種子島の大規模太陽光発電で国内初の出力制御が実施されました
種子島で出力制御が実施されました
ゴールデンウィーク期間の平成27年5月5日に、太陽光発電の電力を制御する、いわゆる「出力制御」を実施したことを、九州電力が発表しました。
今回出力制御の対象となった場所は種子島です。
種子島にある太陽光発電所で作られる電力が、種子島で消費される電力量を上回ってしまい、停電などを引き起こす可能性があったため、午前9時から午後4時までの間、出力制御が実施されました。
離島(種子島)における再生可能エネルギー発電設備の出力制御について|九州電力
実際に出力制御が行われた国内初の事例です
出力制御とは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーにより生み出される電力量があまりにもたくさん発電しすぎた結果、実際に使用される電力量よりも多くなってしまった場合に、再エネの電力を制御することです。
電気は作る量と使う量をそろえなければ、停電などが起こってしまいます。
そこで、電力網の安定化を図るため、出力制御を行うことができるようになっています。
もともとは500kW以上の大型太陽光発電所が出力制御の対象でしたが、太陽光発電の普及がすごいスピードで進んだため、住宅用の太陽光発電も出力制御の対象になりました。
(制度変更前に導入済みの場合は、出力制御の対象外となります。)
制度としてはあったものの、実際に出力制御が行われたのは今回が初めてとなります。
なぜこの時期に種子島で出力制御が実施されたのか
出力制御は、太陽光発電で作られる電力量が、実際に使う量よりも多くなってしまう場合に実施されます。
そのため、一年の中でも一番よく発電する時期に、出力制御が行われる可能性が出てきます。
一般的には、夏が一番太陽がギラギラしているのでよく発電すると思われがちですが、実は、太陽光発電も機械なので、暑すぎると能力が落ちてしまいます。
そこで、ほどほどに涼しくて、しかも日射量が大きくなる5月頃が一年の中で一番発電量が多くなります。
月別の発電量の例|独立行政法人産業技術総合研究所
この時期は気候が良いためエアコンをほとんど使わなくて済みますし、しかも、ゴールデンウィーク期間は、出かける人がたくさんいるため、電気を使う量も減ってしまいます。
そのため、ゴールデンウィーク期間は、一年の中でも最も出力制御が実施されやすい時期となります。
今回出力制御が実施された種子島はみなさんご存知のように離島です。
そのため、九州本土の電力網からは完全に独立した状態になっています。
もし九州本土と電力網がつながっていれば、種子島で発電した電力を九州本土に送りこむこともできます。
ところが、種子島は電力網が独立しているため、種子島で作った電力は、種子島内で使い切らなければいけません。
種子島には、宇宙センターやサトウキビの製糖工場はありますが、それほどたくさんの電力を使うことが普段はないため、太陽光発電で発電した電力を使い切れない可能性が出たわけです。
そのため、国内初となる出力制御が、種子島で実施されました。
住宅用太陽光発電も出力制御される!?
今回は、種子島にあった7ヵ所の大型発電所で出力制御が実施されました。
各発電所の担当者宛てに、前日までに電話で出力制御の指示を行ったそうです。
離島(種子島)における再生可能エネルギー発電設備の出力制御について|九州電力
これまでは大型発電所のみが対象だった出力制御も、これから新しく太陽光発電を買う場合は、中3社(東京電力・中部電力・関西電力)を除いて、住宅用でも出力制御の対象になってきます。
そのため、今回のように使い切れないくらいたくさんの発電量が見込まれる場合には、せっかく太陽光発電で発電した電力も買い取ってもらえなくなってしまう可能性が出てきます。
そうは言っても、住宅用(10kW未満)の太陽光発電は優遇されていて、10kW以上の太陽光発電を全部止めても、それでも発電量が大きくなりすぎる場合に限って、住宅用太陽光発電も出力制御されることとなります。
実際には、そのような状況になることは当面ありえないため、住宅用太陽光発電を買う場合には、出力制御の心配を特にする必要はないと思います。
出力制御補償サービスを用意しています
いくら「住宅用太陽光発電は、出力制御の心配がないよ!」と言われても、不安になってしまうのが人情です。
そこでソーラーパートナーズでは、住宅用太陽光発電をこれから買う人の不安を取り除くため、「出力制御補償サービス」を行っています。
万一、出力制御が行われた場合には、売電できなかった金額を補償するという業界初のサービスです。
名称 | 出力制御補償サービス |
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補償金額 | 電力会社の出力制御によって生じた売電収入の損失分全額 |
補償期間 | 10年間(買取期間と同期間) |
料金 | 無料 |
対象者 | ソーラーパートナーズを通じて10kW未満の太陽光発電システムを契約・設置した方 離島は補償対象外 |
対象期間 | 工事請負契約の契約日が2014年12月19日以降のもの (出力制御の対象外となる契約分は除く) 新規の受付は終了しました。 詳しくはこちら。 |
出力制御が不安で太陽光発電の検討が止まっている方は、ぜひお問い合わせください。