【24年6月電気代値上】8月の電気代補助金でいくら下がる?今後の推移と効果的な電気代削減方法についても
電気代が極端に高騰するようになってから数年が経ち、当時と比較すると電気代は落ち着くようになりました。それでも夏場や冬場は高騰し、インフレで厳しい家計を圧迫する一つの要因となっています。
また今年はこれまで電気代を下げてくれていた激変緩和措置が終了し、またしても電気代が高騰すると言われています。
この記事では、あらためて電気代が高騰する理由とその推移について説明します。また2024年の電気代がどのように推移するか、それの対策についても触れていきます。
電気代値上げの理由は?
日本の電気代は、国際エネルギー価格の変動により、近年上昇傾向にあります。2022年末頃からウクライナ問題の影響もあり、特に顕著な値上げが見られ、多くのご家庭が電気代値上げの影響を感じることになりました。
2024年時点でも80円台と高止まりしており、依然として原油高騰の傾向が続いていることが分かります。
電気代値上げの具体的な仕組みとは?
燃料費調整単価が上がると電気代値上げになる
「燃料費調整制度」は、電気料金を決める際に、電力会社が燃料の価格や為替の変動をすぐに料金に反映できるようにする制度です。これにより、政府の承認を待つことなく、電気料金を迅速に調整することが可能になります。
一般消費者が電気を使用した際には、電気を使った量に基づいて、燃料の価格変動が料金に上乗せされるという流れになります。
この「上乗せ料金」は、過去3ヶ月間の燃料価格の平均によって決まります。たとえば、2024年1月に適用される料金は、前年の8月から10月までの燃料価格の平均を基に計算されます。
2024年の電気代値上げ状況
2024年の電気代値上げ額
電力各社は2024年の電気代見通しを発表しており、各社の値上げ状況が分かります。
例えば2月の平均的な電気代と値上げ額は下記の通りです。
2024年2月請求分の電気代 | |
---|---|
北海道電力 | 8311円 39円↑ |
東北電力 | 7498円 18円↑ |
東京電力 | 7488円 24円↑ |
中部電力 | 7158円 49円↑ |
北陸電力 | 6593円 5円↑ |
関西電力 | 6146円 0円 |
中国電力 | 7202円 15円↑ |
九州電力 | 6136円 5円↑ |
沖縄電力 | 7988円 44円↑ |
日本経済新聞 | 2月の電気代、東京電力など9社で5〜49円値上げ
これらは燃料費の上昇を反映したことで値上がりとなっています。額としては月あたり数十円の変動であり、あまり大きなものではありません。しかし2024年には別件で大きな値上がりが控えています。
激変緩和措置の終了に伴う電気代値上げ
激変緩和措置とは正式名称を「電気・ガス価格激変緩和対策事業」と言い、2022年以降のウクライナ問題を発端とした電気代急上昇の対策として、政府から各家庭に出ている補助の事を指します。
一般家庭で2024年4月までは
1kWhあたり3.5円の補助が実施されています。
一般家庭の電気使用量は400kWh程度なので、月当たり約1400円も電気代が安くなっています。
激変緩和措置は2024年の5月に縮小し、6月に終了することが決まっています。エネルギー価格がこのままであれば、またしても電気代高騰が家計を圧迫することになるでしょう。
2024年 1~4月電気使用分 | -3.5円/kWh |
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2024年 5月電気使用分 | -1.5円/kWh |
激変緩和措置が終わると電気代は上がる?
実際に激変緩和措置が終了すると、家計にどの程度の影響が出るのでしょうか。夏場と冬場の2パターンで考えてみます。
夏場 | |
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電力使用量 | 400kWh |
アンペア数 | 30A |
電気代 | 12,652円(1,400円分の補助がなくなる) |
冬場 | |
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電力使用量 | 600kWh |
アンペア数 | 30A |
電気代 | 19,520円(2,100円分の補助がなくなる) |
※2024年1月時点の東京電力従量電灯Bプランで4人家族を想定して計算
ウクライナ問題からしばらく経ち、エネルギー供給懸念が落ち着いた現時点でも、激変緩和措置抜きでは冬場の電気代で約20,000円に到達すると予想されます。これからの電気代高騰に備えて、節約を意識することの重要性が分かるでしょう。
電気代値上げに有効的な対策手段は2つ
このような状況下で様々な電気代節約術が話題となっています。今回はその中から二つの節約術をご紹介します。
家電買い替えで電気代値上げ対策
家電の省エネ性能の向上は著しく、近年では買い換えるだけで電気代を抑えることも可能です。
下記は主要な家電(10年前の製品)を買い換えることでどれだけのエネルギーを節約できるかをまとめた表です。
冷蔵庫 | 約40~47% |
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照明器具 | 約86% |
テレビ | 約42% |
エアコン | 約17% |
資源エネルギー庁 「機器の買換で省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報
一方で、2024年6月には岸田総理が「『酷暑乗り切り緊急支援』として8月9月10月分、3カ月について電気・ガス料金補助を行います」と明言し、新たな電気代補助金が始まることが話題にもなっています。
たった3か月の補助ではありますが、この夏の電気代高騰に支援が出るのはありがたいことです。その一方で、そもそもの電気代高騰の原因である燃料価格の高騰については対策できる範囲には限りがあり、一時的な電気代の補助はあったとしても、今後の生活への不安はぬぐい切れないでしょう。
太陽光発電で電気代値上げ対策
住宅をお持ちの方は一度は住宅用太陽光発電の設置を検討したことがあるのではないでしょうか。太陽光発電を導入することで、昼間に発電した電気を使用することで電気の購入量を減らすことが可能です。
統計局のデータによると、2023年度の一般的な家庭の電気料金は一か月では13,532円です。なんと10年間では約160万円の電気代を払っている計算になります。
一方で太陽光発電を導入することによる経済メリットはいくらあるのでしょうか。太陽光パネルで発電した電気を全て自宅の電気代に置き換えた場合、その金額は一月あたり約18,000円分になります。
※設置容量5kW、1kWあたりの年間発電量1200kWh、買電価格は東京電力従量電灯Bプランで計算
実際には在宅していない時間帯もあるため、蓄電池を設置していない場合は発電した電気を売電する必要もありますが、それでも十分な電気代削減に繋がるでしょう。
当社は太陽光発電の見積り比較サービスを提供していますが、導入したお客様の98%は「住宅用太陽光発電を設置すべき」と回答したデータもある程です。
まとめ
近年の電気代高騰は社会問題となっており、それが収まるめどは立っていません。それに加えて政府からの緩和措置も終了に向けて動いており、これからは生活を維持するために自らが行動していかなければなりません。
当社は太陽光発電・蓄電池の”優良業者限定”見積り比較サービスを運営しています。近年に太陽光発電システムを設置したお客様からは高い評価を得ています。少しでも興味があれば、お気軽にご相談下さい。