エコキュートがお湯切れした場合どうすべき?お湯切れの対策は?
こんにちは!
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。(蓄電池専用ページはこちら)
この記事では、エコキュートがお湯切れしてしまったときの対処方法と対策について詳しく解説します。
エコキュートのお湯切れはどんな状態?
エコキュートを導入する際、注意したいのがお湯切れ現象です。
お湯切れとは、エコキュートの貯湯タンク内のお湯が無くなり、お湯が出なくなる現象のことです。
そもそも、なぜお湯切れが起こるのでしょうか?
お湯切れが起きる原因を理解するためにはエコキュートの給湯システムを知る必要があります。
エコキュートでお湯が使える仕組み
エコキュートでお湯が使える仕組み
- 水道管の水(低温)が貯湯タンク下部に流れ込む
- 貯水タンク下部の冷たい水がヒートポンプに送りこまれる
- ヒートポンプユニットで時間をかけて90℃近くまで温められる
- 温められた熱湯が貯湯タンクの上部に注ぎ込まれる
- 貯水タンク上部の熱湯が温度調節弁に送られる
- 熱湯と水道水が温度調節弁で設定温度に調整され給湯される
高温のお湯は上に行き、低温の水は下に行くので、エコキュートの貯湯タンク内上部には熱湯が、下部には低温水が蓄えられます。
家庭でお湯が使われるときには、タンク上部から取り出された熱湯と水道水が混ぜ合わされ、適温に調節されて給湯されます。
この時取り出された熱湯の分だけ、水道管から低温水が充填され、タンク内は常に満タンになっています。
エコキュートが『お湯切れ』の時は低温水で満たされている
エコキュートのお湯切れは、蓄えられた熱湯を使い切ってしまいタンク内が低温水だけで満たされた状態のことを言います。
エコキュートのヒートポンプユニットは、瞬間湯沸かし器(ガス給湯器)と違ってお湯を沸かすのに時間がかかるため、タンク内の熱湯を使い切ってしまうと、次にお湯が使えるようになるまで一定時間待つ必要があります。
そのため、エコキュートでは『お湯切れ』が起こるのです。
エコキュートのお湯切れ対策
エコキュートで『お湯切れ』を起こさないようにするには、あらかじめ対策しておく必要があります。
エコキュートのお湯切れ対策その1
我が家に最適なタンク容量を選ぶ
エコキュートのお湯切れ対策の一番重要なのは、設置前に最適なタンク容量を見極めることです。
メーカーカタログでは大体このように家族の構成人数でクラス分けがされています。
- 2~4人用:300ℓ
- 3~5人用:370ℓ
- 4~7人用:460ℓ
- 5~8人用:560ℓ
メーカー側ではこのような振り分けになっていますが、4人家族で300ℓから460ℓまで当てはまることになり、どの容量を選ぶのがベストなのか迷ってしまいます。
なぜこのような振り分けになっているかというと、設置する地域の水温によって使える湯量が変わってくるからです。
例えば4人家族の場合、沖縄や九州などの暖かい地域なら300ℓ、北海道などの寒い地域なら460ℓを選ぶ必要があります。
エコキュートの地域別の最適なタンク容量についてはこちらの記事をご覧ください。
エコキュートのお湯切れ対策その2
使用量が増えるときはエコキュートの設定を変えておく
タンク容量が十分なモデルを選択しているはずなのにお湯切れを起こすという場合、エコキュートの設定が使用状況に合致していないことが考えられます。
エコキュートには学習機能がついていて、普段のお湯の消費量をモニターしてお湯を沸かす量を調節しています。
多くのメーカーの初期設定は、この学習機能を活用して湧き上げる湯量を決める『おまかせモード』となっています。
ただエコキュートの『おまかせモード』には弱点があります。
『おまかせモード』の弱点は、入浴習慣の変化で急に使用湯量が増えたりときなどに対応できず、お湯切れが発生しやすくなってしまうことです。
例えば、親戚などが泊まりに来たり、子供が生まれてお風呂に入る回数が増えたり、夏はシャワーだけだったのが秋になってお風呂に入りだすときなどに湯量が増えます。
あらかじめ使用湯量が増えることがわかっている場合には、前夜に『多め』『たっぷり』『満タン』などに設定を切り替えておくようにしましょう。
エコキュートのお湯切れ対策その3
『深夜のみ沸き上げ』の使い方に注意する
エコキュートは電気代の安い深夜から早朝にかけて稼働させることで電気代を削減できる機器です。
そのため、エコキュートのメリットを最大化するために『深夜のみ湧き上げ』に設定しているお宅も多いと思います。
『深夜のみ沸き上げ』は、お湯が足りなくなりそうな状況になってもエコキュートが昼の時間帯に湧き増しをしない設定になっています。
エコキュートが夕方に良くお湯切れを起こす場合は、夜に沸かす湯量を増やすか、湧き上げ温度を高く設定してみてください。
また、頻繁にお湯切れを起こしてストレスがたまる場合は、節約はいったん諦めて昼間の湧き上げを許可する「おまかせモード」などに変えることも選択肢のひとつです。
エコキュートのお湯切れ対策その4
朝風呂派の方は注意
お湯切れ対策で盲点になりがちなのが、お湯を使う時間帯です。
エコキュートは深夜から早朝にかけて運転すると書きましたが、実際には朝の7時までにお湯を沸かし終えられるよう時間を計算して運転を始めるようになっています。
保温時間が長ければ長いほどタンク内のお湯の温度が下がってしまうため、なるべく使いだす直前に沸かすようにになっているのです。
つまり、稼働のピークは夜中ではなく早朝の4時~5時頃なのです。
朝風呂をの習慣のあるお宅では、蓄えられるはずのお湯を早い段階で使ってしまうため、一日に必要な湯量をタンクにためることができず、夕方ごろにお湯切れが起こります。
朝風呂の習慣がある場合は、湧き上げ量を多めに設定するか、タンク容量の大きめなモデルにしましょう。