太陽光発電販売会社と連絡がとれない!と県警を通じて相談を受けました。
とある県の県警から太陽光発電についての相談を頂きました。
「太陽光発電システムの設置工事が終了しているが連系が済んでいないまま販売会社と連絡が取れなくなってしまった場合はどうしたらいいんでしょうか?」
という内容でした。
悪い事していなくても警察からの電話は無駄に緊張します。
師走になり、いなくなってしまう会社さんが急激に増えています。
毎日どこかの会社と連絡がつかなくなってしまったんだけどどうしたらいいか?という相談を受けています。
でも同じ相談をまさか警察からされるとは思いませんでした。
通電(連系)に1か月はかかるから待ってくださいと言われたきり、その販売会社と連絡が取れなくなってしまい、事務所の住所に行ってももぬけの殻で、どうしたものかと警察に相談をしに行ったそうです。
でも警察の方もさすがに困ったのだと思います。いろいろネットで調べてうちに相談の電話をしてきたというのが経緯でした。
今日この後またご相談者と会う約束があるとの事でした。
連系から他社が引き継ぐことができるのか?
本当に太陽光発電システムの設置が完了しているのであれば、少し時間はかかりますが、設備認定の申請と連系の申込を改めて行えばいいのでそこまで大変ではありません。
どちらかというと面倒なのは、10年保証の申請です。
そのメーカーの施工IDを取得している工事会社が設置工事を行い、そのIDナンバーを持って、工事写真などを添付して申請書類を作成し申請を行います。
メーカーによっては、工事途中の写真が必要なのでパネルを一度外しての写真撮影が必要になってきます。
他にも諸々面倒な事が想像されます。
そもそもメーカー側がこんなところから別会社が入る事を認めてくれるのかという問題もあります。
でもなにより、太陽光発電システムの設置工事がちゃんと完了しているのかという事の方が大事です。
その後、相談者本人から電話がかかってきました
県警には設置工事から売電の流れの部分をざっくりと説明しただけで終わったのですが、午後にこのご相談者本人から連絡が入りました。
県警の方から聞いたとの事でした。
ただこうなる事は予想できたので、事前に当ネットワークのこのエリアを担当している企業さんに連絡を取りいざという時は連系手続きや保証申請手続き、もしかしたら再設置工事までお願いする旨の約束は取り付けていました。
改めて現状の整理、現在の懸念点、今後の対応方法の選択肢の提示を行いました。
まとめ
設置工事さえ完了していれば連系は可能であることを聞いて非常に安心しているようでした。
ただ引き継ぎをお願いするにしても、連絡の取れなくなってしまった企業とのやり取りが完全にすっきりと終わるまでもうしばらく待って欲しいとの事でした。
今回は幸いにも設置工事が完了しているケースです。
冒頭にも書きましたが、本当に今の時期、毎日必ず1件は販売会社と連絡が取れなくなったという相談を受けています。
必要以上に警戒してください、という事ではありません。
工事前に入金してはいけませんよ、という事でもありません。
この話を受けて検討している方々が、例えば代金の支払いを全額工事完了後に変えてしまった場合、それが引き金となって資金繰りが悪化し最悪の結果を招く可能性もあります。
ただ検討中の方には、こういうケースがかなり多く発生しているという事、自分にも起こりうる事だという事を念頭に入れておいて頂きたいと思います。
私は太陽光発電アドバイザーとして、設置予定者向け講演で「太陽光発電設置の予備知識」の中で、『種々のトラブル発生』が現実に起きていることを伝えています。設置業者の殆どはまじめに仕事をしているのに、心無いほんの一部の業者の所為で、その影響を受けていることにやりきれない気持ちになります。設置者150万軒時代を迎え、最終的に被害を被る消費者保護のために、改めて施工業者の認可制が必要な時期に来ていると思います。
西田 三千男
コメントありがとうございます。
本当にそうですね。おそらく顕在化していない不具合事例が山ほどあるのではと思います。
仕組みではなく、日本人としての美意識、誠実さで解決したい問題ですがそうもいかないんでしょうね。