2世帯住宅に太陽光発電を設置の場合
今日の太陽光発電相談事例
神奈川の方から太陽光発電の相談を頂きました。
最近この内容の相談がなぜか多いのでここで共有させて頂きます。
二世帯住宅の方からのご相談で、電気契約もご両親世帯と自分たちのと2つされているパターンの方々の場合に、ほとんどの方が、当初それぞれに発電した電気を分けるように計画をされています。
たしかに屋根は1つしかなく、世帯が2つあるわけですので屋根を共有しており、その屋根に載せる太陽光発電システムの恩恵も共有するというのが至極妥当な発想だと思います。
ただやはり現在の住宅用の太陽光発電システムは発電した電気量から自宅で使用した電気量を差し引いた余剰電気にだけ高額な買取価格が適用されます。
つまり余る電気がどれだけ多くなるかというのが一番大きなポイントになります。
仮に5kWのシステムで、
年間予想発電量が5,000kWh
親世帯の日中電気使用量が2,000kWh
本人世帯の日中電気使用量が1,500kWh
以上のようなご家庭だった場合、2つに分けた時のシミュレーションは以下の様になります。
(※売電価格は42円、買電単価は24円で計算)
【親世帯】 2,500kWh – 2,000kWh = 500kWh
安くなる電気代 2,000kWh×24円 = 48,000円
売電収入 500kWh×42円 = 21,000円
小計69,000円
【本人世帯】 2,500kWh – 1500kWh = 1,000kWh
安くなる電気代 1,500kWh × 24円 = 36,000円
売電収入 1,000kWh × 42円 = 42,000円
小計78,000円
つまり、2世帯の合計導入メリットは年間で
69,000円+78,000円 = 147,000円
合計147,000円
となります。
そしてこれを2つに分けず、本人世帯にだけ適用した場合は以下の様になります。
【本人世帯】 5,000kWh – 1500kWh = 3,500kWh
安くなる電気代 1,500kWh × 24円 = 36,000円
売電収入 3,500kWh × 42円 = 147,000円
合計183,000円
本人世帯のみで使用した場合と、2世帯に分けて利用した場合のメリットの差は
183,000円 – 147,000円 = 36,000円
つまり、2世帯に分けないで導入した方が、年間で36,000円お得になります。
ちなみに10年間では360,000円お得です。
2世帯に分けるという事は2つのシステムを導入するという事です。
パワコンも接続箱もモニターも全部2つずつ必要になりますので、そもそものシステム一式の価格も設置工事代も高くなります。
よほどの理由がない限りは、当然1つの世帯にのみ導入することをお勧め致します。