新築の人は太陽光発電の売電価格の権利だけ取得することはできないのか?
新築は売電価格38円には間に合わないのですか?
来年2015年12月完成予定の新築の方で、間取り等を考えている段階の方から太陽光発電の相談を受けました。
「今の買取価格(売電価格)の権利を事前に確保しておきたいが工務店からはもう間に合わないと言われた。おたくのホームページを見るとまだ間に合う可能性があるような記載があったが可能ならばお願いしたい」
いわゆる設備認定の話です。
確かにまだ可能性としては今から申請しても間に合う可能性はあります。
ただこの方については残念ながらほぼ無理だと思います。
新築の売電申請は設備認定・電力会社への申込以外にもう1つする事がある
新築の方でも完成時期が近い方は売電価格38円にまだ間に合う可能性があります。
ですが、今回の方のようにこれから間取りを決めていき図面を確定させるというような方の場合、普通に設備認定、電力会社への売電の申込を行っても受理されません。
なぜならば、その家を建てる場所に新たに供給される電気の申込『電気使用申込』がなされていないからです。
いくら太陽光発電システムの売電の手続きをしようとしても、電力会社からすれば接続先がないので受理できません。
内定出していない学生に4月からの給与金額を確定させてくれと言われるようなものでしょうか。
とにかく元が無いのに追加の話はできません。
電気使用申込が先に済んでいないと売電の申請はできないわけです。
売電申請に必要な電気使用申込とはなにか?
電気使用申込には、周辺図や電気の結線図という電柱の他、どう各部屋に電気を割り振っていくのかというような図も手書きで書く必要があります。
ですから普通は住宅の建築工事が進み、もうこれ以上の図面修正が起きないとなったタイミング(できあがる直前くらい)で電気申込を行います。
通常は特段急ぐこともないですし、変更があると二度手間になるのでそれを防止するためです。
今回のご相談者は、間取りを検討している段階ですので図面は確定していません。
しかもよくよく聞いてみると、まだ工務店も決定しておらず最後残っている2社のどちらにするか迷っているという状態でした。
そうなると、もちろん電気申込はしていませんので上に書いたようにほぼ無理という回答になるわけです。
図面修正が起きない段階でないと電気使用申込は不可能なのか?
では間取りを考えている段階から間に合わせる方法はないのかというと物理的には可能性はゼロではありません。
仮の図面で家の電気使用申込を行い、仮の図面で家の太陽光発電システムを設計し、とりあえず手続きをしておいて、後で変更申請を行うというやり方です。
ただ「ほぼ無理」と回答したのは理由があります。
まず間違いなく工務店付の電気工事店がこの仮の図面での電気使用申込を行ってくれません。
新規の電気申込はとりあえずやるという分量ではないですし、後で二度手間になるのがわかっている事を、そりゃ誰もやりたがりません。
電気工事店からすると工務店に言われればやるかもしれませんが、工務店の方もそんな無茶なお願いした事がないので追加料金がかかるかもしれないですから、やりたくありません。
おまけに今回のケースですと、まだ受注すらできるかどうかわからない案件です。
完全に無駄仕事になる可能性があるので、まず動く事はありません。
まとめ
それでも設備認定はできると言い張るような会社とかは出てくると思います。
確かに設備認定自体はできます。
ただその認定された番号をもって行う電力会社への申込ができないのです。
新築は既築と違い色々と違う事が多いですし、手間がかかります。
そのあたりをまとめたページを今ちょうど作成中で、今週中にはお見せできるようになると思います。
ところで、本記事をお読みいただいているということは、新築を検討されている方が多いのではと思います。
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