ソーラーフロンティアSmaCIS(スマシス)の代理店向け説明会に行ってきました
新商品「SmaCIS」の代理店向け説明会に行ってきました
2017年3月16日(木)に、ソーラーフロンティアの住宅用太陽光パネル新商品「SmaCIS」(スマシス)の代理店向け説明会が、東京お台場にあるソーラーフロンティアの本社で開催されたので参加してきました。
インパクトがあって、人気もありましたが長所短所がはっきりしていた「Solacis neo」(現在は販売終了)の後継品という事でしたので非常に興味がありました。
ソーラーフロンティアは現在、売上の3割を占める海外受注をやめて国内市場に注力する、という報道もなされましたので、戦略転換の起爆剤となって欲しい新商品でしょうから俄然期待が高まります。
新商品「SmaCIS」の概要
項目 | SmaCIS | 主力のパネル | Solacis neo | |
---|---|---|---|---|
SFM110-R | SFM105-R | SF170-S(主力パネル) | SFR100-A | |
公称最大出力 | 110W | 105W | 170W | 100W |
公称最大出力動作電圧 | 61.0V | 59.0V | 87.5V | 50.8V |
公称最大出力動作電流 | 1.81A | 1.79A | 1.95A | 1.97A |
公称開放電圧 | 77.0V | 75.0V | 112V | 69.0V |
公称短絡電流 | 2.10A | 2.09A | 2.20A | 2.20A |
質量 | 12.1kg | 20.0kg | 8.0kg | |
外形寸法 | 縦641×横1,235×厚さ35 | 縦977×横1,257×厚さ35 | 縦638×横1,231×厚さ27 | |
変換効率 | 13.9% | 13.3% | 13.8% | 12.7% |
卸価格はまだこれからなので確定ではないですが、105Wの方が主力商品となり、110Wの方は受注生産的な形にして価格も少し高くなると思います。
これ以降は105Wのパネルを前提とします。
パネルの大きさはかなり小ぶりです。
最近の住宅用パネルの標準的な大きさは、およそ縦1000mm、横1600mmです。
比べていただくと、だいぶ縦横ともに小さいことがわかります。
変換効率は13.3%と主力パネルの13.8%と比べるとやや落ちます。
パネルの変換効率についてはこちらの記事をご覧ください。
これだけだと太陽光発電に詳しくない方からすると、ただ小さめのパネルという認識しか持てないと思います。
以下で特徴をご説明致します。
新商品「SmaCIS」の特徴(デザイン性)
まずはそのデザイン性です。
青みがかった結晶系パネルと比べて、ソーラーフロンティアのパネルは黒一色です。
もともとスレートの屋根や濃い目の瓦の屋根との親和性は特に高かったのですが、今回現行の工法と比べてさらに屋根とパネルとの距離が短くなりました。
仕上がりの綺麗さがより際立つようになりました。
ZEHの普及に伴い、日本の新築家屋は太陽光発電が標準搭載となっていきます。
新築時に太陽光を設置される方は、既築の方が検討するそれよりもよりデザイン性を重視します。
機能ばかりが重視されてきた住宅用太陽光発電ですが、これからの市場を考えるとデザイン性の高さというのは思いのほか重要であると思います。
新商品「SmaCIS」の特徴(高搭載)
次に、高搭載なパネル、という特徴が今回の注目すべき点です。
つまり、今までのものよりも、より多くパネルを屋根に設置ができるというものです。
今回は、屋根からの離隔距離(屋根の端っこから、パネルまでにあけるべき距離)を見直したことで、どのメーカーよりも屋根いっぱいに設置することができるようになっています。
たかだか数十mmの見直しなのですが、これが実は大きな影響を与えます。
寄棟の屋根で、軒側の1段が設置が可能か不可能かでは、下手をすると1kW以上の差が出てきてしまう事があります。
パネル | 出力 | 枚数 | kW数 |
---|---|---|---|
ソラシスネオ(SFR100-A) | 100W | 40枚 | 4kW |
SmaCIS(SFM105-R) | 105W | 45枚 | 4.725kW |
メーカ―が、例として出しているケースでも同じ大きさだった旧商品のソラシスネオと比べても0.725kW多く搭載できるようになっています。
まとめ
ソーラーフロンティアは、他の国内メーカーと比べて、割安で、同じ設置容量であればより多くの発電量を出せるというかなり特徴的な商品です。
ただ、変換効率の低さから設置容量自体を稼げず、お客様自身が希望しても泣く泣く設置を諦めるケースがあるメーカーです。
ソーラーフロンティアが今までより設置容量を稼げるようになれば、かなり強い商品となります。
それでももちろんある程度の屋根の大きさがある前提ではありますが、価格次第では市場にかなりインパクトを与える新商品であると思います。
価格がまだ公表されていませんので、これからの発表に期待が高まります。