再エネ賦課金、4割が太陽光発電設置済みでも知らず! 太陽光発電検討ユーザーも7割近くが知らず
再エネ賦課金に関する調査アンケート実施背景
2020年度より野立てなどの大型の太陽光発電システムにおける売電制度は終了となりますが、その一番の要因は年々各家庭の負担が大きくなっている再エネ賦課金の増大を抑えるためです。
また住宅用においては、高い売電価格で余った電気を売電できる10年間の固定買取期間が終了する方が初めて2019年11月に出てくるため、蓄電池の購入検討が進んでいます。
ところが世間一般では再エネ賦課金の認知度は低く、ほとんどの方がその存在すら知りません。
太陽光発電システムの導入を検討する方は、電気代を安くしたいというきっかけが多いため、認知率が高いのではと思いアンケートを実施しました。
また蓄電池の検討する方はそのほとんどが、太陽光発電設置済みの方のため、合わせて同じアンケートを実施しました。
再エネ賦課金のことを知っていますか?
太陽光発電を設置済みの方でも4割が知らない
太陽光発電システム設置済みで蓄電池の見積依頼をされてきた方100人に、再エネ賦課金のことを知っているかどうか?のアンケートを取った結果、太陽光発電を設置済みの方でも42%の方が「知らなかった」と答えています。
なぜ太陽光設置済みでも再エネ賦課金を知らないのか?
2019年だけで10年間の固定買取期間が終了する方が、52万人いると言われています。
この52万人の方はそのほとんどが、2009年11月から始まった現在の余剰電力買取制度の前に太陽光発電システムを購入した方達です。
今の制度が始まる前は各電力会社が自主的に電気を買い取っていたため、再エネ賦課金自体がありませんでした。
2010年以降に設置した方々であれば、購入時に売電制度の説明を受けていますので、再エネ賦課金を知らない人の割合は減っていくと思われます。
※2009年11月に余剰電力買取制度が始まった時に、それ以前に購入した方々も制度に組み込まれることになり、突然高い売電単価で余った電気を売れるようになっています。
太陽光発電を検討している方も7割近くが再エネ賦課金知らず
太陽光発電を未設置で、太陽光発電の設置検討のために見積依頼をされてきた方100人にも同様に、再エネ賦課金のことを知っているかどうか?のアンケートを取った結果、さらに知らない割合の方は増え、ちょうど3分の2の66%の方が「知らなかった」と答えています。
事前予想を大きく裏切り、太陽光発電を検討する方々ですら再エネ賦課金の認知度はたったの3分の1という結果となりました。
約4割の方が訪問販売の説明を聞いてはじめて再エネ賦課金を知る
太陽光発電を未設置で再エネ賦課金のことを知らなかった方のうち、今回太陽光発電の導入を検討する中で、「訪問販売会社からの説明で聞いて知った」という方が37%と約4割にのぼりました。
太陽光発電検討ユーザーは結果として、再エネ賦課金のことを知ることになりますが、特段電気代などに意識が高い方が検討をしているわけではなく、検討段階で電気代の明細を見るようになり結果として再エネ賦課金のことを知るということがわかります。
再エネ賦課金の8割は産業用太陽光発電
再エネ賦課金はその名の通り、再生可能エネルギーのためのものですので、太陽光発電だけではなく風力発電やバイオマス発電なども対象となっています。
しかし結果として再エネ賦課金の内訳は8割以上が非住宅用の太陽光発電、いわゆる野立てなどの産業用と呼ばれる太陽光発電が占めています。
ちなみに住宅用は余った電気だけの売電ですのでわずか6%です。
結果として、来年度から産業用の太陽光発電システムの現在の売電制度での新規受付は中止、という方向で話が進んでいるのです。