【2024年】蓄電池の失敗・トラブル事例5選 その原因と回避方法まで解説
最近、設置件数が増えている蓄電池ですが、「蓄電池を設置するときに失敗した…」という声も聞こえてきています。
この記事では、
- 代表的な失敗・トラブル事例5選
- 蓄電池の失敗・トラブルが起きる理由
- 蓄電池の失敗・トラブルの回避方法
について解説します。
この記事を読むと、蓄電池で失敗したりトラブルに遭う可能性を かなり下げることができる内容になっています。
ぜひチェックしてみてください。
蓄電池の代表的な失敗事例・トラブル事例5選
蓄電池の導入で失敗しない、トラブルに巻き込まれないようにするためには、蓄電池導入の失敗例・トラブル事例を事前に知っておくことが重要です。
どのようなケースがあるのか、毎日多くの相談を受けているなかでわかってきた5つの失敗・トラブル事例を紹介します。
- 失敗例1 設置スペース、大型蓄電池が玄関横に
- 失敗例2 回路合わず、発電量が低下
- 失敗例3 太陽光発電の保証が無くなる?
- 失敗例4 高すぎる!相場価格からあまりにかけ離れた金額
- 失敗例5 深夜電力の有効活用できてない
失敗・トラブル事例その1.
設置スペース、大型蓄電池が玄関横に
蓄電池システムは細かい説明を省けば、大きな部品はパワーコンディショナーと蓄電池ユニットの2つです。
しかし、導入検討がかなり進んでいる人でも、蓄電容量と価格、かろうじてその蓄電池が全負荷か特定負荷なのかほどしかわかっておらず、ましてやパワーコンディショナーと蓄電池が分離型なのか一体型なのかまで把握している人は非常に稀です。
これは太陽光発電システムを検討する方が太陽光パネルのことは興味あるが、パワーコンディショナーや接続箱、電力検出ユニットなどを設置しなければならないことに最後まで全く興味を示さないのと似ています。
例えば先日の方のご相談は、道路から丸見えの玄関の隣に設置されてしまったけどどうにかならないかというものでした。
本人は道路から見えない、隣地との境のスペースに配置するイメージを持っていたのですが、そこでは必要な離隔距離が取れないため、まさに玄関の隣のスペースしか空いていなかったとのことでした。
これはもうどうすることもできません。
実際に聞いている限りでは設置可能なスペースは確かに玄関横しかなさそうです。
設置スペースの失敗・トラブルの原因と回避方法
業者側もことさら検討時に詳しく説明しないという問題もあり、いざ設置工事という段になってトラブルが発生します。
この設置スペースでの失敗・トラブルが起きる、一番の原因は、蓄電池の商談が家の中で行われることです。
家の中で話をしているため、業者側も「家の外の」どの場所にどのくらいの大きさのものが設置されるのかという説明を気が回らずに省いてしまうこと、検討しているお客様自身も蓄電池の性能や価格の方に興味があるので質問をしないまま話が進んでしまいます。
この失敗・トラブルを回避する方法は、当たり前ですが、契約する前ではなく、ある程度蓄電池の機種が絞れてきたタイミングで、それぞれの蓄電池がパワーコンディショナーと蓄電池ユニットが分離型なのか一体型なのか、どのようなものが設置されるのかを質問し、その設置予定箇所でしっかりと大きさ・形をイメージすることです。
例えば売れ筋のスマートスターL(9.8kWh)は、パワーコンディショナーと蓄電池ユニットが一体となっているタイプなのでかなり大型です。
高さは1m14cm、幅が76㎝、奥行きが46㎝、そしてその重さはなんと195kgです。
これが玄関横に来るとなるとそれはかなりの存在感です。
自分が購入しようとしているものは、実際はどんなものなのかをしっかりと把握するようにしてください。
各メーカーのサイズが知りたい方はこちら。
失敗・トラブル事例その2.
回路合わず、発電量が低下
これはハイブリッド型蓄電池で起きた話です。
太陽光発電システムのパワーコンディショナーがちょうど故障したので、交換するついでに蓄電池も設置しようとハイブリッド型蓄電池の購入、設置してみたら、太陽光発電システムの発電量が低下してしまったというものです。
これは今かなりの件数が実は発生しており、問題になっています。
「発電量が元の4分の3になってしまった、5分の3になってしまった」というケースが多いです。
なぜこんなことになってしまうのでしょうか?
