世界最高の変換効率 東芝太陽光発電Sシリーズ
Sシリーズは新製品でさらに性能が急上昇
メーカー (型式) |
変換効率 | 出力 | 横寸法 | 縦寸法 |
---|---|---|---|---|
東芝(Sシリーズ新型) TOSHIBA (SPR-X22-360) |
22.1% | 360W | 1,559mm | 1,046mm |
東芝(Sシリーズ従来型) TOSHIBA (SPR-X21-345) |
21.2% | 345W | 1,559mm | 1,046mm |
メーカー (型式) |
変換効率 | 出力 | 横寸法 | 縦寸法 |
---|---|---|---|---|
東芝(Sシリーズ新型) TOSHIBA (SPR-X21-265) |
21.3% | 265W | 1,559mm | 798mm |
東芝(Sシリーズ従来品) TOSHIBA (SPR-253NX-WHT-J) |
20.3% | 253W | 1,559mm | 798mm |
中村: Sシリーズの新製品についてもう少し詳しく聞かせてください。
もともと東芝Sシリーズは量産型の住宅用太陽光パネルとして、世界最高の変換効率を誇るパネルでしたが、今回の新製品では更に性能をジャンプアップさせて、他メーカーのパネルと比較しても完全に群を抜いてしまいました。
ここまで変換効率が飛躍したことにとても驚かされたと同時に、あまりに驚きすぎて疑いの気持ちも沸いてしまっているのですが、なぜこれほど性能を急上昇させることができたのでしょうか。
変換効率とは
変換効率とは、JIS規格で定められた太陽光発電が最も発電しやすい環境下での面積当たりの発電性能を表した値です。
大きく、セル変換効率とモジュール変換効率に分かれます。
セル変換効率は太陽光発電モジュール内部の「太陽電池セル」の部分のみを対象に測定を行う一方、モジュール変換効率はセルとセルの接続部分を含む全体が測定の対象となるため、モジュールの実力はモジュール変換効率で判断することが一般的です。
SPR-X22-360のモジュール変換効率22.1%は量産型太陽光発電として世界最高。
日々の研究開発により発電性能がアップ
1988年3月慶応義塾大学法学部政治学科卒
1988年4月株式会社東芝入社
1998年4月移動通信機器事業部(営業第一担当)主務
2002年4月モバイルコミュニケーション社 国内販売推進部 グループ長
2007年10月日野工場 モバイルSCM部 部長
2010年10月東芝デジタルメディアエンジニアリング株式会社 出向
2011年4月太陽光発電システム推進部(住宅営業第二担当) グループ長
2013年4月太陽光発電システム推進部 住宅用太陽光発電システム業務部 部長
2015年4月太陽光発電システム推進部 住宅用太陽光発電システム営業部 部長
2016年1月エネルギーソリューション統括部 住宅用太陽光発電システム営業部 部長
2016年7月ソリューション&サービス事業部 住宅用太陽光発電システム営業部 部長
2018年1月東芝エネルギーシステムズ株式会社 エネルギーアグリケーション統括部 参事
内藤氏:今回の新製品で変換効率が急上昇したのはセルの基本性能の向上が大きな理由です。
太陽光発電モジュールは公称最大出力とぴったり同じ出力の商品がつくれるわけではありません。
JIS規格では、公称最大出力の前後10%以内の出力のモジュールまでは許容していいと決められています。
Sシリーズの場合、バックコンタクト方式によってもともと発電量が高かったモジュールが、更に1つ1つのセルの基本性能が向上したことにより、実際に出荷されたモジュールの出力値が10%近く高い製品が増えていました。
公称最大出力とは
公称最大出力とは太陽光発電が最も発電しやすい環境下でのモジュールの発電性能を表す値。SPR-X22-360の公称最大出力は360W。公称最大出力の数字はパネル型番の中にも含まれていることが多いです。
中村:出力が向上しているのであれば公称最大出力も上昇させて、新製品として販売したほうが売り上げにつながりそうですが、そうしなかったのは何か理由があるのですか。
内藤氏:確かに変換効率が上昇するのにあわせて、頻繁に新製品として発表したほうが販売促進という観点では良いと思います。
しかし、新製品として発売するためには新たにJET認証を取得し直す必要があるなどの諸事情もあります。
そのような事情から、性能の向上に合わせて細かく新製品の発表を「刻んで」いくのではなく一定期間を置いてから新製品を発表したため、一見すると飛躍的に変換効率が向上したように見えるということです。
SPR-X22-360とSPR-X21-265は組み合わせ設置も可能
中村:プレミアムモデルのSPR-X22-360とSPR-X21-265は組み合わせて設置することも可能なんですよね。
内藤氏:可能です。
元々72セルのSPR-X21-265は日本の住宅事情を考え、96セルのSPR-X22-360はアメリカの住宅を想定して製造した商品でした。
しかし短か手方向で2セル差分の長さの異なるパネルを組み合わせ可能にするることで、限られた屋根面積でも最大限容量を稼げるという利点があります。
また、他メーカのように設置容量を増やすために台形やハーフサイズのモジュールを使う必要がないので、施工時間の短縮となり、工事店の皆様からも「作業効率がよくて助かる」との評価をいただいております。
中村:先日、私が太陽光発電のプラン設計をした家で、他の国内の高効率メーカーでは2.77kWしか設置できないのに、
SPR-X22-360とSPR-X21-265を組み合わせると3.6kWも設置できるというケースがありました。
屋根面積の問題から、他メーカーでは容量が少なくなってしまってしまい太陽光発電をあきらめていた方にも、SPR-X22-360とSPR-X21-265を組み合わせた提案であればメリットを提供できることも多そうですね。
SシリーズのSPR-E20-250も脅威の変換効率20%越え
中村:今回の新製品では、量産型の住宅用太陽光パネルとして世界最高の変換効率を更新したSPR-X22-360に注目が集まりますが、個人的にはエクセレントシリーズのSPR-E20-250にも注目しました。
Sシリーズの中では安価な SPR-E20-250でもモジュール変換効率20.1%と20%の大台を超えているのは本当に驚異的です。
内藤氏:SPR-E20-250もSPR-X22-360、SPR-X21-265と同じくバックコンタクト方式を採用しており高効率を実現しています。
Sシリーズの中では比較的価格を抑えた商品ですので、お客様に喜んでいただけるのではないかと思っています。