太陽光発電の保証と補償がわからない!自然災害補償と東芝のパワフル保証
東芝のパワフル保証と自然災害補償
神奈川県の方から太陽光発電のご相談を受けました。
「東芝の太陽光発電システムの検討をしているのだが、東芝のパワフル保証と自然災害補償について迷っている。
いろんな会社の話を聞いたところすべて回答が違うので、何が正しいのかが分からなくなってしまった。
正しい情報を教えて欲しい。」
というご相談でした。
かなりの数の会社から話を聞いて見積りを出してもらっている方で、よくそこまでの情熱と時間を注げるなと思えるほどで伺うと、なんと11社とお会いになったそうです。
特別か有料か無料か当たり前か
この東芝のパワフル保証と自然災害補償についての扱いが、会社ごとにすべて違ったそうです。
- A社:自分たちは特別に提供している
- B社:パワフル保証は無料で提供するが、自然災害補償は追加料金が発生する
- C社:どちらも有料
- D社:パワフル保証は有料で自然災害補償は無料
- E社:パワフル保証は本当は有料だが特別に標準装備にしていて、自然災害補償も同じく標準装備
各社てんでバラバラの説明であったため、どこまでが販売会社のサービスなのか、どの情報が正しいのか全く分からなくなってしまったので整理して教えて欲しい、という事でした。
太陽光発電の『保証』と『補償』
さてどこから話をしようかと考えましたが、まずはここからだなと思い、『保証』と『補償』の違いから説明させて頂きました。
辞書を引くと、以下のような説明が書いてあります。
- 保証:間違いがない、大丈夫であると責任を持つこと。
- 補償:損失を補って償うこと。
つまり『保証』は「自分の製品は何も不具合が起きないから、起きた時は何とかするよ、と責任を持つこと」で、『補償』は「何か不具合が起きてしまった時はその修理費用とかを払いますよ、という損害保険のこと」です。
だいぶ意味が違います。
東芝のパワフル保証はサービス
東芝のパワフル保証というのは、通常のメーカー10年保証に加えて東芝が独自に行っているもので、メーカー保証を5年か10年、有料で追加できるというサービスです。
自然災害補償というのは通常のメーカー10年保証でカバーされていない自然災害などの事故により太陽光発電システムに損害が生じた時に修理費用を補償するものです。
つまり、パワフル保証は東芝のサービス商品ですが、自然災害補償は保険商品です。
(※東芝以外のメーカーも自然災害補償はあります。)
自然災害補償は保険商品
東芝のパワフル保証については、東芝のパンフレットやホームページにも書いてある通り、「追加料金が発生するが10年保証を5年もしくは10年、一部延長できる」というサービスです。
ですが、自然災害補償は各販売店が任意に加入する保険です。
購入者個人が加入できるものではありません。
おまけに加入している販売店が販売する東芝の太陽光発電システムが全て補償対象となる仕組みです。
『Sさんの東芝の太陽光発電は補償するが、Pさんの東芝の太陽光発電は補償しない』というような事はできません。
更にいうと保険商品ですのでお客様から自然災害補償代としてお金をもらう事はできません。
なぜなら保険募集行為とみなされてしまうからです。(保険募集には免許が必要です)
そのため、自然災害補償について「有料である」「追加料金が発生する」「無料にします」などと言っていた販売店が見積書に自然災害補償費用の項目を記載していたら、それは違反になってしまいます。
自然災害補償の金額を太陽光発電システム機器代に組み込んでしまって金額を上乗せする分には問題ありません。
まとめ
東芝のパワフル保証も自然災害補償も、販売店からすると追加料金が発生するものです。
パワフル保証は入る入らないは自由に選べますが、自然災害補償は加入していない販売店から購入する場合は入ることができません。
逆に自然災害補償に加入している販売店から購入する場合に、自然災害補償に入らないという選択もできません。
パワフル保証の追加料金も原則は販売店経由で支払うので、パワフル保証にしても自然災害補償にしても、その上乗せ分を『有料』としてお客様からもらうか、『無料』としてサービスするかなどは販売店の自由です。
(先ほども書いたように自然災害補償は項目として記入するのはNG)
個人的な意見になりますが、私ならパワフル保証は15年に加入し、自然災害補償に加入している販売店より購入します。