「ちゃんとGood!サービス(ソーラー)」とは?自己負担での設置とどちらがお得か
関東と中部を対象に、京セラと関西電力が展開する「ちゃんとgoodサービス」というサービスあるのはご存知ですか?
サービス自体は2019年7月30日から開始ですが、2020年以降、積極的にプロモーションをされているので、サービスの名前を目にしたことのある方も多いのではないかと思います。
太陽光発電が自己負担0円で設置できるとあって、一見すると非常に魅力的ですが、実際には自己負担で設置をしたほうがお得になるケースも多そうです。
詳しく解説します。
「ちゃんとgoodサービス」とは
ちゃんとgoodサービスとは京セラと関西電力がタッグを組んで提供する、
「太陽光発電の無償設置(ちゃんとgoodソーラー)」と「独自の電気料金プラン(ちゃんとgoodでんき)」を組み合わせたサービスです。
サービスの提供エリアは関東と中部(東京電力エリアと中部電力エリア)です。
「ちゃんとgoodサービス」の特徴
「ちゃんとgoodサービス」の特徴は以下の3点です
- 太陽光発電が費用負担0円で設置できる
- 特殊な電気料金プラン(ちゃんとgoodでんき)への切り替えが必要
- 設置して10年間は太陽光発電は「施主のものではない」
「ちゃんとgoodサービス」の特徴1.
太陽光発電が費用負担0円で設置できる
太陽光発電の設置費用は施主が負担する必要はありません。ただし工事に足場が必要になる場合は足場代は施主負担となるようです。
設置環境や業者によって異なりますが、足場代は10〜15万円程度かかることが一般的です。
「ちゃんとgoodサービス」の特徴2.
特殊な電気料金プラン(ちゃんとgoodでんき)への切り替えが必要
詳細は後述しますが、一般的な料金体系の異なる、独特な電気料金プランの契約が必要です。
「ちゃんとgoodサービス」の特徴3.
設置して10年間は太陽光発電は「施主のものではない」
設置してから10年間は、施主は太陽光発電が発電した電気を売電したり、無料で使う権利はありません。
むしろ、太陽光発電が発電した電気は施主が買い取る必要があります。
設置してから10年が経つと、ようやく太陽光発電が施主自身のものとなり、売電したり、無料で使う権利が手に入ります。
「ちゃんとgoodサービス」と「自己負担での設置」どっちがお得?
一般的に、太陽光発電を設置するときには施主が設置費用を負担する必要があります。
太陽光発電の価格は設置費用は条件によって異なりますが、平均的には150万円前後です。
「ちゃんとgoodサービス」ではこの、設置費用の負担なく、太陽光発電を設置することができますので、一見とてもお得なように見えますね。
しかし、実際にはほとんどのケースで施主負担で設置をした方がお得になると考えられます。理由は以下の通りです。
通常設置の方がお勧めの理由1.
ちゃんとgoodサービスでは太陽光発電の発電量が増えるほど電気代が高くなる
ちゃんとgoodサービスでは、最初の10年間はご自宅の屋根で設置した太陽光発電の電気を施主が買い取る必要があります。
しかも、太陽光発電の電気は27.52円/kWh(関東エリア・ガス併用の場合)とやや高めな金額で購入する必要があります。
変な話ですが「ちゃんとgoodサービス」の場合、元々電気使用量が少ないご家庭では、最初の10年間は太陽光発電が発電すればするほど電気代が高くなるということも十分ありえます。
太陽光発電を自己負担で設置した場合には、太陽光発電でつくった電気は売電したり、ご家庭での電気代削減に使うことができます。
「ちゃんとgoodサービス」では、発電量が増えると、むしろ電気代が高くなる可能性がある一方で、通常設置では太陽光発電が発電すればするほどお得になるということです。
通常設置の方がお勧めの理由2.
通常設置でも実質自己負担0円での設置は十分可能
「ちゃんとgoodサービス」の「太陽光発電が0円で設置できる」という点は非常に魅力的ですが、
実は自己負担での設置であったとしても太陽光発電は「実質0円」で導入できることはまったく珍しくありません。
これは「ソーラーローン」を使うことで実現できます。
なぜソーラーローンを使うと、実質0円で太陽光発電を設置できるかというと、もちろん設置費用や設置条件によって異なりますが、月々の設置費用の支払いよりも、太陽光発電の売電収入と電気代削減効果による経済メリットが上回るようにすることが十分可能だからです。
通常設置の方がお勧めの理由3.
幅広いメーカーから相性のよい製品を選べる
「ちゃんとgoodサービス」は設置できるパネルのメーカーが京セラ製に限られますが、通常設置ではメーカーや機種を自由に選ぶことができます。
京セラの太陽光発電の特徴は
・様々な形のパネルがあり、複雑な屋根にきれいに収まる
という長所がある一方
・発電効率はそれほど高くない
という短所があります。
シンプルな形の屋根の場合には、発電効率の良い他メーカーの方が相性が良くなること多いです。
「ちゃんとgoodサービス」はこんな人にお勧め
とはいえ、だからと言って、「ちゃんとgoodサービス」は選ぶメリットが全くないというわけではありません。
以下のような場合には「ちゃんとgoodサービス」は検討する価値があると思います。
- 太陽光発電を一括で購入するほどの資金はないが、どうしてもローンは組みたくない(または組めない)
- 屋根が小さい、形が複雑など、発電量が得にくい設置環境
(ただし、設置環境が太陽光発電に適していない場合には「ちゃんとgoodサービス」の審査に通らないことも考えられます)
「ちゃんとgoodサービス」は通常設置と費用対効果を比較しましょう
「ちゃんとgoodサービス」は「設置費用0円」でローンを組む必要もないということで、太陽光発電導入の間口を広げる素晴らしいスキームだと思います。
ただ、「最初の10年間は売電ができないばかりか、太陽光発電の発電量が増えるほど電気代が高くなる」といったデメリットもあり、多くのケースでは通常設置の方が経済メリットが大きくなると考えられます。
「ちゃんとgoodサービス」を検討する際には、必ず通常設置との見積もり比較を忘れずに、冷静に費用対効果を考えてから契約をするようにしてください。
ソーラーパートナーズでは太陽光発電に関するご相談、優良業者の紹介を無料で承っております。
「実質負担なく、設置できるなら設置したいな」とお考えであれば、是非お気軽にご依頼ください。