東京ガス「IGNITURE(イグニチャー)蓄電池」詳細、口コミ、メリットを解説!
最近蓄電池業界では、東京ガスが新たに始めた「IGNITURE(イグニチャー)蓄電池」というサービスが話題となっています。
サービスが開始した2024年の春には、数量限定とはいえ蓄電池の無料プレゼントという、とんでもないキャンペーンを行っていました。
今回はそんな蓄電池業界を戦々恐々とさせたIGNITURE蓄電池についてわかりやすく解説していきます。
- IGNITUREとは?ブランド全体像
- IGNITURE蓄電池の概要
- IGNITURE蓄電池の価格
- IGNITURE蓄電池のメリット・デメリット
- 話題の「IGNITURE蓄電池0円キャンペーン」詳細
- まとめ
IGNITURE(イグニチャー)とは?ブランド全体像
IGNTITUREは家庭、法人、地域コミュニティに「脱炭素」「最適化」「レジリエンス」を提供することを目的として作られた東京ガスの事業ブランドです。
東京ガスは、2016年の電力自由化以降、各家庭への電気の供給に加えて地域への安定供給に力を入れています。
その安定供給の手段として、2023年11月にIGNITUREというブランドを立ち上げました。
第一弾では「IGNITUREスマートアクション」と銘打って、東京ガスで電気契約を結んでいるお客様に対し、電気の需要が急増するピークタイム時の節電と、電気の供給が多くなる時間帯の積極利用を促進しています。
第二弾として「IGNITURE蓄電池」のサービスが開始しました。既に太陽光発電がついている家庭を対象に、蓄電池の販売施工を行い、設置した蓄電池で地域の電気の需給バランスを取ります。
2024年現在は第二弾までサービス中です。お客様への還元もあるため今後の展開も要注目です。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の概要
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池は、蓄電池の販売施工に加えて、その後の遠隔操作によるデマンドレスポンスがセットになったサービスです。
電気の安定供給が目的のため、電気の需要と供給のバランスが取れない時に、デマンドレスポンスとして東京ガスが遠隔で自宅の蓄電池が作動することがあります。
蓄電池におけるデマンドレスポンスとは、電力会社が供給しすぎた電気を蓄電池にためる「上げDR」と、電気の需要が高まったときに蓄電池から電気を一時的に供給する「下げDR」によって、電力市場のバランスを保つものです。
デマンドレスポンスについて詳しく知りたい方はこちら
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の対象者
【IGNITURE蓄電池の申し込み条件】
- 東京都(島しょ部除く)在住
- 持ち家の戸建て住宅
- 2006年9月以降に着工された住宅
- 太陽光発電が設置されていること
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の商品一覧
設置できる蓄電池については、提案を出す販売店により異なるとのことですが、オムロン、京セラ、シャープの商品から提案を出していただけるそうです。
下記はIGNITURE(イグニチャー)蓄電池で提案可能な商品一覧です。
メーカー | 型番 | 容量 |
---|---|---|
オムロン | KP-BU98B-S | 9.8kWh |
KP-BU127-B | 12.7kWh | |
KP-BU164-S | 16.4kWh | |
京セラ | EGS-LM0550 | 5.5kWh |
EGS-LM1100 | 11kWh | |
EGS-LM1650 | 16.5kWh | |
シャープ | JH-WBPDA650 JH-WBPDB650 |
6.5kWh |
JH-WBPDA660 JH-WBPDB660 |
9.5kWh | |
JH-WBPDA755 JH-WBPDB755 |
13kWh |
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の口コミ
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池で提案を聞いた方の口コミをご紹介します。
・大手の会社で安心できる
・比較すると他の会社よりも割高だったので悩ましい
・申込みが殺到していて対応が遅かった
申込みが殺到していたという口コミを下さった方の相談時期は、「IGNITURE(イグニチャー)蓄電池0円キャンペーン」の最中だったので、一時的に対応が遅れてしまっていたのかもしれません。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の3つのメリット
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のメリット1|大手の安心感
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の一番のメリットは、誰もが聞いたことがある大手の会社で蓄電池を設置できる安心感を得られることです。
家に穴をあけて工事をしてもらうため、蓄電池の会社が安心できるかどうかは重要なポイントです。
その点で東京ガスが責任をもって工事をしてくれるというのは大きなメリットです。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のメリット2|補助金の利用が可能
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のサービスで取り扱っている蓄電池は、どれも補助金の利用が可能な商品です。
国の補助金はもちろんですが、IGNITURE(イグニチャー)蓄電池は東京都限定のサービスなので、東京都の莫大な補助金も利用できます。
