ワンダ・ストーンやセキスイのブルック瓦など特殊な瓦屋根に太陽光発電を設置できるシャープのCK工法
太陽光発電を増設したいのになぜか設置不可
茨城の方から太陽光発電の増設のご相談を頂きました。
「空いていた土地に昨年13kWの設置を行い既に順調に発電をしています。
せっかくだから家の屋根にも増設したいから相談に乗って欲しい」
という内容のものでした。
確かに最近、増設の問い合わせは本当に多いです。
太陽光発電システムというのは高額ですし、どんなに説明を聞いても最後の最後まで本当に大丈夫なのかなという不安は拭えない商品だと思います。
ですので実際に自分で設置してみてそのメリットを享受してみた人達の不安が拭えたが故の再設置・増設の意欲は凄まじいものを感じます。
一見なんの変哲もないスレート屋根
この方は実は、既存の13kWの野立ての太陽光発電システムを検討した際に自宅屋根への設置も同時に検討したそうです。
ただその際は設置不可と説明を受けたので土地だけへの設置にしたそうです。
ご本人もなぜ設置不可なのかまで詳しくは聞いていなかったらしく、図面を送ってもらって検証してみる事にしました。
矩計図(断面図)がなかったので、屋根材と野地板の構造が不明でした。
そのため立面図とグーグルマップでの空撮写真での判断ですが、ごく普通のスレート屋根に見えました。
そうなるともしかしたら野地板が構造用合板ではなく、隙間の空いてしまう可能性の高いバラ板が使用されていて設置不可であった可能性が高いと感じました。
もしくは現在の10kW以上の全量買取制度のブームから新規参入している太陽光発電の販売業者ですと野立て(土地への設置)の経験しかないか、建物への設置の経験がほとんど無いため、建物への設置を億劫がりわざと設置不可と伝えた可能性も否定できないと思い、既存のシステムを設置した業者になぜ自宅屋根は設置不可だったのか改めて確認してもらうことにしました。
剥がせない瓦屋根ワンダ・ストーン
確認してみてもらったところ、わざと設置不可と言っていた訳ではありませんでした。
あまりない特殊な屋根材(ワンダ・ストーン)でした。
簡単に言うと剥がすことができない瓦です。
瓦屋根へ太陽光発電を設置するには、現在どのメーカーも一度瓦を剥がし、下の垂木や野地板に直接ビスや金具を取り付けた後に最後に瓦を戻すという工法をとります。
ですので剥がせない瓦は設置不可という判断になってしまうのです。
しかしせっかくソーラーパートナーズに相談して頂いて、前回の業者と同じ回答をするのもあまりに癪ですし、すぐ回答はできませんでしたが少しお時間を頂く事にしました。
シャープのCK工法ならばもしかしたら可能性があると思ったからです。
設置困難な屋根に太陽光発電を設置するシャープのCK工法とは?
シャープが設置困難な屋根に対応した架台として開発したのがこのCK工法です。
有名なところでは、セキスイのブルック瓦がこのCK工法によって設置可能になっっています。
ブルック瓦も剥がせない瓦ですので今回も同様にOKが出るかもしれないと思った訳です。
このCK工法は簡単に言うと、架台にエポキシ樹脂を注入し屋根材と架台をカッチカチに固定してしまう方法です。
早速シャープの技術検討に現在かけていて返事を待っているところです。
原理的には大丈夫なはずですので朗報を期待しています。
まとめ
シャープはさすが設置実績が累計日本一なだけあって、経験値と様々な事例への対処例が多いです。
ただ、単に過去設置した同様の屋根では問題が起きてないからという理由なだけで、他メーカーでは設置不可でもシャープは設置可能と言っているのではと思われるケースがあったりするので個別個別でしっかりと判断していかなければいけないなとは思っています。
ですが、このCK工法はさすがシャープと言わざるを得ません。
ぜひ他メーカーも使用できるようにして頂きたいと思うのですが、難しいのでしょうね。