太陽光発電とオール電化・エコキュートは本当に相性がいいの?
こんにちは!
「太陽光発電と蓄電池の見積サイト『ソーラーパートナーズ』」記事編集部です。
太陽光発電と同時に設置することが多い「オール電化」。果たして本当に一緒に設置したほうがいいのでしょうか。
この記事では、太陽光発電とオール電化の相性について詳しく解説します。
オール電化と太陽光発電は本当にセットの方がお得なのか
「太陽光発電はオール電化ととても相性がいいので、一緒にオール電化にしたほうがお得ですよ!」
営業マンがよく言うこの言葉、本当なんでしょうか?
結論からいいますと、相性がいいのは事実ですが、太陽光発電をいれてもオール電化にしない方がいい場合があります。
実際、オール電化と太陽光発電が一緒に検討されることはかなり多いのですが、もともとは全く別の特性を持った商品なのです。
オール電化=太陽光発電なんじゃないの?
オール電化は「電化」という言葉が付くから太陽光発電と同時に導入しないといけないものと勘違いしてしまっている人が多くいらっしゃいます。
ですが、そんなことはありません。
太陽光発電とオール電化では役割が全く違います。
- 太陽光発電は電気代を下げる商品
- オール電化はガス代を下げる商品
ガス代が安いご家庭はオール電化に合わない
オール電化を導入すればほとんどのご家庭は、月々の光熱費は少なくなります。
ただオール電化は初期投資額がかなりかかる商品ですので多少光熱費が少なくなるくらいでは結果損をしてしまいます。
オール電化導入のメリット、デメリットはそれぞれありますが、そもそもオール電化を導入すると損をしてしまうご家庭は「ガス代」が安いご家庭です。
今のガス代が6,000円未満の方は、間違いなくオール電化を導入することにより負担額が増えてしまいます。
それでも金銭的メリット以外の面での以下のような物理的なメリット
- 火を一切使わないから安全
- 非常時にエコキュートタンクのお湯が使用できる
等に価値を感じるという方は、ぜひご検討下さい。
逆を言えば、ガス代が6,000円以上の方は導入することによって月々の光熱費は減る可能性があります。
ましてやガス代が月10,000円以上の方はまず間違いなく月々の光熱費が減りますので、オール電化導入のデメリットの部分を確認して頂いた上で問題なさそうだと思われたらぜひご検討下さい。
オール電化導入メリットがかなりあります
ガス代が月6,000円未満の方
費用回収を考えたオール電化の導入は、おすすめしません。
ガス代が6,000円~10,000円の方
一番慎重に検討した方が良い方です。
じゃあオール電化ってなに?
オール電化というのは、家庭で使うエネルギーを全て電気にすることを指します。
『家庭でつかうエネルギー』は大きく下記の三つです。
- 調理
- 給湯
- 冷暖房
厳密にいうと、これらを全て電化製品にすることをオール電化と言います。
ですが一般的には、オール電化の導入とは、ガスをやめて『エコキュート』と『IHクッキングヒーター』を導入することを言います。
(※つまりエコキュートとIHクッキングヒーターを導入して、ガスは使っていなくても、石油ストーブを使っていれば厳密にはオール電化ではありませんが、話がややこしくなりますし導入検討する上では重要ではありません)
オール電化 | ≒ | ガスをやめてエコキュートと IHクッキングヒーターを導入すること |
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オール電化で光熱費が下がる理由
オール電化にして光熱費が下がるのは次の3つの理由からです。
- ガス基本料金が0円
ガス契約を解除し、電気契約だけとなるので、ガスの基本料金が不要になる - エネルギー効率が高い
エアコンで使われているヒートポンプ式のため電気エネルギーのみの場合の3倍のエネルギー効率 - 各電力会社が用意している深夜帯の電気料金が割安になるプランと組み合わせて、安い電気料金で1日分のお湯を沸かしきってしまうから
オール電化に『IHクッキングヒーター』が含まれているのは、「1.ガス基本料金が0円」を適用するためです。
もちろん『IHクッキングヒーター』にも掃除のしやすさ等物理的なメリットはあります。
つまり、オール電化で光熱費が下がる理由のほとんどを『エコキュート』が担っています。
ちなみに『エコキュート』を導入しただけでは足りず、電気の契約形態を『昼間は割高だけれど深夜帯が割安なプラン』に切り替える事とセットではじめて達成されます。
(東京電力では「電化上手」、関西電力では「はぴeプラン」など)
太陽光発電とオール電化の相性が良い理由
オール電化を導入すると、深夜帯が割安な料金体系に切り替える代わりに日中の買電単価が今までより割高になります。
具体的には通常25円程度の買電単価が32円程度まで上がります。
ですからオール電化を導入したご家庭は日中は極力電気を使わないに越したことはありません。
共働きで全く日中家にどなたもいない家庭であればそのような事も可能ですが、そうもいかないのが普通かと思います。
