太陽光発電の既築市場で絶大な支持を得るパナソニック
40年以上の歴史が培ったパナソニックの信頼
中村
今日はよろしくお願い致します。
吉田氏
よろしくお願い致します。
中村
私達は日々、太陽光発電の導入を検討している方の相談に乗っています。
どのような検討状況であれ冒頭で希望メーカーの有無をお伺いするようにしているのですが、これから太陽光発電の検討をスタートさせるという初心者の方でも、「パナソニックが一番良いんですよね?」と逆に質問されることが非常に多いです。
2013年頃までは、希望メーカーの質問をするとシャープの名前がでてくることが多かったのですが、気が付くとパナソニックの名前ばかりが挙がるようになりました。なぜこのようなブランド力を持つことできたとお考えなのか、お伺いできますでしょうか?
吉田氏
それは嬉しいですね。
お客様からの信頼を得られている理由の一つとしては、太陽光発電業界における当社の歴史があると思います。
当社が太陽光発電の技術開発を始めたのは今から40年以上前の1975年です。
私達が研究を始めたのはアモルファスシリコンというもので、今でも電卓や時計の太陽電池に使用されています。
1980年には世界に先駆けて工業化に成功しており、今日まで40年近くの間、世の中に商品として提供し続けています。
中村
アモルファスシリコンを使用している御社の太陽光パネル「HIT」の量産、販売を開始したのは1997年でしたね。
アモルファスシリコンはHITが世に出る20年以上も前から技術開発がスタートしていたんですね。
「HIT」の量産・販売開始は1997年
吉田氏
その通りです。HITを販売するずっと前から当社の太陽電池の歴史は始まっています。
そして太陽光発電パネルに限らず太陽電池の分野では、現在まで常に高い評価をしていただいています。
例えば、時計に使用されている太陽電池では30年以上前から50%以上のシェアがあるんですよ。
中村
そこまでのシェアがあるのですか!それは知りませんでした。
それほどのアモルファスシリコン太陽電池の実績があったからこそ、そこから「HIT」の開発に繋がっていく訳ですね。
吉田氏
そういうことです。
その後太陽光発電「HIT」は1990年から研究開発を始め、7年後の1997年に量産・販売を開始しました。
2002年からは海外市場へも参入し、研究、改善を繰り返しながら現在に至ります。「HIT」の信頼はこのように長い時間をかけて培ってきたものです。
もちろん発電量、耐久性にも自信あり
吉田氏
また、もちろんですが歴史だけではなく、性能の高さも信頼につながっていると思います。
海外の大きな家とは違い、日本の住宅は屋根が小さいことが多いので太陽光発電を設置できる面積が限られます。
限られた面積の中で十分な発電量を得られるようにすることは重要な要素ですので、性能には徹底的にこだわっています。
また、太陽光発電は他の家電のように安い商品ではない上、主に屋根に設置する商品です。
故障したから気軽に取り換えるというわけにはいきませんので長期耐久性にもこだわっており、実際にHITは長期にわたって稼働し続けているという実績があります。
この点も信頼感の醸成につながっているのだと思いますね。
機器一式の無償保証期間15年
中村
信頼性といえば他社に先駆けて、2014年にパワーコンディショナなどの太陽光パネル以外の機器一式の無償保証期間を10年から15年に延長したのもかなり衝撃でした。
吉田氏
実際、無償保証期間の延長には大きな反響がありました。
もともと、「パワーコンディショナは10年前後で壊れる」というのが業界の通説で、どのメーカーも10年以上の保証期間にすることをためらっているような状況が続いていました。
しかし、当社の製品に関して言うとパワーコンディショナが故障したというデータはほとんど見られません。例えば1992年に当社の桑野の家に設置した太陽光発電のパワーコンディショナは現在まで25年以上壊れずに稼働し続けています。
パナソニックの太陽光発電システムが選ばれる理由3:40年以上の歴史と実績!
中村
パワーコンディショナが25年間以上故障していないというのは驚異的ですね。
吉田氏
桑野の家のパワーコンディショナが実際に25年以上稼働しているということもあり、15年間は間違いなく故障しないという自信があるので、パワーコンディショナを始めとするシステム全体の保証期間を「無償で15年」に延ばしたという経緯があります。
中村
システム全体の無償長期保証と、言わずとしれた太陽光パネル「HIT」の性能の高さで2014年度、2015年度の住宅用太陽光発電市場はパナソニックの一人勝ちという状況だったのを思い出します。
市場の変化にも柔軟に対応
吉田氏
ただ最近は海外メーカーの勢いもあり、市場の様子が変わってきているのも事実です。
中村
たしかに海外メーカーは徐々に存在感を増していますね。やはり危機感はありますか。
吉田氏
お客様に求められるものを提供しなければいけないという危機感は常に持っています。
もちろん求められるのは価格だけではないと考えていますが、安価な海外メーカーの台頭で市場が変わってきているのは承知していますので柔軟に対応しつつ、シェアはしっかりと守っていきたいと思っています。