発電量低下の失敗・トラブルの原因と回避方法
この原因は販売側の蓄電池に対する知識の無さ、太陽光発電システムに対する無知、もしくは悪意です。
太陽光発電システムはいくつかの太陽光パネルを束ね、一つにつなぎ、そしてつながったいくつかの束をパワーコンディショナーまで持っていきます。
例えば5枚のパネルを1つに束ねたら、これを1回路と言います。
そして各パワーコンディショナーによって、対応できる回路数に上限があるのです。
これまで使っていた太陽光発電システムのパワーコンディショナーが4回路まで対応できていたにも関わらず、新しく設置したハイブリッド型蓄電池のパワーコンディショナーが3回路までしか対応できない場合は、これまでつないでいた1回路分が行き場を失うことになり、その回路は潰すしかなくなってしまいます。
結果として、発電量は綺麗に4分の3となってしまいます。
これを回避するためには、とにかく太陽光発電システムのことがわかっている業者から蓄電池を買う事です。
太陽光発電の回路設計は現地調査をしなければわかりません。
ハイブリッド型蓄電池の提案をするのに既設の太陽光発電システムを調べない企業は、ほぼアウトだと思って間違いないと思います。
単機能型蓄電池の場合は、このケースは当てはまりません。
単機能型とハイブリッド型の違いについてはコチラに詳しく書いています。
失敗・トラブル事例その3.
太陽光発電の保証が無くなる?
蓄電池を導入する時に、まだ保証期間内だった太陽光発電の保証が無くなってしまったケースが挙げられます。
例えば、営業担当の方が太陽光発電の保証について知らなかったり、メーカーに確認を取らずにいい加減な提案をする場合に起こるトラブルです。
ですので太太陽光発電の保証期間が残っている場合、蓄電池を導入する際に保証が無効にならないか確認する必要があります。
太陽光発電の保証が無くなる失敗・トラブルの原因と回避方法
一番良い方法は、蓄電池だけでなく太陽光発電も専門としている工事会社から提案してもらうことです。
設置場所やどの蓄電池が自分の家に合っているのか等、蓄電池の工事に関する知識だけでなく、太陽光発電の保証にも詳しい方に話を聞いたほうが安心です。
もちろん検討の際は、1社だけでなく複数の工事会社から提案や見積することをおすすめいたします。
失敗・トラブル事例その4.
高すぎる!相場価格からあまりにかけ離れた金額
これはもう失敗・トラブルの定番なので今さらこんなケースは少なくなってきているのではと思われる方が多いと思います。
実際、太陽光発電システムのあまりに高額での契約失敗事例は減ってきています。
私たちも相場価格を公表していますし、少しでもネットで調べれば自分達の契約内容が高すぎるのでは?と疑問に思うことができる状態だからとも言えます。
蓄電池も業界に先駆けて、各メーカーの相場価格を公表しましたので、調べてさへ頂ければわかるはずなのですが、蓄電池を検討する方は卒FITの方が多く、少なくとも太陽光発電システムを購入してから10年経っている方々になりますので相対的に年齢が高めの方が多いです。
年齢が高くなればなるほど、ネットで調べるというスキルがあくまで相対的にですが低くなり、言われるがままに高額契約をしてしまうケースが後を絶ちません。
各メーカーの相場価格はこちら。
相場からかけ離れた高額契約の失敗・トラブルの原因と回避方法
これはいつの時代も、比較検討をしないで契約してしまうことが原因です。
何社も何社も比べる必要はありません。
せめてたった1社でも別の会社の意見を聞いてみる手間を惜しまなければ、ほぼほぼこの高額契約の事例は回避できます。
私たちは10年、このような相談をずっと受けてきましたが、高額契約をしてしまった方のほとんどが、本当に性格が穏やかで良い方達です。
クーリングオフ期間中でいくらでも解約できるにも関わらず、このような性格穏やかな方々が一様にして口にする言葉があります。
「あそこまで説明してもらったのから、申し訳ない」
もし今、契約してしまったばかりでこれを読んでいる方の中で同じことを考えた方は、ぜひ一度ご相談ください。
高く売ることは決して悪いことではありません。価格決定は売る側の自由です。
納得して買われているのであれば何も言う筋合いはありませんが、ご相談者のほぼすべてが、勘違いをしている、もしくは嘘を言われて買ってしまっているケースなのです。
こればっかりは手前みそですが、回避するために事前にソーラーパートナーズにご相談ください。
失敗・トラブル事例その5.
