PVとは?太陽光発電のことをPVと呼ぶのはなぜ?
PV(Photovoltaic)とは?何と読む?
PVとは、「Photovoltaic(フォトボルタイク)」の略で、日本語では「太陽光発電」や「光起電」と訳されます。読み方は「ピーヴィー」とアルファベットでそのまま読むのが一般的ですが、専門分野では「フォトボルタイクシステム」と表現されることもあります。
PVは、太陽光を直接電気に変換する技術を指し、住宅やビル、工場などの屋根に設置される太陽電池モジュール(パネル)によって構成されています。現在では再生可能エネルギーの代表格として、家庭用・産業用を問わず幅広く活用されています。
PVシステムとは具体的に何を指している?
「PVシステム」とは、太陽光発電システム全体のことを指します。具体的には以下のような機器で構成されています。
構成要素 | 役割 |
---|---|
太陽光パネル(モジュール) | 太陽の光を電気に変換する |
パワーコンディショナ(PCS) | 直流(DC)を交流(AC)に変換する |
接続箱 | パネルからの電気を集約しPCSへ送る |
蓄電池(オプション) | 発電した電気を貯めて必要時に使う |
モニタリングシステム | 発電量や使用量を可視化する |
PVシステムには大きく分けて、「独立型」と「系統連系型」の2種類があります。それぞれに特徴とメリット・デメリットがあるため、目的に応じた選定が重要です。
独立型PVシステムのメリット・デメリット
独立型PVシステムとは、電力会社の送電線(系統)と接続しない自立型のシステムです。山小屋や災害時の非常用電源、キャンピングカーなどで活用されることが多く、蓄電池とセットで運用されます。
メリット
- 電力会社との契約が不要
- 災害時のバックアップ電源として安心
デメリット
- 発電した電気を貯めておく蓄電池が必要
- 初期費用が高くなりやすい
- 発電量が不安定なため、電力の使い方に制限がある
住宅用としてはややマイナーですが、防災意識の高まりとともに注目されているタイプでもあります。
系統連系型PVシステムのメリット・デメリット
系統連系型とは、発電した電気を家庭で使い、余った分を電力会社に売ることができるシステムです。日本の住宅用PVシステムの大多数がこのタイプです。
メリット
- 余剰電力を売電できる(固定価格買取制度:FIT)
- 電気代を節約できる
- 蓄電池と組み合わせて停電時にも長時間対応可能
デメリット
- 売電価格は年々下がっている(その分機器費用は安くなっている)
- 電力会社との連携手続きが必要
近年は売電よりも「自家消費」の比重が高まり、蓄電池と組み合わせたスマートな運用が求められています。
まとめ
PV(太陽光発電)とは、太陽のエネルギーを直接電気に変えるクリーンな発電方式です。システムには「独立型」と「系統連系型」があり、用途やライフスタイルに応じて最適な選択が必要です。
今後は売電よりも電気を貯めて使う「自家消費」型が主流になっていくと予想されており、蓄電池の導入も合わせて検討することが重要です。