オール電化の普及数が増加!オール電化の普及と原発再稼働・2019年問題の関係とは
オール電化の普及数が再び上昇基調に
11月2日に富士経済が太陽光発電システムとオール電化住宅の地域別の普及状況を調べた「2018年版 住宅エネルギー・サービス・関連機器エリア別普及予測調査 」の結果をまとめて発表しました。
この中で今回注目したいのはオール電化住宅の普及状況です。
東日本大震災以前は毎年40万戸以上の設置が進んでいたオール電化ですが、震災以降は前年割れが続きここ最近は毎年30万戸弱にとどまっておりました。
しかし2017年度に再び上昇に転じ、今年2018年度は31.6万戸が予想されるというものです。
なぜオール電化住宅が再び上昇に転じたのか
オール電化とは、簡単に言えばガスコンロをIHクッキングヒーターに、ガス給湯器をエコキュートに変更する事を指します。
オール電化は主に電力会社が積極的に営業をかけておりました。
なぜなら需要の少ない深夜電力の有効活用もできる上電力需要の底上げにもつながるためです。
原発は昼も夜も常に稼働するため、需要の少ない深夜電力の有効活用ができるエコキュートと相性が良いのです。
エコキュートに加えて調理器をガスからIHにすることでガスの基本料金を払わなくて良くするために深夜電力料金が安くなる時間帯別の電気契約を用意し、オール電化として売り出していたのです。
しかし東日本大震災以降、節電が叫ばれ電力会社はオール電化住宅の販促を自粛しておりました。
ここ最近になり2016年の電力自由化や、九州電力、四国電力、関西電力の原発再稼動によって、また販促活動が活発化していったので再び導入戸数が上昇に転じたのです。
これからさらにオール電化が増える理由
オール電化でコストメリットを生み出しているのは、IHではなくエコキュートです。
IHは単純にガス代が電気代に切り替わるだけと考えて頂いて差支えありません。
ではエコキュートがなぜコストメリットを生み出すのかと言えば、エコキュートはガス給湯器より効率的にお湯を沸かすことができるうえに、深夜の安い電力を使用するからです。
つまりエコキュートは原則として深夜に稼働させる機械です。
ところが2019年より太陽光発電システムを10年以上前に導入した方々の10年間の余剰電力固定価格買取期間が順次終了します。
11年目以降の買取メニューは現在続々と発表されていっていますが、今までのように売電するのではなく余った電気は自宅で消費するという考え方も選択肢として有効です。
その第一候補は蓄電池の導入なのですが、今まで深夜に稼働していたエコキュートをその余剰電力を使って昼間に稼働させてしまうのも非常に効果的な使い方になりますので注目されているのです。
災害時にも活躍するエコキュート
エコキュートはエアコンと同じ仕組み、ヒートポンプでお湯を沸かします。
熱湯の状態でタンクに貯めておき、水で薄めながら使用します。
つまり常にタンクにはお湯が入っている状態ですので、急な災害時には非常用水としてタンクから直接取りだせる仕組みになっています。
ただ非常時に使えるとはいえ、地震の時にエコキュートのタンクが転倒してしまうリスクがあります。
そんな事が起きては本末転倒ですので、設置時にしっかりと転倒防止措置を講じておくことが大事になります。
ですのでこれから新しくエコキュートを導入する場合は、見積もり内容に転倒防止金具などが含まれているかどうか必ず確認するようにしてください。
まとめ
かつてはエコキュートにした場合にはシャワーの水圧が弱いことや、IHにした場合に火力が弱いことなど導入による物理的なデメリットもありました。
しかし今は、メーカー各社の努力のお蔭でシャワーの水圧もIHの火力も全く気にならない、むしろ高いレベルにまで改良されています。
もちろんオール電化はガス代を下げるための商品ですので、現在ガス代が高い方が検討するという事が大前提ですが、検討の際には上にも書いたようにしっかりとした設置工事ができる会社を選ぶようにしてください。
ソーラーパートナーズでは、太陽光発電システムだけでなくオール電化も承っていますので、お気軽にご相談ください。