同時設置をする。
工事を1度にまとめることができますし、セット販売になり営業コストを抑えられ、結果として別々で導入するよりも安く導入する事が出来ます。
ただし、太陽光発電と蓄電池を同時に導入する時こそ、ハイブリッド型にした方が将来的なコストは抑えられるので悩みどころです。
こちらの記事で
- 太陽光発電と蓄電池セットの相場価格
- 太陽光発電と蓄電池は一緒に設置した方がお得な理由とメリット
- 太陽光発電と蓄電池を出来るだけ安く設置する方法
を分かりやすく解説しています。
「パワーウォール」を安く設置する方法 2.
必ず見積もりは複数業者で比較する
太陽光発電もそうですが、蓄電池も比較しながらご検討されることをオススメします。
やはり訪問販売ですとかなり価格が高く、相場と大きく離れているケースがあります。
必ず複数社から見積もりをとって、しっかり比較検討しましょう。
「パワーウォール」を安く設置する方法 3.
自社施工の専門会社様に依頼する
営業会社のように営業だけ行っている会社もあります。
この場合工事は下請けや別の工事会社が行うため、営業会社と工事会社両方分の利益がお見積りに乗せられます。
しかも、工事で何かあっても、営業会社が責任を取るケースがあるため、無責任な工事会社は雑に工事を行うなんてこともあり得ます。
2社分の利益が載せられているにも関わらずです。
それであれば、自分たちで営業も工事、アフターまで一貫して行う自社施工の工事会社様より購入・設置頂いたほうが構造上安くなります。
しかも自分たちが責任をもって工事を行ってくれます。
ソーラーパートナーズでは、自社施工の設置業者のみをご紹介しております。
また、加盟審査通過率9.8%(当社調べ)の厳しい審査基準を設けているので、安心して工事をお任せできる業者だけをご紹介しております。
「パワーウォール」を安く設置する方法 4.
可能な限り早い時期に注文する
テスラの蓄電池は、日本市場に圧倒的な安さで参入しました。
しかし、徐々に価格が上がり国内メーカーの価格差は年々埋まりつつあります。
どのメーカーも原材料の調達に苦心している中で、一気に供給状況が良くなることはないため、早く設置することが安く設置することに繋がります。
「パワーウォール」を安く設置する方法 5.
テスラの本サイトから注文する
テスラの蓄電池はテスラ本サイト上から購入申込をするパターンと、認定施工店から購入するパターンの2種類の買い方があります。
認定施工店は広告費用や営業費用をかけて自ら集客・営業活動にいそしんでいる分の費用が販売価格に乗ってくることを考えると、テスラ本サイトから直接購入申込をする方が安くなります。
テスラの「POWER WALL(パワーウォール)」最新動向
待望のハイブリッド型「POWER WALL3(パワーウォール3)」を発表
2024年4月に行われたテスラの販売店向けイベント「INSTALLER DAY」にて日本で初めて「POWER WALL3」が発表されました。
海外では2023年に発表し、2024年に納品というスケジュールでした。
しかし、日本の場合は過去に初代パワーウォールが販売されなかったり、パワーウォール2が海外の4年遅れで販売されたりという前例があります。
そのため、実際にはいつ頃申し込みができて、いつ頃設置されるのかは予想もたてられません。今後の情報に期待しましょう。
現在発表されている情報で、パワーウォール2とパワーウォール3の違いは以下の通りです。
パワーウォール2 | パワーウォール3 | |
---|---|---|
容量 | 13.5kWh | 13.5kWh |
出力 | 5kW | 11.5kW |
大きさ | 高さ1150×幅753×奥行147㎜ | 高さ1010×幅600×奥行193㎜ |
重さ | 114kg | 130kg |
パワコン | 単機能型 | ハイブリッド型 |
テスラ蓄電池の取り扱い拡大
テスラの蓄電池と言えば、数年前まで公式ホームページからの問い合わせしか購入方法がありませんでした。
その後、認定販売業者から購入することもできるようになりましたが、まだまだ間口が狭く他のメーカーと比較するとハードルが高い印象がありました。
しかし、2024年10月から家電量販店として初めてヤマダ電機がテスラの取り扱いを開始しました。価格に関しては高いという話も聞きますが、検討者側の購入のハードルを下げてくれそうです。
また、太陽光発電メーカーのXSOL(エクソル)がテスラの取り扱いを開始しました。
これにより、エクソルの太陽光発電を扱っていた業者側でテスラの蓄電池を提案するハードルが下がりました。
今後は自ら問い合わせなくても太陽光発電の提案を聞いたらテスラ蓄電池のセット提案が出てくることが増えてくるかもしれません。
自宅に最適な蓄電池を選ぶ方法
ご自宅に最適な蓄電池を選ぶためには、ズバリ、複数メーカー・複数業者で見積比較することが必要不可欠です。
メーカーによって特長が異なるので、設置目的や希望条件によっても選ぶべき機種が異なるからです。
できれば、同じ業者で3つ以上のメーカーのお見積×2業者以上で比較検討できれば安心です。
業者によっては複数メーカーの取り扱いがなく、提案内容を比較できないケースもあります。
ソーラーパートナーズでは、3つ以上のメーカーを取り扱っている業者だけをご紹介しておりますのでお気軽にご相談下さい。
まとめ
テスラの蓄電池「パワーウォール」はその大容量にも関わらず圧倒的な低価格が黒船と呼ぶにふさわしいインパクトがありました。
今までは間口が狭く、実際の提案を目にする機会は少なかったですが、今後は販路が拡大されそうです。
現在蓄電池購入のボリュームゾーンである10年の固定買取期間を終えた卒FITユーザーのとっても単機能型のみゆえ、パワーコンディショナーを同時に取り換える事ができないという事が弱点となり、以前ほどの圧倒的な価格的優位も無いため、まだそれほど大きなうねりとはなっていません。
しかしパワーウォール3の登場により、デザイン性に優れるテスラが一躍人気メーカーとなる未来もありそうです。