オール電化3つのメリットデメリット!本当にオール電化セットがいいのか?
こんにちは!
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。(蓄電池専用ページはこちら)
「平成29年度『フラット35』住宅仕様実態調査」によると、フラット35の設計検査を受けた新築一戸建て住宅において、オール電化住宅は全体の53%と過半数を上回りました。
そんな、新築住宅においてはいまや「スタンダード」とも言えるオール電化ですが、既築住宅の場合でも導入するべきかどうかは状況によって異なります。
太陽光発電の提案をする際に「太陽光発電を導入するのであれば絶対にオール電化にしないといけない」と案内している企業もありますが、そんなことはありません。
この記事ではオール電化のメリットとデメリットについてまとめてみました。
オール電化を導入しようか迷っているという方は是非ご参考にしてみてください。
オール電化とは何か
オール電化とは家庭で使うエネルギーのすべてを電気にすることを指します。
「家庭で使うエネルギーのすべてを電気にする」と言っても、一般的なご家庭の場合、冷蔵庫やテレビなどは元々電気をエネルギーにした製品を使っているかと思います。
実質的にはオール電化とは、ガス機器が使われることが多い「調理器」「給湯器」「冷暖房」を電化製品にすること指します。
また、その中でも冷暖房は電気式のエアコンを導入しているご家庭がほとんどなので、「調理器」を「IHクッキングヒーター」に、「給湯器」を「エコキュート」に変更することがオール電化にすることとほぼ同義となります。
オール電化のメリットまとめ
それではまずはオール電化に変更するメリットからご案内します。
オール電化のメリットは以下の通りです。
- ガス代が一切かからなくなる
- 災害時の復旧がガスに比べて早い
また、オール電化は単体で導入しても上記のようなメリットがある製品ですが、太陽光発電と組み合わせると、以下の理由から更にメリットが大きくなります。
- 電気料金のプランが太陽光発電と相性が良い
- 太陽光発電でエコキュートのお湯を沸かせる
それぞれ詳しく解説していきます。
オール電化にする2つのメリット
オール電化のメリット1
ガス代が一切かからなくなる
オール電化を導入する一番のメリットは、ガス代がかからなくなるということです。
ガス機器を一切使わなくなるため、基本料金すらかからなくなります
統計局の資料によると、平均的な4人家族のガス代は月平均6,190円とされています。
このガス代が一切かからなくなるということがオール電化の一番のメリットです。
オール電化のメリット2
災害時の復旧がガスに比べて早い
ガスと比べて電気は災害時の復旧が早いというのもメリットの一つです。
実際に2016年4月16日に発生した熊本地震においても、停電については同年4月20日には解消していましたが、ガスが供給支障を解消するのには同年4月30日までかかったとのことでした。
(一部復旧困難な地域を除く)
ライフラインの復旧日数という観点で考えてもオール電化は優れていると言えます。
「オール電化+太陽光発電」の2つのメリット
1.電気料金のプランが太陽光発電と相性が良い
オール電化は太陽光発電とセットで導入されることの多い製品です。
なぜ太陽光発電とセットで導入されることが多いかというと、その一番の理由は、オール電化の電気料金のプランが太陽光発電と相性が良いからです。
オール電化を導入する場合、電力会社から購入する電気を深夜帯が割安な電気料金プランに変更します。
なぜなら、そのような料金プランに変更することで深夜の電気代が割安な時間帯にエコキュートでお湯を沸かすことができるからです。
しかし、この料金プランには日中の時間帯が割高になるという欠点があります。
そこで、太陽光発電の出番です。
日中の電気料金が割高な時間帯は、まさに太陽光発電が発電する時間なので、割高な電気を買わずに太陽光発電がつくった電気を使えばいいのです。
このような相性の良さがあるので、太陽光発電とオール電化を一緒に導入されることが多いのです。
2.太陽光発電でお湯を沸かせる
10kW未満の太陽光発電の場合、固定価格買取期間は10年間です。