深夜電力の有効活用できてない
蓄電池は停電時に電気を利用できることが最大のメリットですが、もう1つ深夜電力を有効利用して経済メリットを生むということがあります。
安い深夜電力を貯めておき、単価の高い昼間の時間に放出して使うことでその差額メリットを得るというものです。
蓄電池の説明時には必ずなされるトークなのですが、実は全く深夜電力は有効利用されていなかったというケースが意外と多くトラブルになっています。
深夜電力が有効利用されていない失敗・トラブルの原因と回避方法
これは知識の浅い営業マンが起こしていることが多いようです。
説明不足ではなく知識不足が原因です。
蓄電池において深夜電力が有効利用できるのは、深夜電力が安く、昼間電力が高いことが大前提です。
そしてこれはオール電化住宅であれば全員そのような電力契約を選択しているので間違いないのですが、ガスも併用している通常のご家庭の場合は時間帯別に電気代の単価が変わる電力契約になっていないことの方がほとんどです。
つまり太陽光発電システムが設置済、オール電化ではなくガス併用住宅の方が蓄電池を設置する場合に、電力契約も合わせて深夜電力が安いプランに変えない限り、この深夜電力との差額メリットは得ることはできません。
またオール電化にしない場合の深夜電力が安くなるプランは、それほど深夜電力が安くなるわけでもなく、そして昼間電力の単価が大幅に上がってしまうケースが多いので慎重なシミュレーションが必要です。
この失敗、トラブルからの回避方法は自宅の電気契約プランを改めて事前に確認することです。
ごくまれにですが、オール電化住宅にも関わらず深夜電力が安いプランにしていない方などもいらっしゃいますので、これを機にぜひ改めて電気契約プランを再確認してみてください。
なぜ蓄電池の失敗・トラブルは絶えないのか?
蓄電池の失敗・トラブルが絶えない最大の原因は、蓄電池をテレビなどと同じような家電製品と同じように考えてしまうことです。
これは購入検討者、販売会社双方に言えることです。
相談に乗っていて、電気配線工事や基礎工事などが必要になることなど全く想定外という反応をする人が少なくありません。
一部のポータブル蓄電池であれば、工事も不要で宅配便一つで届きますのでこの考え方で構いませんが、通常の蓄電池は、太陽光発電システムと連携させ、複雑な電気配線工事が必要で、設置には基礎工事まで発生するかなり大掛かりなリフォーム工事なのです。
蓄電池の失敗・トラブルを回避する方法
代表的な5つの失敗・トラブル事例をあげて、その原因、回避方法をご紹介してきましたが、これ以外にも様々なタイプの失敗・トラブルがあります。
これらを全て紹介していくのはさすがに無理があります。
しかしなるべく蓄電池導入における失敗・トラブルを減らす簡単な方法があります。
それは、上に書いたようにテレビのような家電を買うのとは違うとまずは認識すること、そして太陽光発電の設置工事実績が豊富な会社を選ぶことです。
太陽光発電システムを熟知していない業者が、蓄電池を販売、設置しているところに多くの失敗・トラブルが発生しています。
蓄電池は太陽光発電システムと連携させて使いますので、太陽光のことがわかっていないと機種の選定も設置もできません。
「太陽光発電システムの設置工事が豊富な会社を選ぶ」
これだけでかなりの失敗・トラブルを防ぐことができると思います。
まとめ
失敗・トラブルは「説明不足」と「知識不足」によって引き起こされます。
説明不足は各会社、各担当個別の問題であるため、今回の失敗・トラブル事例を読んで、自らも意識高く防ぐべく質問、把握するようにしてください。
そして自分ではどうしようもない知識不足は、太陽光発電の設置工事が豊富な会社に出会う事です。
ソーラーパートナーズは、太陽光発電の設置実績は圧倒的に豊富で、かつ以前から蓄電池の設置を多数行っている工事会社のみご紹介しています。
専門のアドバイザーがおりますので、まずはお気軽にご相談ください。