設置容量が足りないコンクリート陸屋根に太陽光パネルをはみ出して設置すれば10kW以上になるがどうすべきか?
他メーカーは7kWのところイソフォトンというメーカーなら10kW以上設置できる?
和歌山の方から太陽光発電の相談を頂きました。
「国内メーカーや中国メーカーなど他のメーカーでは6kW~7kWしか設置できないが、スペインのイソフォトンだけ10kW超の設置が可能だと言われているのだが大丈夫だと思うか?」
という内容でした。
そんなはずはないだろうと思ったのですが、1社から提案を受けていた訳ではなかったのでどういう事だろうと話を聞いてみる事にしました。
(1社からの提案であれば、特定のメーカーを販売したいが為に他のメーカーよりそのメーカーだけが良いという嘘をついて販売する事があります。)
陸屋根の家への太陽光発電システムの設置
屋根形状がコンクリートの陸屋根という方でしたので、切妻や寄棟などの屋根と違って角度をつけるためにまず架台をセットしなければなりません。
陸屋根でも角度をつけないで設置をする場合もありますが、通常は住宅用では10度か20度くらいの角度をつけて設置します。
そのような標準の架台セットが各メーカー用意されていて、1段から4段くらい重ね1つの島を作ります。
前の島のパネルの影が落ちないところに次の島を作っていきます。
角度が0度の場合、つまりベタ置きの場合影のことは考慮しなくていいので設置容量は一番多くなります。
太陽の入射角度の問題がありますので、角度をつければつけるほどkWあたりの発電量は大きくなります。
ただその分架台は多く必要になりますしパネル裏側から受ける風圧も考慮してより頑丈にしなければいけませんから工事代が上がります。
そして角度がつくほど後ろへの影の伸びが大きくなりますので、島と島は間隔を多くとる必要があります。
陸屋根から太陽光パネルをはみ出して設置
今回もこの話を聞いた時に、イソフォトン以外のメーカーは角度付けての設置で、イソフォトンだけが角度なしのベタ置きなのかなと思っていたのですが違いました。
イソフォトンも架台を組んで角度をつけての設置でしたが家から張り出して設置をする提案を受けているとのことでした。
他メーカーを提案している会社に確認しても
「それはできないし保証もおりない」
と言われたということでした。
その上で、
- 聞いた事もないスペインの会社で10kW以上の全量買取にするか
- 10kW未満の余剰買取になってもやはり国内メーカーにするべきか
という事でした。
ご相談者の方も曖昧に理解をされていたのでこちらも完全に状況は把握できなかったのでここからは推測の話になってしまうのですが、陸屋根の面積が限られている中で設置容量を他メーカーよりも多くするためには屋根から架台がはみ出さないとできません。
張り出してという表現をしていたので、おそらく可能性としては2つだと思います。
- 一番後ろの最後の島だけ家からはみ出して尾びれのように伸ばして設置するというケース。
例えば3段、3段と来ていて最後だけ5段というような感じです。
ただ屋根からはみ出した尾びれのようになった部分は下で支える架台がありません。
当然風圧に対してもろくなります。 - 尾びれのようにしてしまうとやはり風圧に対して耐えられないので、下で支える架台を地面まで伸ばして設置するというケース。
これも聞いた事がありませんが架台を屋根で支えている部分と地面で支えている部分を作るという形になり物理的には無理ではないとは思います。
まとめ
詳細がわからないままなのでなんともお答えしづらいのですが、もし尾びれのように伸ばして設置するケースであればさすがに止めた方が良いと思うという事はお伝えさせて頂きました。
2つ目のケースも正直聞いた事がないですし想像してみるとかなり不格好な感じになってしまうと思います。
(家の周囲に足場が残ったままというようなイメージ)
ですのであまりオススメできないのですが、ご相談者様とすれば10kW以上の全量ができる可能性を知ってしまえばさすがに考えてしまうと思います。
ひと通り20年以上付き合っていく商品であることや、メーカーが保証するのはシステムの性能であり設置に伴う不具合等は一切保証してくれない事などはご説明させて頂きました。