固定価格買取期間終了後は売電価格が電力会社から購入している電気料金より安くなると想定されていますので、太陽光発電でつくった電気は余らせずにご家庭で消費したほうがお得になります。
太陽光発電で作った電気をご家庭で消費する割合を高めることのできる製品として、蓄電池と同様に注目されているのが、エコキュートです。
先ほどご案内したように、従来のエコキュートは深夜の電気代が安い時間帯にお湯を沸かすという使い方が一般的でしたが、最近では太陽光発電と連携して、太陽光発電でつくった電気でお湯を沸かせる機種が発売されています。
太陽光発電でつくった電気でお湯をわかすことができれば、電気を安く売らずに自家消費にまわすことができますので、固定買取期間終了後も太陽光発電の経済的なメリットを高めることができます。
オール電化のデメリットまとめ
続いて、オール電化のデメリットについてもご案内します。
オール電化のデメリットは以下の通りです。
- 初期投資額がかかる
- 電気代が高くなる
- ライフラインが電気に集中する
オール電化のデメリット1、導入費用がかかる
オール電化の一番のネックは高額な導入費用がかかるということです。
平均的な設備でIHクッキングヒーターはおおよそ15~20万円、エコキュートはおおよそ45~50万円ほどの導入費用がかかることが多いです。
オール電化が標準的な価格だとすると、太陽光発電と一緒にオール電化を導入したほうがお得かどうかは、現在のガス料金によっておおよそ判断することができます。
太陽光発電とセットでオール電化を導入するべきかの目安
- ガス代が月平均10,000円以上の場合:オール電化をセットで導入したほうがお得になる可能性が高いです
- ガス代が月平均6,000円~10,000円の場合:適正な金額で設置できるのであれば前向きに考えていいでしょう
- ガス代が月平均6,000円未満の方:あまりお得ではありません
もちろん、現在のガス代が安い場合にも経済メリット以外の理由でオール電化への変更をご希望であれば変更してもまったく問題ありません。
オール電化のデメリット2、電気代が高くなる
オール電化にすると、今までガス代で賄っていた調理器と給湯器を、電気で補うことになりますので、電気代は高くなります。
しかし、電気代が高くなるとはいっても、光熱費全体でみるとガス併用の場合よりお得になることがほとんどです。
理由は以下の通りです。
オール電化にすると光熱費がお得な理由
- ガス基本料金が0円
ガス契約を解除し、電気契約だけとなるので、ガスの基本料金が不要になる。 - エネルギー効率が高い
給湯器のエコキュートはエネルギー効率の非常に高いヒートポンプ方式。ガス機器より遥かに効率が良い。 - 時間帯別の電気料金プランを活用
各電力会社が用意している深夜帯の電気料金が割安になるプランと組み合わせて、安い電気料金で1日分のお湯を沸かしきってしまうことで給湯が割安に。
オール電化のデメリット3、ライフラインが電気に集中する
少数ではありますが、「災害時に備えてライフラインを分散させておきたい」という考えからオール電化の導入を見送る方がいます。
しかし、先ほど述べたように、災害時の復旧にかかる日数はガスよりも電気の方が短い傾向にあることや、点火に電気を使うガス機器も停電時には使えなくなってしまうこと、
エコキュートであればあらかじめ沸かしておいたお湯を使えること、などを考えると、むしろ災害時の対策としてはオール電化の方が優れていると考えるほうが自然かと思います。
まとめ
太陽光発電とセットでご提案されることの多いオール電化ですが、絶対にセットで設置しなければいけないわけではありません。
太陽光発電とオール電化をセットで提案を聞いている場合には、太陽光発電単体にするか、オール電化もセットにするかは慎重に判断するようにしましょう。
ちなみに、太陽光発電を設置するときにオール電化を導入するべきかどうかは状況によりますが、その逆にオール電化を設置することが決まっているのであれば、太陽光発電もセットで導入するのがおすすめです。
なぜなら、オール電化を単体で導入すると、日中の電気代が割高になってしまうというデメリットがあるので、太陽光発電を導入しないと電気代がかなり高額になってしまうからです。
ソーラーパートナーズではオール電化、太陽光発電いずれのご提案にも対応しています。
「まずは相談してみたい」という方は是非お気軽にご依頼ください。