タマホームの子会社ジャパンウッドが変更した太陽光発電の出力保証の内容が酷い
タマホームの100%子会社、ジャパンウッド株式会社のトラブル
タマホームの子会社ジャパンウッドから太陽光発電を購入した方からご相談がありました。
「ジャパンウッドが元々契約時にうたっていた保証内容を変更すると言ってきた。納得できないので訴えようかと思うんだがどう思うか?」
という重苦しい内容でした。
ジャパンウッド株式会社はタマホームの100%子会社で太陽光発電システムの販売を手掛ける会社です。
ジャパンウッド株式会社の状況
じつはジャパンウッドは2013年11月に社長が解任されています。
理由は、太陽光発電システムに関して、顧客への工事が完了していないにも関わらず帳簿上に売り上げを計上する、不正な会計処理をしていた事が発覚したためです。
同時期の2013年10月にエステート24という販売会社の社長が、業績を水増ししてみずほ銀行から約2億円の融資を不正に引き出したとして、詐欺容疑で逮捕されましたが、そのエステート24に業務委託していた事も影響しているとみられています。
エステート24についての詳しい記事はこちら。
現在ジャパンウッドのホームページは閉じられており、A4サイズで相談デスクの案内が表示されるだけになっています。
太陽光発電システム相談デスクのご案内|ジャパンウッド株式会社
ジャパンウッドの出力保証の内容
今回ご相談いただいた方にジャパンウッドが提案していたのは中国のトリナソーラーでした。
元々の保証内容はパネルの出力保証は25年間で、最後の25年目で80.18%を保証するという内容のものでした。
ところが今回提示された補償内容を細かく聞いてみると、こんな内容だったのです。
- 1年から3年は90%
- 4年から7年は81%
- 8年から12年は72.9%
- 13年から16年は65.6%
- 17年目以降は53.1%
こんな数字を保証されてもという内容です。
元々25年目に保証するはずの数字が、4年目に繰り上がってしまっています。
出力保証は公称最大出力の下限値(90%)が基準なので、17年目以降の保証は公称最大出力の47.8%です。
半分を割り込んでしまっています。
あってもなくても正直同じレベルの内容です。
なぜこんな事になっているのかというと、元々はメーカーから出るはずの出力保証が出せくなってしまって、ジャパンウッドが独自の保証を出すという話になってしまっているからです。
なぜメーカーからの保証が出ないのか?
ではなぜメーカーの保証が出ないのか。
このご相談者様は、裁判を起こすかどうか弁護士さんと相談していたくらい行動力のある方でしたので、ご自身でトリナソーラーに確認をしたそうです。
そしてメーカー保証がでない理由を突き止めたそうです。
その回答はなんとジャパンウッドがトリナソーラーに対して不払いを起こしているからとのことでした。
訴えるべきかどうか?
このご相談者様は、ジャパンウッドの親会社であるタマホームにも掛け合っています。
ただタマホームからは「ジャパンウッドの話だから」と全く取り合ってもらえないそうです。
子会社の不払いを親会社が無視する事が本当にあり得るのか、にわかには信じ難かったのですがどうも本当のようです。
だからこそ訴えるかどうか迷っているという事でした。
ただタマホーム側も「訴えてもらって結構」と強気の態度らしいのです。
タマホームは上場会社ですから当然顧問弁護士もいるでしょうし、勝算があっての回答なのだと思います。
ですので「裁判を起こすことは得策ではないと思う」という事はお伝えさせて頂きました。
まとめ
当然泣き寝入りのような形になるので気持ちが落ち着かないというのは重々承知の上で、
「勝ち目のない無駄な裁判費用を払うよりも将来の故障を自腹で修理するための費用としてそのお金は取っておいた方が良いのでは」
という話をさせて頂きました。
パワコンやパネルなどの交換費用と、今後毎月発電量をチェックし想定発電量との乖離をチェックする事の重要性をお伝えさせて頂きました。
この先も何事も起きず、たくさん発電することを心から祈っています。