こんな営業トークに注意!太陽光発電の訪問販売業者が使う巧妙な手口
いきなりですが、私は昔、太陽光発電の訪問販売会社が大嫌いでした。
嘘だらけで販売するし、とんでもない高値で販売するし、高齢者を鴨にしようとしてたりするしで元々この『トラブル事例と回避の方法』を書き始めたのも太陽光発電を検討する方々が悪い訪問販売会社に捕まって変な買い物をして欲しくなかったからです。
この『トラブル事例と回避の方法』は2010年の7月7日の七夕から年末年始等を除き毎週(もしかしたらたまに休んでるかも知れませんが・・・ほぼ毎週)書き続けています。
ちなみに記念すべき第一回はこちら
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やっぱり訪販の事を書いてます。
そして4月になって、いつになっても訪販は面白い売り方するなあという例が3件ほどありましたので今回は3つともご紹介します。
- 空き地に野立て設置をしましょう!
- 38円の買取価格で申し込みましょう!
- 市の初設置事例としてホームページに載せたいので特別価格にします!
空き地に野立て設置をしましょう!
1つ目は「空き地に野立ての太陽光発電システムを設置しましょう!」というものでした。
確かに10kW以上の全量買取の野立て設置案件は本当にブームと言っていいくらいです。
でもこのご相談者が提案を受けていたのは住宅地の中にお持ちの空き地。
道路を挟めば四方に家が立っているそうで、どの時間帯も必ず東西の家の影が土地にかかっているそうです。
その影の状況を伝えても
「それでも20年固定だし住宅に設置するよりメリットが多いから大丈夫だ、と言い張るのだが本当でしょうか?」
という相談内容でした。
確かに、影がかかるのが一部分であればメリット出るとは思います。
ですが伺った内容では、土地の半分以上に常に影が落ちている状態です。
さすがに無理があります。
当たり前の事過ぎて書くのもはばかるくらいですが、せっかくですので敢えてお伝えしました。
「太陽光発電システムは太陽光があたって発電する仕組みです」
と。
38円の買取価格で申し込みましょう!
3月までは38円だった住宅用の売電単価(買取単価)、4月からは37円になりました。
当然、前年度(平成25年度)に検討していた方々は、せっかくだからと38円の売電価格(買取価格)になるように契約、申請をしていきました。
でもこの訪問販売会社がご相談者の家に初めて来たのは3月29日の土曜日です。
この日にこの訪販の営業マンから話を聞くまでは今の太陽光発電システムの仕組みは全く知らなかったそうです。
そして「明後日の3月31日までに契約して申請をしたら、減額される前の高い売電価格(買取価格)の権利を獲得できるから今すぐ契約しよう」
と迫ってきたそうです。
さすがに今日の明日で契約はしなかったそうですが、太陽光発電システムには興味を持たれたようで改めて4月になってお問い合わせを頂きました。
その際に「そういえばこのような事があったのですが、やはり3月中に契約してしまった方がだいぶお得だったのでしょうか?」とご質問いただいたのです。
詳しい方はお分かりだと思いますが、3月29日に契約して申請をしても38円の売電価格(買取価格)には間に合いません。
これはあくまで推測ですが、
「たった1円しか違わないから、実際発電が始まっても気づかないだろう」
という事か、もしくは
「色々と手をつくしたが間に合わなかった」
と言って、
「それでも1円しか下がらなかったから契約は継続の方が良い」
と話を進める方針だったのかの、どちらかではないのかと思います。
市の初設置事例としてホームページに載せたいので特別価格にします!
最後は
「お住まいの市での初実績事例となるから、今後の販売の為のモデルケースになって欲しい」
という訪販の営業トークの典型的なパターンです。
今回はさらに、
「ホームページの設置事例に載せてもよいならさらに特別価格で販売します!」
と迫られてどうしようかという相談でした。
このようなご相談を受けた時はいつも、
「それは典型的な営業トークで誰にでも言っているんですよ」
とお伝えするのですが、大概営業マンの熱意にほだされているケースが多いので、
「自分の好きな営業マンをけなす嫌なやつ」
という反応を皆様少なからずなさいます。
でも今回は写真掲載の話もありましたのでその会社名を聞いてホームページを調べてみました。
すると、なんとそのお住まいの市の設置事例として写真が掲載されていました。
これにはさすがにご相談者の方も納得せざるを得ないという感じでした。
まとめ
このように、特にこの『トラブル事例と回避の方法』では、訪問販売の会社をけなすような事ばかり書いておりますが、最近実は少し訪問販売の価値も感じていたりもします。
日本のエネルギー事情を考えた時に無条件に太陽光発電システムの導入量は増やすべきだと思っています。
ただ太陽光発電システムは誰に背中を押されないと買う気にもならないですし、そもそもその利点を気づきもしない商品です。
今回のどのご相談者の方も、訪問販売会社の営業マンから話を聞いた事によって太陽光発電システムに興味を持ち、おそらく結果的には太陽光発電を導入をしてくださると思います。
誤解を招きそうで書くのが怖いですが、太陽光発電システムの普及という観点からは、訪問販売は価値のある会社であると感じています。
勝手な話ではありますが、
「訪問販売の会社によって太陽光発電システムに興味を持ち、我々のところに相談に来ていただき、ソーラーパートナーズの工事会社ネットワーク加盟企業から導入して頂く」
という流れが理想だなと思うのです。