ニチコン最安値のV2H EVパワー・ステーション「VCG-663CN3」「VCG-666CN7」
電気自動車(EV)の普及に伴い、注目を集めるV2H、人気はニチコンのEVパワー・ステーション「VCG-663CN3」「VCG-666CN7」です。
この記事では、この2機種について詳しくまとめました。
ニチコンがお手頃価格のV2Hを2機種発表
ニチコンはV2Hを世界で初めて開発したことで有名なメーカーです。現状V2Hユーザーの方の多くがニチコン製の商品を使っています。
そして、そんな市場環境でこの2製品が注目を集めている最大の理由は何より非常にリーズナブルということです。
- スタンダードモデル(VCG-663CN3) ¥498,000(消費税・設置工事費別)
- プレミアムモデル(VCG-666CN7) ¥898,000(消費税・設置工事費別)
2019年問題(卒FIT)対策としても非常に有効なV2Hがこの価格なのは革命的な出来事です。
とにかく魅力的な価格のこの製品、仕様や特長についても詳しく見てみましょう。
V2Hとはクルマに蓄えた電気を家で使う仕組み
まずはじめにV2Hとは何なのか、確認しておきましょう。
V2Hとは「ビークル・トゥ・ホーム」の略で、その名前の通り電気自動車に蓄えた電気を家で使う仕組みのことです。
EV充電用の屋外コンセントがあれば電気自動車に充電することは可能ですが、
貯めた電気を家庭に戻すためには、今回紹介する「EVパワー・ステーション」のようなV2Hが必要となります。
発表された2機種がもたらすメリット
それでは、具体的に「EVパワー・ステーション」を導入するとどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
ニチコンのHPにも製品の特長が記載されていますが、まずは2機種に共通の特徴について「経済メリット」と「経済以外のメリット」に分けて解説します。
経済メリット
- 太陽光発電の自家消費比率を高めて卒FIT対策に
- 深夜電力を活用できる
経済効果以外のメリット
- 停電時に太陽光発電でつくった電気を使える
- 倍速充電が可能
経済メリット
経済メリット1.
太陽光発電の自家消費比率を高めて卒FIT対策に
EVパワー・ステーションに限らずV2H全般に言えることではありますが、V2Hがあれば太陽光発電でつくった電気を売電せずに電気自動車に貯めて、太陽光発電が発電しない時間帯に自宅で使用することが可能です。
卒FIT問題が大きな話題になっているように、固定買取期間終了後は電力会社から購入する電気よりも売電価格の方が安くなることが確実です。
そのため、太陽光発電で作った電気を売電するよりも、「つくった電気を電気自動車に貯めて、ご家庭で自家消費する」という使い方が経済的にお得です。
経済メリット2.
深夜電力を活用できる
まだ太陽光発電の固定買取期間が残っていて、買電金額よりも高い金額で売電をしているという場合にも、深夜電力の活用で経済メリットを生むことが可能です。
どういった仕組みかというと、電気料金のプランを日中が割高、夜間が割安のいわゆる「深夜電力」のプランにして、夜間の電気代が安い時間帯に電気自動車に電気を貯めて、電気代が割高な時間帯に給電することで、電気代の差額分が経済メリットとなります。
VCG-663CN3、VCG-666CN7なら太陽光発電と電気自動車の電気を同時に使える
従来の機種では電気自動車から家に給電している間は太陽光発電の電気は使えず、すべて売電するしかありませんでした。
しかし、VCG-663CN3、VCG-666CN7では電気自動車から給電中に、併せて太陽光発電が発電している電気を自家消費することも可能になりました。
まだFIT期間中で「ダブル発電」で売電単価が下がってしまう可能性がある方にとっても、このV2Hなら「ダブル発電」の対象とならず売電価格が下がりません。
経済効果以外のメリット
経済効果以外のメリット1.
停電時に太陽光発電でつくった電気を使える
EVパワー・ステーションのメリットは経済効果だけではありません。
近年、日本各地で災害による大規模な停電が発生しましたが、EVパワー・ステーションは停電対策としても非常に役に立ってくれます。
従来の機種では、停電時には太陽光発電でつくった電気は貯めることができませんでしたが、今回発表されたプレミアムモデル(VCG-666CN7)は停電時に太陽光発電でつくった電気を電気自動車にためられる仕様になっています。
また、電気自動車に貯めた太陽光発電でつくった電気を家に給電することができますので災害時の大きな安心につながります。
蓄電容量は家庭用蓄電池より電気自動車の方が大きい
電気自動車に搭載されている蓄電池は、住宅に設置する家庭用蓄電池よりも大容量です。
家庭用蓄電池の平均的な容量はおおよそ10kWh前後なのに対して、例えば、最新型日産リーフの場合、蓄電池容量は40kWhです。
電気自動車が不在のときは電気を使えないという欠点はありますが、V2Hがあれば家庭用蓄電池よりも停電時に多くの電気を活用することができます。
経済効果以外のメリット2.
倍速充電が可能
EVパワー・ステーションは200V普通充電設備の半分の時間で電気自動車の充電が可能です。
充電に時間がかかるのは電気自動車の最大のネックともいえる部分なので、倍速充電ができるのは魅力的です。
VCG-663CN3とVCG-666CN7の違いは
EVパワー・ステーションのVCG-663CN3とVCG-666CN7の違いについてもまとめます。
希望小売価格には以下のような違いがありますので、性能の違いにどれほどの魅力を感じるかで判断するといいでしょう。
- スタンダードモデル(VCG-663CN3) ¥498,000(消費税・設置工事費別)
- プレミアムモデル(VCG-666CN7) ¥898,000(消費税・設置工事費別)
VCG-666CN7がVCG-663CN3より優れているポイント
- 停電時に200V対応
- 保証期間が5年間(VCG-663CN3は2年間)
- HEMSとの連携
- 自立運転(停電時)の給電能力が6kVA(VCG-663CN3は3kVA)
- 自立運転(停電時)にも太陽光発電と連携
個人的には、価格が魅力のスタンダードですが汎用的な家庭用蓄電池よりも機能が不十分に感じてしまうので、性能重視でプレミアムモデルを選ぶと思います。
ちなみに弊社が研修のために所有している建物にはニチコンのトライブリッドシステムを設置しています。V2Hの欠点を全て補ってくれるのでとても高い性能を実感することができます。
トライブリッド蓄電システムとの主な違いは蓄電池の有無
ニチコンにはトライブリッド蓄電システムという製品があります。
トライブリッド蓄電システムはV2Hにさらに蓄電池がセットになった製品です。
蓄電池がセットになっていることで、日中の時間帯に車を利用している場合にも、太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めて、貯めた電気をさらに電気自動車に流すということが可能になります。
しかし、トライブリッド蓄電システムは蓄電池+V2Hの費用がかかります。
せっかくEVを買ったなら隙のない設備のしたいとお考えであればトライブリッドも選択肢のひとつでしょう。
まとめ
ニチコンのEVパワー・ステーションの導入によって得られるメリットは以下の通りです。
経済メリット
- 太陽光発電の自家消費比率を高めて卒FIT対策に
- 深夜電力を活用できる
経済効果以外のメリット
- 停電時に太陽光発電でつくった電気を使える
- 倍速充電が可能
非常に魅力的な価格の製品ですが、価格が安いだけでなく、性能の高さから、非常にコストパフォーマンスが高い製品です。
卒FIT対策の現実的な選択肢として、爆発的に普及する可能性があると思います。
ソーラーパートナーズではV2Hやトライブリッドの提案にも対応しておりますので、ご希望の方はお気軽にご依頼ください。