そんな買電単価が高く、使いたくない日中の電気ですが、太陽光発電システムを設置しているとその高い電気を買う必要が無くなります。
(雨の日など発電していない時は駄目ですが・・・)
太陽光発電システムは先ほど説明した通り、余った電気だけ高く買い取ってもらえる仕組みです。
太陽光発電システムの価格の低下と連動させて、この売電単価は毎年安くなっています。
ですから今は日中あまり電気を使わないご家庭よりも、電気代が高いご家庭の方が太陽光発電の導入メリットは大きくなります。
そしてこれまで見てきたようにオール電化家庭の場合、日中の電気代単価が平均32円ほどとガス利用家庭よりも高いので、電気代削減効果が大きくなり、メリットが大きくなるのです。
ちょうど太陽光発電システムが発電する時間帯とオール電化導入時に電気代単価が高くなってしまう時間帯が一致するからこそ補完し合う形になっています。
太陽光発電システムが 発電する時間帯 |
≒ | オール電化導入時に買電単価が 高くなる時間帯 |
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オール電化の相場価格と費用回収年数
オール電化の価格は、エコキュートとIHクッキングヒーターの商品代、工事代など、すべて込みの金額です。
オール電化の相場価格:65万円~70万円
つまりこの金額を、下がった光熱費で回収していくことになります。
では実際に月のガス代が10,000円のご家庭でシミュレーションをしてみます。
まずこの10,000円のガス代が当然ながら0円になります。
ただエコキュートとIHクッキングヒーターを導入したことによって電気代は逆に上がります。
この金額はおよそ2,500円くらいと言われています。
つまり、オール電化にすることによる1年間の光熱費削減額はこのようになります。
(月のガス代 | - | 増える電気代) | × | 12か月 | = | 年間光熱費削減額 |
---|---|---|---|---|---|---|
(10,000円 | - | 2500円) | × | 12 | = | 90,000円 |
上に書いたようにオール電化の相場価格は65万円~70万円ですので仮に70万円だとして、これを1年間の光熱費削減額で割ります。
オール電化費用 | ÷ | 年間光熱費削減額 | = | 費用回収年数 |
---|---|---|---|---|
700,000円 | ÷ | 90,000円 | = | 7.7777… |
≒ | 7.8年 |
つまり、ガス代10,000円のご家庭にオール電化を導入したときの費用回収年数は7.8年となります。
オール電化の寿命はだいたい10年~15年と言われていますの十分な期間です。
卒FIT家庭にも広がるエコキュートの有効利用
太陽光発電システムは設置して10年経つと売電単価が安くなってしまいます。
蓄電池を導入して、売電にまわしていた電気を貯めて夜間に利用することでメリットを確保できますが、エコキュートを深夜ではなく日中に稼働させることでも似た効果を得ることができます。
ここ数年で発売されているエコキュートには、晴れている場合は日中にお湯を沸かす仕組みが導入されているものも多いですので、太陽光発電システムを既に設置済みで、これからオール電化にする方、エコキュートを買い替える方はぜひ注目してみてください。
まとめ
オール電化、特にエコキュートはガス代が高い方が導入することで光熱費を削減することができます。
目安としては、現在の月のガス代が6000円を超えるのであれば、導入メリットが出そう、ということになります。
オール電化導入メリットがかなりあります
ガス代が月6,000円未満の方
費用回収を考えたオール電化の導入は、おすすめしません。
ガス代が6,000円~10,000円の方
一番慎重に検討した方が良い方です。
また、光熱費削減の観点から考えると、太陽光発電はオール電化との相性が非常によく、しかも大幅に光熱費を削減できる可能性があります。
オール電化と一緒に太陽光発電も検討することをお勧めします。
オール電化は太陽光発電と組み合わせることで、より大きなメリットがありますが、その分シミュレーションの計算も少し複雑になります。
複雑でわかりにくくなるのをいいことに、メリットを誇張して販売する業者もいますので、検討するときには十分ご注意いただきたいと思います。
太陽光発電もオール電化も、まじめに提案します。
ソーラーパートナーズの加盟企業は、オール電化や太陽光を無理に売りつけるようなことはしません。
お客様が本当に必要だと感じたときに購入されることが重要だと考えているからです。
そのため、ソーラーパートナーズにはしつこい営業を抑制するイエローカード制度があります。
しつこい売り込みを行った企業に対してペナルティーを与えるしくみがあることで、しつこい営業を抑制し、お客様主導で検討を進めることができます。
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