本当に必要?工事会社が倒産したときに適用できる太陽光発電の保険
岩手県の方から太陽光発電の保険に絡んだ相談を頂きました。
「家電量販店で太陽光発電システムを買えば、そこから委託された下請けの工事会社がつぶれても大元の量販店が生き残っていれば何かしらの工事なりの不具合があった時も対応してもらえる。
おたくが提唱している工事会社から直接買いましょうというのは良いとは思うのだが、単体の工事会社から購入した場合にその工事会社がつぶれてしまった場合に対処する保険みたいなものはないのか?」
という内容でした。
中国メーカーがつぶれてしまった場合はそのメーカー保証とかはどうなるの?という質問と本質的には同じだと思います。
メーカーがつぶれた時は原則メーカー保証はなくなります。
工事会社がつぶれた時も工事保険はなくなります。
(再保険をかけているケースが超大型の案件などでは稀に保険がある場合もあります)
工事会社が入る工事賠償責任保険とはなにか?
普通の工事会社はまず間違いなく工事賠償責任保険に入っています。
工事による不具合が起きた際の保険ですが、この保険代は工事会社が払っています。
工事賠償責任保険は消費者の方が入る保険ではなく、工事を実施した側が入る保険です。
ですから保険代を払う工事会社がいなくなってしまった場合は当然その保険も適用されません。
不勉強なだけかもしれませんが、工事賠償責任保険を別の会社がかける方法を知りません。
私達は工事会社ネットワークですので、保険商品によらず有料サービスとして再保険のようなサービスを創る事は確かに可能かと思いますが、正直なところ構想にすら至っていません。
未実施に終わったソーラーパートナーズの工事完成保険
じつは過去にソーラーパートナーズで、工事完成保険みたいなサービスを行おうと考えた事がありました。
内容としては、当社からご紹介した工事会社が契約後につぶれてしまった場合でも、ネットワーク内で工事の完成まで保証するというものです。
ですが結果、導入者が費用負担をするほど強いニーズが無いことが調査の段階でわかり、実施するのを止めたという経緯があります。
今ある不安を、保険によってお金で減らすか、自分の行動で減らすか
私自身は保険という商品が嫌いでして、実は生命保険に入っていません。
生命保険どころか何も保険に入っていません。
友達に保険の営業マンがわんさかいるので、いつも虎視眈々と狙われています。
今回ご相談をいただいた方には、このような個人的な前提があり、あくまでだいぶ偏った意見としてお伝えさせて頂きました。
仮に私達が再保険のようなサービスをやっていたとしても当然費用負担が発生します。
太陽光発電の工事不具合が起きた時の被害は最悪の場合、屋根の全葺き替えになります。
その場合の金額を考えると、かなりの金額に達してしまいます。
そのため、その金額をカバーするとなると、1件あたりに頂く費用もかなりの金額にならざるを得ません。
それよりも、そもそも何もないようにする事に、意識を向けた方が良いと思いますという事をお伝えさせて頂きました。
まとめ
じつは、導入検討者の方でも、太陽光発電の工事の不具合が発生しないようにするために確認できることははたくさんあります。
- どのような工法なのか
- どのようにその工事がしっかりと完遂されたのかをチェックできるのか
- 言動は信頼に足る会社なのか
これらのことを、ご自身で意識して確認していく事こそが一番の保険になると思います。
当然我々としてもソーラーパートナーズの工事会社ネットワークが一番良いという状態になるよう努力します。
そしてなぜソーラーパートナーズのネットワークの工事会社が良いのか、どのように選定しているのか、太陽光発電システムを検討している方々によりわかりやすいように伝わるく努力をしていきます。
再保険サービスのようなものをご用意できていないからではなく、再保険の存在で純粋に危惧しているのは、工事会社も導入検討者も保険があるというだけでそれ以上の思考停止を起こしてしまうことだと思います。
万が一の為にある保険など活躍する場がない、まったく必要ないと認識できるネットワークを作り上げたいと思います。