そのため、相場価格と比べて実際に手出しの費用はぐっと少なくなる点がメリットです。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のメリット3|地域のエネルギー問題解決に貢献できる
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池は地域のデマンドレスポンスに協力ができるため社会貢献的な意義があります。
デマンドレスポンスに参加するということは、単に地域のエネルギーの需給バランスをとるだけではありません。
もしデマンドレスポンスという概念がなかったとして、電力会社がエネルギーの需要を満たせない場合、発電に必要な燃料をスポットで購入する必要があります。
そうなると、発電にかかる燃料費が高騰し、結果的にみなさんの電気料金にも反映されてしまいます。
「電気の安定供給が必要」という言葉だけ聞くと、自分が参加しなくても誰かが何とかしてくれそうなイメージを持ってしまいますが、協力する分だけ自分のメリットにも繋がります。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の3つのデメリット
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のデメリット1|相場よりも高い
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池で提示されている価格は相場価格よりも数十万円高いことが多いようです。
蓄電池は一定の価格があるわけでなく、会社の仕入れや設置環境に左右されるものです。
加えて、安ければ安いほど良いというものではありませんが、IGNITURE(イグニチャー)蓄電池の対象エリアの方はせっかく補助金を使ってお得に設置ができるため、相場通りの価格で提案を出してくれる会社があれば、さらにお得に蓄電池を設置することができます。
それぞれ個人によって、どの程度の安心感とお得感を求めるか異なりますので、比較しながら検討を進めるのがよさそうです。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のデメリット2|遠隔操作の不自由感
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池はデマンドレスポンスへの参加が必須となりますので、遠隔操作によって意図しないタイミングで蓄電池が充放電することがあります。
デマンドレスポンスには社会的な意義のありますが、高い費用を払って設置した蓄電池が勝手に使われてしまうという点で抵抗がある方は多いようです。
最近の蓄電池はAIによって、太陽光の発電量を考慮して充電と放電のタイミングを決めてくれますが、遠隔操作はAIの判断とは関係なく発生するため経済的にもお得ではありません。
ただし、デマンドレスポンスに参加することで受給できる補助金もあるため、補助金の内容を考慮して検討することをオススメします。
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池のデメリット3|選択できる蓄電池が少ない
IGNITURE(イグニチャー)蓄電池で購入できる蓄電池は一部だけなので、希望していた蓄電池が設置できないことがあります。
先ほども紹介した通り、IGNITURE(イグニチャー)蓄電池で取り扱っている蓄電池はオムロン、京セラ、シャープの商品です。
しかし、家庭用蓄電池の市場で一番人気のニチコンの商品などは扱っていません。
また、IGNITURE(イグニチャー)蓄電池で取り扱っているオムロンの蓄電池は、長州産業もOEMで扱っていますが、保証期間がオムロンだと15年、長州産業だと20年と違いがあります。
そのため、十分に様々なメーカーを比較した上で、検討することをオススメします。
話題の東京ガス「IGNITURE(イグニチャー)蓄電池0円キャンペーン」詳細
話題になった「IGNITURE蓄電池0円キャンペーン」は、残念ながら現在は終了しています。
IGNITURE蓄電池が開始された2024年4月23日~2024年6月30日の間で行っていたキャンペーンです。
期間中に申し込みをした方に以下の特典が受け取れるというものでした。
・100名を対象に無料で蓄電池をプレゼント
・500名を対象に購入費用のうち10万円をキャッシュバック
蓄電池を選ぶ際の注意点
蓄電池を検討する時に多くの人がやってしまう一番大きなミスは、1社から提案を聞いてそのまま契約してしまうことです。
弊社には、他社で契約してクーリングオフ期間も過ぎてしまったのでどうしようという相談を毎日いただきます。
そういう方は、契約した後に価格が相場よりも高いことに気づいて焦ってどこかに相談をするというケースがほとんどです。
複数の会社に自宅の環境を見ていただき、提案を出していただいた上で、一番最初の会社を選ぶのであれば全く問題ありません。
もちろん、訪問販売やショッピングモールで高額な蓄電池を販売している会社だけでなく、家電量販店や大手の会社も必ず複数の会社で比較した上で検討してください。
傾向としては、大手の会社の方が安心感という材料で相場よりも高い提案を出しているケースが多いです。
お得感と安心感のバランスは、比較してみないとわからないため、必ず比較検討していただきますようお勧めします。
まとめ
今回はIGNITURE(イグニチャー)蓄電池について解説しました。
高額な蓄電池を無料でプレゼントするキャンペーンも大変話題となりましたが、キャンペーン期間外は相場よりも少し高い価格で提案が出ているようです。
IGNITURE蓄電池は対象が東京都に限られているため、蓄電池補助金が潤沢な東京都にお住いの方は、せっかくの補助金を無駄にしないよう、いろんな会社で比較検討の上設置するかどうかを決めていただくことをオススメします。
ソーラーパートナーズでは、太陽光発電や蓄電池の専門工事店のネットワークを運営しています。
太陽光発電や蓄電池について相談をしてみたい、検討してみたいということであればお力になれることもあるかと思いますので、遠慮なくお問い合わせください。