東京都議会議員選挙で都民ファーストの会が大勝!東京都の太陽光発電はどうなる?
東京都議会議員選挙で都民ファーストの会が大勝
2017年7月2日(日)、東京都議会議員選挙の投票が行われ、その日のうちに開票された結果、小池百合子東京都知事が代表を務める「都民ファーストの会」が大勝しました。
東京都議選2017特集 2017年6月23日 | 産経ニュース
選挙の結果、定数127議席のうち、都民ファーストの会の公認候補が49議席を獲得しました。
さらに、選挙後に無所属の推薦候補6人を追加公認したため、都民ファーストの会は全部で55議席を占めることになりました。
また、都民ファーストの会以外にも、公明党と東京・生活者ネットワークが小池知事を支持することを表明していますので、小池知事を支持する勢力は127議席のうち79議席を占めることとなり、過半数を大きく超えることとなりました。
小池知事、都民ファーストの会代表を辞任
小池知事は、知事と議会第1党の代表を兼務することは「二元代表制」になってしまうという懸念から、都議選後に都民ファーストの会の代表を辞任することを発表しました。
しかし今後、小池知事の掲げる政策がどんどん進んでいくことは間違いないと思います。
そこで、都民ファーストの会が掲げる政策を確認しながら、今後の東京都における太陽光発電がどうなっていくのか考えてみたいと思います。
都民ファーストの会が掲げる太陽光発電関連政策
都民ファーストの会が公表している政策集には、321項目にわたる政策が書き並べられています。
政策集は分野ごとに整理されていて、「環境」に関する政策には、下記のように太陽光発電に関連する政策がいくつも目に入ります。
201 IT と革新的な技術や制度で、低炭素な「スマート・エネルギー」都市構想
202 自然エネルギーを水素に変換して貯め、東京で使用
203 都有施設のゼロ・エネルギー・ビル化を推進
212 都有施設における再生可能エネルギー導入を推進
213 太陽光発電や熱利用システムの導入支援、自立型ソーラースタンドの普及
214 東京ソーラー屋根台帳による普及啓発や情報発信を実施
ここに挙げた政策のうち、気になる政策を確認していきましょう。
太陽光発電関連政策の内容とは
都民ファーストの会が掲げる政策の中には、直接的に太陽光発電の導入を推進する政策がいくつか含まれています。
太陽光発電関連の政策その1
213 太陽光発電や熱利用システムの導入支援、自立型ソーラースタンドの普及
こちらの政策には「太陽光発電の導入支援」とありますので、直接的に東京都として太陽光発電の導入が進むような動きをしてくれるということですね。
これは非常に心強いです!
また、この政策で書かれている「自立型ソーラースタンド」とは、電力系統と接続せずに、太陽光発電からの電気だけで携帯電話の充電ができたり、LED照明をつけることができるソーラースタンドのことをいいます。
自立型ソーラスタンド普及促進事業 | 東京都地球温暖化防止活動推進センター
自立型ソーラースタンドが町中にあれば、災害時にも安心できるわけですね。
太陽光発電関連の政策その2
203 都有施設のゼロ・エネルギー・ビル化を推進
212 都有施設における再生可能エネルギー導入を推進
「ゼロ・エネルギー・ビル」(ZEB)とは、省エネを徹底した上で、それでも必要となるエネルギー消費と同じだけのエネルギーを、そのビルに設置された創エネ設備で生み出すことで、エネルギー消費をプラスマイナスゼロにしたビルのことです。
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギービル)、省エネルギービル | 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
エネルギーを生み出す装置としては、太陽光発電が最も有力ですから、「ゼロ・エネルギー・ビル化を推進する」ということは、太陽光発電の導入を推進することと、かなり近い話をしていることになります。
また、「都有施設における再生可能エネルギー導入を推進」という政策も、太陽光発電の導入を推進することになるでしょう。
もちろん、再生可能エネルギーには太陽光発電以外にも、風力発電やバイオマス発電、地熱発電などがありますが、都有施設に導入できる再生可能エネルギーと考えると、やはり太陽光発電が最も有力なのではないかと思います。
東京ソーラー屋根台帳による普及啓発や情報発信を実施
東京都は、「東京ソーラー屋根台帳」というシステムを作り、インターネット上で公開しています。
東京ソーラー屋根台帳とは、東京都にある建物一つひとつが、太陽光発電に適しているかどうかを視覚的に表した地図です。
東京ソーラー屋根台帳(ポテンシャルマップ) | 東京都地球温暖化防止活動推進センター
自宅の住所を入力すれば、自宅が太陽光発電に適しているかどうかがすぐにわかるというすごいシステムです!
東京都在住の人にはぜひ一度見て欲しいと思います。
都民ファーストの会の政策では、せっかく作ったこの東京ソーラー屋根台帳というすごいシステムを使って、太陽光発電の普及促進や情報発信を行うというものです。
これは、太陽光発電の普及を促進する上で、非常に良い政策だと思います。
名古屋市も「名古屋市ソーラーパワー診断マップ」という東京ソーラー屋根台帳と同様のシステムを作っています。
こういったシステムは非常に面白いですし参考になりますので、東京都や名古屋市だけでなく他の地域でもぜひ作ってもらいたいと思います。
その他の関連政策
上記で書いた政策以外にも、「『スマート・エネルギー』都市構想」を進めることになれば、太陽光発電は不可欠です。
また、日射量で発電量が変動する太陽光発電は、需要を上回る電気が作り出されたときにどうするかが問題になりますが、「自然エネルギーを水素に変換して貯め、東京で使用」という政策が実行されれば、そういった問題の解決にもつながります。
都民ファーストの会が掲げる政策には、こういった政策も含まれているので、太陽光発電の導入がますます進み、太陽光発電の活躍の幅がさらに広がっていきそうです。
まとめ
過去、東京都は太陽光発電の導入を支援するために、1キロワットあたり10万円という破格の補助金を出していたことがあります。
東京都は、小さな屋根の家が多く、どうしても割高になってしまいがちですが、この破格の補助金を追い風にして、東京都でも太陽光発電の普及が随分と進みました。
今後は都民ファーストの会が掲げる政策を追い風にして、東京都ではさらに太陽光発電の導入が進み、「環境先進都市」になっていくのではないかと思います。
さらにその先には、東京都の取り組みが東京都以外にも波及して、全国的に太陽光発電がもっと普及していくと良いと思います。
この新しい風にのって太陽光発電の導入を考えてみようという方は、お気軽にソーラーパートナーズまでご相談ください。